竜王経験者同士の死闘、永世竜王に軍配…渡辺名人×豊島九段戦観戦記

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

竜王戦特設ページはこちら>>

第1譜

1組1回戦
(先)名人 渡辺明 × 九段 豊島将之
▲2六歩 240 △8四歩 234
▲2五歩 … △8五歩 …
▲7六歩 … △3二金 …
▲7七角 … △3四歩 …
▲6八銀 … △7七角成…
▲同 銀 … △2二銀 …
▲4八銀 … △6二銀 …
▲3六歩 … △3三銀 …
▲3七銀 … △7四歩 …
▲7八金 … △7三銀 …
▲4六銀 … △9四歩 …
▲1六歩 … △6四銀 …
持ち時価各5時間
△3時間54分 ▲4時間00分 24手

はるかなる頂点目指し、本戦開幕…佐々木大七段×伊藤匠五段観戦記

イブの激闘

 「持将棋で」と渡辺が小声で持ちかけると、豊島は「はい」と小さく返した。昨年12月24日午後11時17分、215手で持将棋が成立した。図がその局面で、先手が24点の確保を決めたところだ。6四の金を入手すれば、ちょうど24点に達する。

 渡辺はぶぜんとした表情で駒を片付ける。勝勢だったが決め手を逃し、相入玉に。それでも点数は圧倒的に上回っていたが、ミスが続いて最後はポカで飛車と小駒の交換を許してしまった。

 30分の休憩中、渡辺は東京・将棋会館2階の自動販売機でお菓子を購入し空腹を満たした。最近は体重調整で夕食を抜くが、裏目に出た格好だ。豊島は「桂の間」で横になって休んでいた。

 午後11時47分、指し直し局が始まった。持ち時間は渡辺が1時間、豊島が1時間6分だ。先手の渡辺は角換わりを採用した。(大川慎太郎)

持将棋が成立し、一礼する両対局者=吉田祐也撮影
持将棋が成立し、一礼する両対局者=吉田祐也撮影

第2譜

1組1回戦
(先)名人 渡辺明 × 九段 豊島将之
▲3五歩 … △同 歩 …
▲同 銀 … △8六歩 …
▲同 歩 … △8五歩 …
▲3四歩 … △2二銀 …
▲6六歩 … △8六歩 …
▲8八歩 … △9五歩 1
▲6八銀 1 △4五角 11
▲6七角 7 △5四角 …
▲4六銀 1 △4四歩 …
持ち時間各5時間
△4時間06分 ▲4時間09分 42手

現実的な思考

 角換わり相早繰り銀になった。手番は違うが、図は持将棋局と同一だ。その将棋で先手の豊島は▲1五歩と1筋の位を張り、△9五歩▲6六歩に△7五歩と後手から戦端を開いていた。

 ところが図で渡辺は▲3五歩と突っかけた。ここで持将棋局と別れを告げている。豊島は「意外でした。▲5八玉~▲3五歩が普通で、▲1六歩~▲3五歩は深く考えていなかった」と語る。そもそも渡辺はなぜ同じ早繰り銀を採用したのか。

 「豊島さんへの対策に後手の早繰り銀を調べていました。先手の手順も一応、頭に入っていたので、それを使おうかなと。持ち時間も少ないし」

 後手ほど 緻密ちみつ な研究はしていないが、1時間ではとがめにくいだろう、ということだ。渡辺らしい現実的な思考である。

 開戦後は攻め合いになり双方、持ち角を盤上に放った。模様の取り合いで、形勢は互角である。(大川慎太郎)

スーツを着る渡辺名人
スーツを着る渡辺名人

1

2

3

4

スクラップは会員限定です

使い方
「囲碁・将棋」の最新記事一覧
2755680 0 観戦記 2022/02/20 05:00:00 2022/05/19 16:59:44 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/02/20220213-OYT8I50029-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)