猛攻かいくぐり、敵陣にトライ…渡辺名人×八代七段戦観戦記

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第1譜

1組2回戦
(先)名人 渡辺明 × 七段 八代弥
▲7六歩 … △8四歩 …
▲6八銀 1 △3四歩 1
▲7七銀 … △6二銀 1
▲2六歩 1 △4二銀 2
▲2五歩 1 △3三銀 …
▲4八銀 … △3二金 …
▲5六歩 1 △4一玉 …
▲5八金右… △5二金 1
▲3六歩 1 △7四歩 1
▲7九角 1 △5四歩 1
▲6六歩 1 △3一角 1
▲6七金 1 △4四歩 1
▲6八玉 2 △6四角 4
▲3七銀 3 △3一玉 4
▲7八玉 1 △2二玉 2
▲9六歩 2 △9四歩 1
▲4六角 1 △5三銀 1
▲1六歩 … △6二飛 5
▲6八金上2 △7三桂 2
持ち時間5時間

一手損角換わりの「本家」、鮮やかなフィニッシュ…丸山九段×八代七段観戦記

△0時間28分 ▲0時間19分 38手

相矢倉

 竜王獲得11期を誇る渡辺と約10歳年下の精鋭・八代による因縁の対決である。両者は前期、2組準決勝で対局し、勝った八代が本戦入りを決めてベスト4進出を遂げた。

 本局が行われたのは2月2日。渡辺は1月に開幕した王将戦七番勝負で藤井聡太竜王に3連敗を喫し、永瀬拓矢王座を挑戦者に迎えた棋王戦五番勝負の第1局を4日後に控える状況だった。その後、王将戦は第4局にも敗れて失冠の結果に終わり、棋王戦は2―1と熱戦を繰り広げている。

 振り駒は「歩が3枚」で渡辺の先手。戦型は相矢倉に進んだ。最近は後手の急戦がはやりだが、八代はがっちりした駒組みで追随。互いに玉を固める持久戦へと進んだ。

 渡辺の▲6八玉は早囲い志向。玉を7八に安定させてから、7九の角をストレートに▲4六角と活用する。いち早く6四角型に構えていた八代は△6二飛と回って、▲6四角には△同歩を用意。渡辺はバランスのいい片矢倉に組んで戦機をうかがった。(小暮克洋)

第2譜

1組2回戦
(先)名人 渡辺明 × 七段 八代弥
▲2四歩 7 △同 歩 8
▲3五歩 … △同 歩 1
▲6五歩 … △4六角 3
▲同 銀 … △3六歩 11
持ち時間各5時間
△0時間51分 ▲0時間26分 46手

前例通り

 渡辺は年末年始に若手実力者を集めた研究会を開催。八代も参加して 研鑽けんさん を深めた。「八代君は受け将棋で、スピードを重視する棋士が多い昨今では異質の存在ですね」と渡辺。一方の八代は渡辺について「戦型や時間の使い方に関して作戦家という印象です。普段は明るく話し上手な、尊敬する先輩です」と話す。

 図から△3六歩(指了図)までは前例がある。ほかならぬ渡辺が昨年9月に他棋戦で指した将棋と同一なのだ。いきなり▲2四歩が意表をつく仕掛け。通常は銀で取られて勇み足になるタイミングなのだが、ここで△同銀は▲同角△同歩に▲6五歩で先手十分となる。

 以下は△6五同桂▲6六銀に、後手は桂を助けるなら△3七角成しかないが、▲同桂△6四歩に▲7三角や▲4一銀で先手は無理なく手が続く。

 本譜は△2四同歩に▲3五歩~▲4六同銀が素早い継続手段。後手は迎撃を準備した△6二飛が標的になりやすく、先手の指し手はその弱点をとがめる意味合いが強い。

 前述の同一局は△3六歩に対する次の手も有効打で先手が快勝した。ところが本局は、勝った側がその上をいく改良手順を披露するのである。後日、渡辺は「前局でも先手が成功していたのに、同じ順を後手が踏襲してきたこと自体に驚きました。八代君は序盤がおおらかなんですよね」と苦笑した。(小暮克洋)

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2855911 0 観戦記 2022/03/23 05:00:00 2022/05/19 16:43:26 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/03/20220322-OYT8I50048-T.jpg?type=thumbnail

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