居飛車最前線への回帰、佐藤天九段の現在地…対八代七段戦観戦記

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第1譜

1組準決勝
(先)九段 佐藤天彦 × 七段 八代弥
▲2六歩 1 △8四歩 …
▲2五歩 … △8五歩 …
▲7八金 … △3二金 …
▲3八銀 … △7二銀 …
▲9六歩 … △9四歩 6
▲6八玉 2 △1四歩 1
▲3六歩 4 △8六歩 …
▲同 歩 1 △同 飛 …
▲3七桂 1 △7四歩 3
▲2四歩 4 △同 歩 …
▲同 飛 … △2三歩 5
▲7四飛 … △7三銀 …
▲7五飛 … △8二飛 1
▲7六歩 … △6四銀 2
▲2五飛 … △3四歩 1
持ち時間各5時間
△0時間19分 ▲0時間13分 30手

藤井聡太竜王がランキング戦注目対局を大盤解説! 永瀬王座と伊藤五段が見せた鮮やかな「歩」の手筋

質を高める

 34歳の佐藤と28歳の八代。6歳違いだが、棋歴には大きな差がある。佐藤は名人3期を獲得しているが、八代はタイトル戦に出場経験すらない。だが竜王戦との相性はよく、前期は2組準優勝から本戦進出を決めた。

 「勝てば本戦なのでプレッシャーを感じるだろうが、うまくコントロールしたいと思っていた」と八代は述懐する。

 佐藤の対局前の心境はまた違っていた。「準決勝だが、意識せずに普段通りに臨んだ。ガツガツした気持ちよりも、将棋の質を高めることに興味の軸を置いている」

 4月14日、東京・将棋会館。窓の外は薄暗く、朝から霧のような雨が降っていた。先手の佐藤が相掛かりを志向し、八代が応じた。佐藤は明瞭な駒音を立てるが、八代は壊れ物を扱うような優しい手つきで駒を運んだ。(大川慎太郎)

対局開始を待つ佐藤九段=若杉和希撮影
対局開始を待つ佐藤九段=若杉和希撮影

第2譜

1組準決勝
(先)九段 佐藤天彦 × 七段 八代弥
▲8七歩 1 △4四歩 1
▲4六歩 1 △4二銀 …
▲4七銀 … △4三銀 …
▲4八金 … △5二金 1
▲5八玉 2 △5四歩 5
▲6八銀 5 △3三桂 6
▲2九飛 … △7二飛 …
▲7七金 7 
持ち時間各5時間
△0時間32分 ▲0時間29分 45手

前例を離れる

 居飛車党の佐藤が相掛かりを選ぶのは自然なようだが、2年前にAIの研究合戦からいったん離脱しただけに、心境の変化が気になった。

 「中飛車などいろいろな戦型を指してみて、また居飛車の最前線の将棋に関心を持てるようになった。以前は受験勉強的なアプローチでやむなくAIで研究しており、行き詰まりを感じていた」

 試行錯誤の最中は大きな結果は出なかったが、必要な時間だったのだ。

 図は2局の実戦例があり、2か月前に八代が先手で▲2二角成△同銀▲8八銀と指した。けれど佐藤は▲8七歩。これは昨年5月に藤井聡太竜王が指した手だ。△4四歩も同一の進行だが、藤井の▲2四歩は選ばなかった。「4筋を突くのが自然という認識」と佐藤。

 以下は駒組みが進み、「▲7七金(指了図)までは研究会で経験がありました」と佐藤は後日に明かす。(大川慎太郎)

お盆を手に入室する八代七段
お盆を手に入室する八代七段

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2992864 0 観戦記 2022/05/19 05:00:00 2022/05/20 17:44:01 https://www.yomiuri.co.jp/media/2022/05/20220512-OYT8I50027-T.jpg?type=thumbnail

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