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【俺はググらない】お金持ちになるにはどうすればいいの 井上はじめさん「収入を増やさなくてもお金持ちになれる」

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 お金持ちになるには特別な才能や稼げる職業についていないと無理…?「そんなことはありません」と言うのは、1億円の資産を持っている井上はじめさんです。「33歳で手取り22万円の僕が1億円を貯められた理由」(新潮社)で、節約によって浮いた生活費を投資信託で増やし、さらに不動産投資で資産を増やした方法を明かしています。

 そんな井上さんのお話は、お金とはなんなのか、さぐるヒントになりそうです。

 本で紹介した通り、自分の純資産額は今でも必ず毎月記録しています。2012年には700万円だった資産は、2021年2月に1億円になりました。私が働いて稼ぐ額は年間300万円くらいですが、ここ数年は純資産が毎年500万円以上ずつ増えています。自分で決めたタイミングにしたがって利益確定する自分ルールも、今も変えずに続けています。

 節約で生活費を浮かす、と言っても、私はガマンを続けることができるほど意志の強い人間ではありません。「冷蔵庫にカーテンを引くと電気代の節約になる」とか「風呂にペットボトルを詰めれば水道代が浮く」とか巷間言われていることはひととおり試してみて、光熱費や水道代をチェックしましたが、ガマンの割にはあまり意味があるとも思えませんでした。

 食費は毎月どれくらいかかっているかをちゃんとチェックしていましたね。もともと飲み会がきらいで、誘われたときに断ることに躊躇はありません。出世しようとも思っていませんから。毎月10万円を投資信託に回して「億万長者になるんだ」と心にかたく決めていたので、ぜいたくはしないようにしようというモチベーションは高く維持できました。

 生活費や食費ももちろん大事なのですが、私が意識的にしている節約は、むしろ「再販価格を知る」ということです。15万円で買ったノートパソコンも、使った後10万円で売れれば実質5万円で買ったことになりますよね。買うときから、使い終わった後に高く売れるものを選ぼう、と考えるようにしています。実は私の不動産投資の考え方も同じ。もともと社員寮にいた私は、住居費にお金をかけることにものすごく抵抗がありました。でも、割安なマイホームを購入して、節約してリフォームし、買ったときより高く売れれば、家賃はタダどころかむしろ利益が出る、ということに気づいて不動産投資を始めたのです。不動産に限らず、たとえば車を買うなら再販価格まで含めて考えると「意外と軽自動車を買うよりもベンツを買った方がお得なのかも?」とか考えて買い物をするようにしています。

 節約が身に染みついたのは、母の影響でしょう。買い物では広告の品を買い求めるし、貯金もしていました。家具や家電は古ぼけた感じだったので、小さい頃は「うちはとても貧乏なのだ」と思っていました。でも、高校まで好きな野球をやらせてくれるなど、必要と思ったことにはお金を出してくれました。今では私が家族の中で一番ケチだと思われていて、初任給で親にプレゼントをあげたときには「ケチなあんたが珍しい」なんて言われました。

 なぜ「億万長者になりたい」とこだわっているかと言うと、公務員の父の背中を見てきたということが大きいと思います。父は毎日終電が終わった後に帰宅し、休みはゴルフ。長い年月を、週6日は仕事にささげるような仕事人間。もちろん尊敬はしつつも、「これが普通の働き方なのだとしたら、とても自分にはできないな」と思ったのです。お金に対する不安が強く、こんな働き方をしなくても生きていくにはどうすればいいか、とずっと考えていました。それで大学生の頃に、たまたま読んだ新聞記事をきっかけにして、「これから人口増で成長が見込まれる『世界経済』に投資信託をする」という方法を考え出したのです。

 お金を持つことによって一番変わったのは、そういうメンタルの部分かもしれません。22歳くらいの頃は、不安ばかりで精神的に病んでいると言ってもいい時期でした。しかし今は働いて得る給料以外にもお金の増やし方が決まり、支出もコントロールできているため、少なくともお金の面ではどんなことがあってもメンタルを左右されることはないと思います。どうあってもお金に困らないという方法論を自分で見つけられたので、人からは「人生楽しそうに過ごしている」と言われます。

 私のお金の増やし方は、「節約して浮いたお金は銀行ではなく『世界経済』に預けて増やす」「安く買った掘り出し物をきれいにして高い値段で売る」というふたつなので、そのまま小学生が「お金持ちになる」ための役に立つアドバイスをするのは難しいですが、どうしたら節約できるか、については、アドバイスできると思います。節約する、というのは、「使うお金を減らす」ということですよね。それには、「ニーズとウォンツを分ける」ということが大事なんです。ニーズ、つまり「必要なもの」はためらいなく買うけれど、ウォンツ、すなわち「欲しいもの」は衝動買いしてはいけません。いったん「欲しい」という気持ちを寝かせて、1か月後も「欲しい」という気持ちが続くようであれば、そのとき購入するようにすると良いですよ。

 私自身、小学生の頃からそれを実践しています。ドンキーコングのゲームソフトがどうしても欲しかったのですが、1か月たってみるとそこまで欲しくなくなり、結局買わなかったことがありました。逆に大人になって、いろいろな機能のついた体重計を衝動買いしたことがありましたが、2週間で使わなくなってしまいました…あのときはすごく悔しかったです…。

 将来は東京を離れてペンション経営をしたいという夢があります。節約ばかりの生活は「しんどい」「そんな人生何が楽しいの?」と言われるかもしれませんが、僕は節約の方法をあれこれ考えること自体が楽しいですし、お金の面で不安を覚えずに済むという今の生活には大変満足しています。コロナ禍はとても大変なことですが、自分がやるべきことは変わりません。

 稼いで貯めただけの1億円を持っている、という状態はまだ不安だと思うんです。稼げなくなったら減ってしまうかもしれませんよね。でも、増やして貯めた1億円なら自分の中にノウハウがあるので減ることはないし、たとえ減っても再現性があるので取り返せます。そうした安心感を手に入れられたのは、とても大きいことだと思います。

 他の人の回答は…
 ・佐藤ねじさん「マネーリテラシーを身につけよう」
 ・鈴木烈さん「思い込みが起業のチャンスに」
 ・森剛志さん「お金のエキサイティングな増やし方とは…」

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1820352 0 お知らせ 2021/02/04 16:02:00 2021/02/09 10:32:08 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210201-OYT8I50078-T.jpg?type=thumbnail

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