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漫画家の一条ゆかりさんに「うそつきな唇」という作品があります。
大学の助教授と不倫している女子大生がひょんなことから助教授の息子の中学生の家庭教師になる、というストーリー。その中学生が「ガキ扱いされんの好きじゃないんだけどな」とふくれるシーンで、女子大生はこんなふうに返します。「あらそう?私は大人だから子供扱いされると楽しいけど」。
子どもと大人の境目はどこにあるのか?
今回のテーマを目にしたとき、まっさきに頭に浮かんだのはそのセリフでした。こんな余裕のある態度、まさに「大人!」って感じがします。でも、ストーリーが進んでいくと、彼女も必ずしも大人とは言えない部分が明らかになっていきます。
子どもから大人になっていくことで変わるのは、体の大きさだけではありません。
もののとらえ方、体の仕組み、社会的な責任、法律上の扱い、いろんなものが違ってきます。折しも今年4月、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられます。読者の小学生から寄せられた素朴な質問に対する答えをインターネット検索に頼らず取材で探し出す「俺はググらない」、今回は大人と子どもの違いについて、様々な観点から探っていきます。
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歌い手・Adoさんの回答「『うっせぇわ』の頃よりも」
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将棋棋士・藤井聡太さんの回答「勝っても負けても変わらない」
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実業家・小幡和輝さんの回答「何かを強制されない自由を持つこと」
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シンガーソングライター・さだまさしさんの回答「悪魔と契約したような緊張感」
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俳人・神野紗希さんの回答「荷物を背負ったりおろしたり」
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精神科医・斎藤環さんの回答「世界の中心であると同時に世界の一部に過ぎない自分」
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精神科医・反田克彦さんの回答「スポーツカーをミニバンに乗り換えなくても」
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民俗学者・室井康成さんの回答「一人前というのは属人的なもの」
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動物学者・今泉忠明さんの回答「かわいらしさを失ったとき」
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街角で100人に聞きました「何歳から大人と認められる?」