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    中高生の交流を加速する新校舎…千葉日大一

     千葉日本大学第一中学校・高等学校(千葉県船橋市)は、昨年完成したばかりの新校舎に今春、初めての新入生を迎えた。受験生らの人気を集めた新校舎は、中高の連携を深めることを目的に、中高共用の学習施設やランチルームなどを充実させており、早くも期待の効果を上げつつある。随所に細かい配慮を施した最新の学び()をリポートする。

    新校舎きっかけに受験生の注目高まる

    • 中学棟(左)と高校棟を結ぶ庇の穴は「真・健・和」を象徴する
      中学棟(左)と高校棟を結ぶ庇の穴は「真・健・和」を象徴する

     千葉日大一の新校舎は創立50周年記念事業の一つで、2017年11月に完成した。受験生と保護者の注目を集め、校内見学を兼ねた昨年末の説明会は、予約の枠があっという間に埋まる勢いだった。今年度からは説明会場を、400人収容の多目的ホールから800人収容の体育館に変更する予定だ。

     今春の入試状況にも新校舎効果は表れていて、今春は第1期募集の定員を昨年の160人から120人に減らしたが、出願者は逆に増え、昨年より108人も多い695人となったという。

     広報部主任の久保田勝教諭は、「新校舎完成をきっかけに本校の教育に理解が深まった結果だと、とてもうれしく思っています」と話す。中学1年生206人と高校1年生364人を迎えた期待の新校舎を見学しよう。

     校門を入ると、すぐに新校舎が目に入る。4階建て校舎が2棟向き合って立ち、両棟を結んで(ひさし)がかけられている。大きな門のようなデザインだ。庇には三つの丸い穴が開いていて、太陽の角度によって、その下の通路「光の道」に差し込む光の表情が変わる。この三つの穴は同校の校訓である「真・健・和」を象徴していて、「真・健・和」の光によって生徒たちを照らしたいという願いが込められている。校内新聞でも「外観がとてもきれいで圧倒的な存在感があります」と生徒が感想をつづっていた。

     両棟は向かって左が中学棟、右が高校棟になっている。旧校舎(中学と高校)の延べ床面積は約7000平方メートルだったが、新校舎は2倍近い1万3000平方メートルとなり、それだけ充実した施設を盛り込んでいる。特に注目されるのはランチルームや、理系科目の実験室が配置された「サイエンスプラザ」、コンピュータールームと書道室が配置された「クリエイティブプラザ」など中高共用の施設。いずれも高校棟に入っているが、3階と4階にかけられた渡り廊下で中学棟と結ばれているので、スムーズに行き来ができる。

    生徒一人一人に配慮した中学棟

    • 生徒の授業への集中力を高めるように教室後部に窓を配置した教室
      生徒の授業への集中力を高めるように教室後部に窓を配置した教室

     まず中学棟から見ていこう。入ってすぐのところに職員室があり、ガラス越しに先生の姿が見える。中に入るとカウンターがあり、その手前に机と椅子が用意されている。相談などのために職員室を訪れた生徒は、ここで先生と一緒に腰掛けて話ができる。生徒の話をしっかり聞こうという学校の姿勢の表れだ。

     3学年の各教室は、2階から4階に入っている。直線の廊下に沿って教室が並ぶ配置は普通のハーモニカ形式だが、特徴的なのは、各教室内部のデザインだ。出入り口は黒板の両側にあり、窓は教室後部にある変わった配置になっている。着席した生徒たちからすれば視界には教壇と壁しか入らない。「出入り口が黒板の横にあるので、授業に遅れたりすると目立ちます」と久保田教諭は話す。この変わった配置は、生徒が授業に集中できるようにするためなのだ。

     ちなみに各教室には時計が一つずつ設置されているが、廊下など教室外には設置されていない。「生徒が各自しっかり時間管理ができるようになってほしいから」とのことだ。

     1階には、職員室や、面談用の部屋、英語指導用の部屋などが用意されている。部屋のサイズは比較的小さい。中学に入ったばかりでいろいろ不安の多い生徒の面談や、少人数での学習を想定し、生徒一人一人の表情がよく見え、声が通るように配慮したデザインになっている。

    コモンスペースを生かした高校棟

    • 幅広い廊下や吹き抜けがある高校棟各階のコモンスペース
      幅広い廊下や吹き抜けがある高校棟各階のコモンスペース

     続いて高校棟を見よう。4階の渡り廊下を通って高校棟に向かう。すぐに見えてくるのはランチルームだ。天井が高く、大きなガラス窓から室内にたっぷりと日差しが注ぎこむ。このランチルームは昼食時だけでなく、放課後には自習室として開放され、カフェテリア感覚でグループワークにも利用できる。席は230席で6人掛けのテーブル席がゆとりを持って配置されている。窓に面した席もあって、1人で勉強するにはこのほうが静かでいいだろう。

     校内新聞には、「以前は別の校舎に食堂があったので外に出なくてはならなかったのですが、今は雨の日もぬれずに行けます」「通学定期に使う交通カードで支払うことができるので、食券を買うときにできていた行列がなくなり、効率が良くなった気がします」「広々とした場所に席がゆったりと配置されているし、カウンター席があり外の景色を見ながら食事を楽しむことができるのが良い」など生徒の感想が紹介されており、好評のようだ。

     肝心の教室は、上から見てロの字型に配置されている。各教室のデザインは中学と同様に、窓を背にして廊下側に黒板を配している。中学棟と違うのは、廊下が「コモンスペース」と呼ばれる広々したフリースペースと一体化している点だ。このスペースには、机と椅子、ソファが置かれ、生徒たちが自由に活用できる。生徒たちは友達同士で会話を楽しんだり、教え合って勉強したりしている。

    共用スペースが中高の交流を促す

    • 放課後は自習室として開放されるランチルーム
      放課後は自習室として開放されるランチルーム

     高校棟の特徴は、ランチルームを始めとして中高共用スペースが入っている点だ。2階には「サイエンスプラザ」がある。「物理」「化学」「生物」中学用「理科」の四つのサイエンスルームが並び、教室外の「コモンスペース」と一体化した学習空間になっている。各教室で行った実験の結果をリポートにまとめる際に、班ごとにコモンスペースで話し合ったり、作業したりするのに活用されている。3階の「クリエイティブプラザ」も同様だ。コンピュータールームと書道室が「コモンスペース」と結ばれ、さまざまに活用されている。

     旧校舎は、中学棟と高校棟が独立していたので、中学生と高校生が互いの校舎を訪ねることはほとんどなかったが、「新校舎は多目的に使える共有スペースを充実させたので中高生の連携が深まりました」と久保田教諭は話す。

     中学生のうちからロールモデルとなる高校生の先輩を見つけられるのは中高一貫校のメリットだ。共用スペースの多い新校舎は、授業で活用するうちに中学生も自然と高校棟に親しむようになる。朝7時から開放されている高校棟1階の自習室は、大学受験に備える高3生や、自習に励む高1、2生の姿が外からよく見える。先輩たちの姿を中学時から目にすることはいい刺激になるはずだ。

     久保田教諭は「最新の校舎に日々勤めていると、私たち教員も新しい時代にふさわしい新しい指導力を備え、進化しなくてはならないという気持ちになります」と話した。

     なお、新校舎は車椅子用のトイレが設けられ、バリアフリーのデザインも取り入れられている。女子更衣室も新設されるなど、随所にきめ細かい配慮があった。新しい時代に向けて学ぶ生徒たちを迎えるのにふさわしい校舎だと思えた。

    (文:水崎真智子 写真:中学受験サポート編集部)

     千葉日本大学第一中学校・高等学校についてさらに詳しく知りたい方はこちら

    2018年06月15日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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