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    中学入学生から中高一貫化し「目黒日大」に…日出

     日出中学校・高等学校(東京都目黒区)は来年度、目黒日本大学中学校・目黒日本大学高等学校と校名変更し、日本大学準付属校となる。同時に中学入学生からの中高一貫コースがスタートし、「サイエンス」と「グローバル」をキーワードとする新しい教育が始まる。改革の目指す目標や内容について広報部主任の天野正貴教諭に話を聞いた。

    日大推薦を確保しつつ国立大学にも挑戦

    • オリンピック出場をはじめ、部活動などの課外活動にも力を入れている
      オリンピック出場をはじめ、部活動などの課外活動にも力を入れている

     「学校法人としての日出学園に変わりはありません。これまでの日出の教育のオリジナリティーを進化させつつ、準付属校になることで日本大学の総合性をプラスアルファするということです」。今回の準付属校化の狙いを広報部主任の天野正貴教諭が説明する。

     日大は16学部87学科、大学院20研究科を有する日本最大の総合大学だ。広い選択肢の中から自分の進みたい学部学科の推薦を確保する一方で、国公立大を受験できることは、生徒にとって大きなメリットだろう。特に、同校は、芸能やスポーツに秀でた人物を多く輩出していることでも知られる。そうした生徒たちに日大の芸術学部やスポーツ科学部への進路が開ければ、将来の高大連携の可能性も広がる。

     他の日大系列校との交流も大きなメリットだ。付属校サミットやケンブリッジ大学で行われる付属高校生のサマープログラムなどへ参加できるようになる。「先日も付属校対抗スポーツ大会がありました。今年度から前倒しで参加させてもらっていますが、付属校同士が競い合うことで生徒には大きな刺激になります」と、天野教諭は交流の場の広がりに期待を込めた。

    中学からの入学生は中高一貫化

    • 目指すゴールのイメージ
      目指すゴールのイメージ

     同校は今回の準付属校化に合わせて、中学からの入学者を対象に6年間の中高一貫化に踏み切る。この「中高一貫コース」では、国立大や難関私大の入試を見据えて先取り教育を行い、中2までに中学の内容を修了させ、中3から高校の内容に入るという。

     これまで同校が培ってきた先進的な学びも同時に取り入れていく。全員がタブレットを使用して学ぶICT教育や、英語で他教科を学ぶイマージョン教育、発表コンクールやゼミなどのIP(Inquiry Program)教育を推進する予定だ。

     また、新たに文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)を同時申請し、グローバルとサイエンスにウェートを置いた学びを強化していく。

     「中3からSGHとSSHの学習を始めます。SSHは理系に特化し、例えば里山の土壌調査や星の観測など、これまで本校で培ったノウハウをさらに進化させた学びをしていく予定です。SGHでは、これまで高校の国際コースで取り組んでいたスカイプによるオンライン英会話や、ネイティブの教師によるホームルーム『English Day』、イマージョン教育などの取り組みを始め、さらに3学期に中3全員のニュージーランド1か月間留学も行います」

     SGH、SSHの学びを充実させるため、英語と理系に強い生徒を募集するための入試改革も行う。算数1教科入試の導入や、実用英語技能検定(英検)の資格取得者への加点(2級以上の場合は特待合格)などを予定している。

     生徒の英語力の強化と、グローバル化への対応はすでに始まっている。現在の目標は中3で全員が英検2級を取得することだ。また、留学や国際交流の相談窓口として「CIPA(The Center for International Programs and Activities)ルーム」を開設した。中、長期の海外留学も留年の心配なくスムーズに行えるよう生徒をアシストしていくという。

     中学入学生からの中高一貫化に伴い、高校からの入学者だけに向けた高校のカリキュラムの大きな改編も行われる。

    • 地下2階の温水プールなど施設も充実、部活動に打ち込める環境が整っている
      地下2階の温水プールなど施設も充実、部活動に打ち込める環境が整っている

     全日制では、現在の5コースを「進学コース」と「スポーツ・芸能コース」に分け、「進学コース」内に、国公立大や難関私大、医歯薬科系合格を目指す「特進クラス」と日大推薦を目指す「N進学クラス」を設置する。「スポーツ・芸能コース」には、「スポーツクラス」と「芸能クラス」を設置する。

     また、通信制課程では現在の「スタンダードコース」「芸能・プロフェッショナルコース」のほかに、新たに日大への進学を目指す「日本大学進学コース(仮)」を設け、3コース制とする。「通信制で大学付属になるのは、全国でも初めてのことで画期的です」


    「しなやかな強さを持った自立できる人間を育てる」

    • 広報主任の天野教諭が熱く語る
      広報主任の天野教諭が熱く語る

     同校は創立から115年の伝統の中で、時代に合わせた教育の改革に取り組み、芸能コースやスポーツコースを設置したり、アクティブラーニングやICT教育などの学びを進化させたりしてきた。今回も日大の準付属校化や中高一貫化、それに伴うカリキュラム改編など、目まぐるしいほどの自己改革を予定している。

     しかし、「渡邉整市校長が言うように、日出の精神は変わりません」と天野教諭は力を込める。「『全ては生徒のために』が、校長をはじめ私たち教員全員のモットーです。『基礎基本の学力定着』『文武両道』『挨拶(あいさつ)の奨励』『家庭との連携』、この四つの目標を引き続き大事にし、しなやかな強さを持った、自立できる人間を育てます」と語る。

     教育のあり方は時代の求めに応じて変わる。同校のさまざまな改革も、社会で活躍できる力を育もうという使命感の表れだ。校名が変わってもカリキュラムが変わっても、変わらない「日出の精神」とは、同校の教育への情熱なのだろう。

     (文・写真:小山美香)

     日出中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

    2018年07月27日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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