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    偏差値が低くても逆転合格する子の作戦…後藤卓也

    【作戦4】ショック療法が必要な子

    • (画像はイメージ)
      (画像はイメージ)

     子どもの性格も大切な判断材料です。

     H君はとにかく「勉強嫌い」で、忘れ物の常習犯でもありました。体は大きく、学校では「ボス格」。塾の授業はちゃんと聞きますが、両親が共働きで幼い弟と妹がいるせいもあり、家庭学習はほとんど野放し状態。模試の成績は平均して42です。

     両親とも相談の上で、1月前半に偏差値50程度の埼玉の私立J中を3回続けて受験させることにしました。

     ちゃんと過去問対策などをしていれば、受からない学校ではないのですが、ものの見事に3連敗を喫します。

     「同じクラスの子はみんな合格しているのに、自分だけ3回も失敗した」。それまで親の言うことに耳を貸さなかったH君が、3連敗した夜、ママの布団にもぐり込んできて、「ボクだけどこにも合格できなかったらどうしよう」とシクシク泣きだしたそうです。

     そこで急きょ(というか、実は予定通り)、1月下旬に偏差値40の千葉のK中を受験させ、そこで念願の「1勝」を獲得しました。わざわざ塾に来て、「先生、オレ、受かったよ!」と報告に来たH君の笑顔は忘れられません。

     2月1日からは、第1志望のL中(偏差値53程度)を、やはり3回続けて受験させることにし、2回目の受験で見事合格しました。

     これは12歳の子どもには、かなりキツい「ショック療法」です。「すぐに心が折れてしまいそうな子」の場合は、1月のうちに確実に合格させてから本命を迎えたほうが無難です。

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    2016年11月18日 11時04分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    
    プロフィル
    後藤卓也  (ごとう・たくや
    啓明舎塾長。1959年愛知県生まれ。東京大学教育学部博士課程修了。84年の啓明舎設立当初から時間講師として勤務。2年間の西ベルリン(当時)留学経験の後、再び啓明舎へ。94年から塾長。主な著書に『大人のための「超」計算トレーニング』『大人のための「超」計算 正しく速くカッコよく解く!』 (すばる舎)、『小学生が解けて大人が解けない算数』 (dZero社)、『大人もハマる算数 』(すばる舎)、『秘伝の算数』(全3冊、東京出版)、『新しい教養のための理科』(全4冊、誠文堂新光社)など。
     
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