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    1週間の中で起きた注目の話題を漫画付きで詳しく解説するコーナーです。
    暴行問題の責任取る

    横綱 日馬富士が引退

    • イラスト・スパイスコミニケーションズ(しゅんじん)
      イラスト・スパイスコミニケーションズ(しゅんじん)

     大相撲おおずもう横綱日馬富士関よこづなはるまふじぜきが11月29日、引退いんたいを表明しました。同じモンゴル出身で後輩こうはい幕内貴ノ岩まくうちたかのいわ関をなぐってけがをさせた問題の責任せきにんを取りました。

     問題が起きたのは秋巡業じゅんぎょう中の10月25日夜、鳥取市内でのモンゴル出身力士りきしらによる食事会でした。日本相撲協会すもうきょうかい調査ちょうさによると、日馬富士関は、貴ノ岩関を平手やカラオケのリモコンで殴ったなどとされています。横綱白鵬はくほう関から説教せっきょうを受けていた貴ノ岩関が、スマートフォンをいじっていたことにはらをたてたそうです。

     被害ひがいを受けた貴ノ岩関と師匠ししょう貴乃花たかのはな親方は、鳥取県の警察けいさつ被害届ひがいとどけ提出ていしゅつしました。警察では近く、何らかの結論けつろんをだすようです。

     暴行ぼうこうの事実は、日馬富士関や貴ノ岩関らが相撲協会に知らせなかったため、あきらかになったのは11月14日になってからでした。貴ノ岩関から相撲協会への説明せつめいがなかったこともあり、「ビールびんで殴られた」など様々な情報じょうほうい、騒動そうどうは大きくなりました。

     相撲でもっとも高いくらいの横綱には強さだけでなく、高い品格ひんかく人間性にんげんせいもとめられています。日馬富士関は引退表明の記者会見で、「礼儀れいぎ礼節れいせつがなっていないのを正してあげるのは先輩せんぱい義務ぎむと思っていた。横綱としてやってはいけないことをしてしまった」と話しました。表明は、横綱昇進しょうしん審議しんぎにかかわり、成績不振せいせきふしんの横綱に引退勧告かんこくなどもできる横綱審議委員会が「きびしい処分しょぶん必要ひつよう」と批判ひはんした直後でした。

     暴力ぼうりょく問題について、相撲かいには苦い記憶きおくがあります。2007年、時津風ときつかぜ部屋のじょくち力士が暴行を受けて死亡しぼうする問題がありました。10年には横綱朝青龍あさしょうりゅう関(当時)が酒にって一般いっぱんの人に暴力をるい、引退にまれました。相撲協会は、暴力のない相撲界にすることをちかいましたが、同じあやまちがかえされてしまいました。

    幕内優勝9回

     日馬富士関は16さいの時、日本に来て、01年初場所はつばしょ初土俵はつどひょうみました。第70代横綱への昇進は12年。スピード感あふれる相撲で観客かんきゃく魅了みりょうし、9度も幕内優勝ゆうしょうを果たしました。

     一連の騒動は、相撲ファンに大きな衝撃しょうげきあたえました。相撲界には、問題の真相を早く明らかにし、二度と暴力が起きないような対策たいさくが求められています。

    2017年12月20日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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