新年の励みに自分へ贈り物…香山リカ

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 きびしすぎる親に育てられ、おとなになっても「自分のためのお金の使い方がわからない」というトピがあった。それに対して共感するレスも多く、「結婚して“好きなことをしていい”と言われたけれど、好きなことがわからない」と語る人もいた。

 多くの人は「自由に使えるお金があれば、私ならあれもこれも買って」と次々にほしいものが浮かぶはずだが、「欲求を持つのはいけないこと」とおさえつける時間が長すぎると、「やりたい、ほしい」と思うことさえできなくなるのだ。

 では、そういう人は、どうやって自然に時間やお金を使えるようになればよいのか。まずは「選んで決めること」から始めよう、と私は診察室で話す。コンビニで食べものを買うときには、いろいろな種類のサンドイッチなどから「いちばんどれを食べたいかな」と自分に問いかけ、「どれでもいい」などと思わずにしっかり選ぶ。そして、食べて「おいしい」でも「違うのにすればよかった」でもいいので、しっかり感想を抱く。そうやって自分の好みをはっきりさせていく。自分なりの好みを持っても誰にも怒られない、という経験を重ねるのだ。

 いまの世の中、圧倒的多数は「ほしいものがありすぎて困る」という人だろうが、中には「ほしいと思うことさえいけない」と自分の欲求を消している人もいることは忘れてはならない。

 新しい年も始まった。ほしいものがありすぎる人も、ほしいものがわからない人も自分にちょっとした贈りものをしてみてはどうだろう。私は自分に「温泉ひとり旅」をプレゼントすることに決めている。ちょっと予算オーバーだが、リフレッシュして今年もがんばるためにはこれくらいいいよね、と思っている。

香山リカ(かやま・りか)
 精神科医、立教大教授。1960年、北海道生まれ。豊富な臨床経験を生かし、新聞やラジオ、テレビなど様々なメディアで、現代人の心の問題について発言している。
1194 0 くらげっとろじ~ 2019/01/14 05:20:00 2019/01/21 12:59:47 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190110-OYT8I50032-T.jpg?type=thumbnail

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