いじめ撲滅へできること…犬山紙子
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いつまでたってもいじめのニュースは後をたちません。いじめは子どもだけでなく、大人にも起こります。ストレスフルな人たちが閉鎖的な空間に日々行くことが義務化している条件下でいじめは起こってしまうものなのでしょう。

大人もするんだから「いじめがなくなるわけがない」というトピを見て、うんうんとうなずきました。トピ主さんは「いじめをなくすんじゃなくて、いじめられた時の対応を教えたほうがいいと思います。いじめられるのは恥ずかしいことではなく、むしろよくあることだよって言ったほうがいい」とつづります。
おっしゃる通りです。いじめられることは恥ずかしいことではないと、子どもに伝えるのは本当に大切です。いじめられた側がなぜか自分を責めてしまうことが多いですから。
でも、いじめをなくすことも同時に進めたい。こういうことを書くと「理想論」などと言われますが、それではただの思考停止です。
NPO法人「ストップいじめ!ナビ」代表理事の荻上チキさんが書いた「いじめを生む教室」という本を読み、いじめは環境を整えることで減らすことはできると知りました。世界中で30年にわたりいじめの研究がなされていること。それをもとに、いじめが起きやすい教室と起きにくい教室の違いを考え、大人がそれを活用していくこと。できることはたくさんあるのです。
私もニュースでいじめについてコメントするとき、なるべく「どうすれば良いのか」を話そうと思っています。「理想論」という言葉が飛んできますが、何のためのエビデンス(証拠)なのでしょう。悩んでしまうこともありますが、それでも思考停止をしないようにやっていくしかないよね、と思うのです。
犬山紙子(いぬやま・かみこ) |
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エッセイスト、タレント。1981年、大阪府生まれ。2011年、ブログをまとめた著書「負け美女」でデビュー。雑誌やテレビなどで活躍中。17年1月に長女を出産した。 |
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