手作りマスクに罪はない…柴門ふみ

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 友人からいきなり手作りマスクが送られてきて困惑している、というトピを見つけました。

 疎遠になっていた友人から、「私はマスク作りを楽しんでいます」とのメッセージが届き、数日後に突然、ヒラヒラの飾り付けが施されたマスクが送られてきたというのです。

 トピのタイトルは「手作りマスクの贈り物は嬉(うれ)しいですか?」。多分、トピ主さんは「手作りマスク」が苦手なのではなく、作った友人が苦手なのだと思います。

 市販されている布製マスクも、人がミシンを操作して縫ったものなので、手作りといえば手作りです。でも、そういう市販の物には嫌悪感を抱かないのではないでしょうか?

 作っている最中の作り手の姿をイメージして「あの人が作ったのか……」と思ってしまう。やはり、こんな思いが災いするのだと思います。

 どうしてもマスクが必要なのに、不織布のマスクも布のマスクもまったく手に入らない状況で、このヒラヒラの手作りマスクが届いたら、きっと感謝されたことでしょう。手作りマスクに、罪はないのです。

 手作りが好きな人は、得てして装飾過多になりがちです。ヒラヒラとか、リボンとかをつけたくなるのですね。既製品にはない、個性を表現したいのでしょうか。そして「かわいいでしょ?」と訴えるのです。

 今回のコロナ禍では、国会議員や都道府県知事の方々も、それぞれ趣向を凝らしたマスクをかけておられます。花柄とかアイヌ文様入りとか。日本的だなあと、私は感じました。手作りの品に何かかわいいものを付け足したくなる心情は日本独特。欧米ではあり得ないのでは? 中国ではペットボトルを切ってマスク代わりにした人もいるそうです……。

柴門ふみ(さいもん・ふみ)
 漫画家、エッセイスト。1957年、徳島県生まれ。お茶の水女子大在学中から漫画を執筆し、代表作に「東京ラブストーリー」など。働く女性や恋愛をテーマにエッセーも手がけている。
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1257322 0 ピックアップ 2020/06/08 05:20:00 2020/06/08 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200603-OYT8I50003-T.jpg?type=thumbnail

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