家事の見直し 人それぞれ…香山リカ

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 新型コロナウイルスの感染拡大で、今年は、家にいる時間がいつもよりとても長くなったと思う。そのすごし方は、人それぞれ。オンライン授業のときに学生に尋ねると、「料理やガーデニングなどを始めた」という人から、反対に「何もしなかった。ネットでドラマを見るくらい」という人までいる。私もどちらかといえば「何もしない派」なので、同じような学生がいるとちょっとホッとする。

 だから、「家事をやめてみた」というトピを見つけて「仲間かな」と飛びついた。トピ主さんはこの機会に掃除機を捨て、掃除は床拭きシートですることにしたり、シャンプーを使うのをやめてお湯で髪を洗ったりというシンプル生活に切り替えたようだ。なるほど、掃除や洗髪そのものをやめるのではなくて、使うものを減らすということか。レスには同じように「私も電化製品をほとんど使わず、手で行うことにした」という「足し算派」もいれば、「日々の買い物をやめた」と、日課を丸ごとやめた「引き算派」の人もいた。

 でも、なんだかおもしろい。同じ「アイロンをやめた」でも、「洗濯の後はきちんと干して丁寧にたたむ」のと、「服のしわを気にしないようにした」ではずいぶん違うが、それでも自分の生活を見直して、新しくしたことには変わりない。

 私にとっての「家事をやめる」は、「電化製品をやめて手で行う」ことではなく、「そもそもそれをするのをやめる」ということだ。掃除や洗濯を全部やめるのはむずかしいが、洋服をきれいに収納するのをやめるのは……いやいや、これでは単にだらしないだけか。いずれにせよ、足し算派も引き算派も、この機会に生活を見直して、お仕着せではない自分らしいすごし方を見つけてほしい。

香山リカ(かやま・りか)
 精神科医、立教大教授。1960年、北海道生まれ。豊富な臨床経験を生かし、新聞やラジオ、テレビなど様々なメディアで、現代人の心の問題について発言している。
無断転載・複製を禁じます
1450061 0 ピックアップ 2020/09/07 05:20:00 2020/09/07 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200902-OYT8I50054-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

新着クーポン

NEW
参考画像
500円400円
参考画像
ランチでご来店のお客様にジェラートをサービス
参考画像
アクティビティご利用でソフトドリンク1本サービス

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ