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    私の「発言」

    (3)40歳、「今はまだ結婚の時じゃない」…ジェーン・スーさん

    • 「自分で書いておきながら、『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』は、読むたび打ちのめされます」と話すジェーン・スーさん
      「自分で書いておきながら、『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』は、読むたび打ちのめされます」と話すジェーン・スーさん

     自ら“未婚のプロ”を名乗るジェーン・スーさん。

     なぜ「結婚」という選択肢のほうに手を伸ばさないままなのか、どんなお相手となら結婚も考えたいか、将来への不安は――など、プロの考えを尋ね、30歳代の後輩たちへの教えも請うてきました。

    「結婚しない」とは言ってない

     ――“未婚のプロ”と自称されていますが、結婚するつもりは全く?

     ジェーン・スーさん)いやいや、「結婚しない」とか、「結婚したくない」とは言ってないですよ。結局今まで、選ばなかっただけで。安心感や「人並みの幸せ」など、結婚すればいろんなものが得られると重々知ってはいるんだけど、目の前のおもしろいことや楽しいこと、そっちを選んじゃうんです。

     私の周りの独身の女性たちは、毎年、年末年始になると、みんな付き合っている彼から「将来どうするんだ」って確認されている。そして、そろいもそろって毎年「今じゃない」って答えてます。「じゃあ、いつなんだ」って話ですよ。「今じゃなかったら、きっと50過ぎても60過ぎても来ないよ」「ひどすぎる」なんて笑い合っていますが、でも自分のペースを落としたくないんですよね。

     ――新刊「貴様いつまで女子でいるつもりだ問題」(幻冬舎)の前に、「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」(ポプラ社)を出していらっしゃいますが、101のうちの一つに「独身の楽しさが半減するぐらいなら、結婚しない方がマシと思っている」という項目がありました。

     ジェーン)今「かけがえのないもの」を手放せるかですよね。独身生活のお楽しみが倍増するような理想の結婚なんて、聞いたためしがないので、自由気ままな生活を謳歌(おうか)していて、もう中毒患者のようになっている私たちにとっては、「お楽しみ」が「一人でいることのさみしさ」に敗北しない限り、結婚しないのかも。先々、とってもおいしい実をつけると分かっていても、今おいしくいただける実とそのタネと、どちらか選べと言われたら、やっぱりタネは選べないなー。

     ――30歳代の頃も、40歳になった今も、変わりませんか?

     ジェーン)そうですねえ。30歳そこそこで結婚していたら、未婚がどうのとか、何歳までが女子なのかとか、面白おかしく語っていられなかったでしょう。「こんなに楽しいことが40歳を過ぎて待っていた!」と驚きつつ、ますます楽しんでしまっています。

     ただ、「貴様女子」の本の「三十路(みそじ)の心得十箇条」でも書きましたが、30歳代だったら、「未婚ならば、早めに結婚すべし」とも思っています。パートナーを決めるのに必要な勢いは、年を取れば取るほど衰えていきがちですから。既婚者や親になった人は、「自分の思い通りに事が進まない」という事態に慣れていて、欲の手離れが良いというか、突発的な出来事への適応力が高いというか、それはすばらしいことだと感じます。もちろん、すべての既婚者がそうというわけではないけど。

    こんなお相手となら…

     ――これまで、いろんな選択の機会があったかと思いますが、「あのときこう選んでいれば」と思うことはありますか?

     ジェーン)あるある。妄想してみるんだけど、最後は結局、今の私と同じ選択をしていたんじゃないかな……と思ってしまうんですよね。大学時代にアメリカ留学を1年したけど、もしあのままアメリカに残っていたら、違う人生だったかな。違うカードを選ぶとしたら、その時くらいかもしれませんね。

     ――積極的に結婚を考えるとしたら、どんなことがきっかけになりそうですか?

     ジェーン)この間友人たちと話していたんですけど、「結婚したら所得税がゼロになる」とか、そういう分かりやすくて魅力的なクーポンがあれば、すぐに結婚するんだけど……と、ふざけた結論になりました。不遜な話で申し訳ありませんが。

     ――では、どんな人となら結婚したいですか?

     ジェーン)もう経済基盤もちゃんとあって、自立してるオンナだから、結婚生活は余興でしかない。そしたら「一緒にいて楽しい人」、それしかないと思います。若いころは「自分の足りないところを補ってほしい」と相手に求めてばかりで、平然としていたから、失敗してたんですよね。今思えば当たり前だったな。

    未婚老人、夢の住まい

    • 「気ままな独り暮らしをしながらも、コミュニケーションが身近にある。独居女性専用の団地って理想郷だと思いませんか」
      「気ままな独り暮らしをしながらも、コミュニケーションが身近にある。独居女性専用の団地って理想郷だと思いませんか」

     ――先ほど「一人のさみしさ」と言われましたが、ふと感じてしまうこともありますか?

     ジェーン)未婚老人の生活を考える時とか……。30歳代で保険と貯蓄は見直した方がいいですよ!

     あと私には夢の団地生活というのがあって、将来65歳くらいになったら、「独居女性専用」の団地に住みたいんです。建物の1階はテナント用のスペースで、レンタルDVD店と喫茶店、コンビニとかが入る。部屋は25平方メートルそこそこでいいので、敷地内には、部屋に入りきらないものを置いておくストレージがほしい。そこには若い男性バイトがいると目の保養になりますね。あとは託児施設を作って、小さな子どもを抱えたシングルマザーのお役に立てるのも望ましい。あー、どこかの会社で作ってくれないかしら。でもこれ、独身だけの問題じゃないですよね。ご夫婦だとしても、夫に先立たれて自分だけが残ってしまうかもしれないし、みんな自分で自分をケアできるようにならないと。

     ――老後を思うとちょっと暗い気持ちにもなりますが、思った以上に楽しい40歳、この先も楽しめそうですか?

     ジェーン)先日、作家の甘糟りり子さんと対談する機会がありました。確か甘糟さんは1964年のお生まれなんですが、めちゃめちゃ楽しそうで「マジやばい」と思いましたよ。周りの先輩が苦労されていたら、今の生活を見つめ直すこともあるかもしれないけど、全く疲弊されていないんですよね。あの人たちが野垂れ死にしない限り、私たち次の世代は変わらないかな。

     ――10年後、どんな50歳になっているでしょうね。

     ジェーン)10年後かー、日本にずっといるかどうかも分からないし、どうだろう……。30歳の頃に、こんな40歳になって、本を出しているなんて想像もできなかったのと同じで、まったく想像できません。

     何か趣味が高じて仕事にしているかもしれない。突然、組みひもとか始めちゃって、Eテレ(NHK教育テレビジョン)とかに出たり、いまとは趣向の異なる本を書いたりしているかもしれませんね。(文・内田淑子、写真・高梨義之)

    プロフィル

    ジェーン・スー 1973年、東京都生まれ。作詞家やコラムニストとしての活動のほか、TBSラジオ「週末お悩み解消系ラジオ ジェーン・スー相談は踊る」(毎週土曜午後7時)などラジオ番組のパーソナリティーとしても活躍している。ツイッターのアカウントは@janesu112。

    2014年09月25日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun


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