メモ入力
-最大400文字まで
完了しました

科学技術の分野で功績のあった研究者に贈られる「日本国際賞」の授賞式が先月、東京都内で開かれ、天皇、皇后両陛下が出席された。
「日本にノーベル賞のような世界的な賞を」という構想で創設された同賞の式典は、皇室が大事にしている行事の一つだ。第1回の1985年から2019年まで、上皇ご夫妻が出席されてきた。以後2回はコロナ禍の影響で延期され、天皇、皇后両陛下の出席は今回が初めてとなった。
第38回となる今年の賞は、新型コロナウイルスワクチンの実用化に貢献したカタリン・カリコ博士ら3人に贈られた。
側近によると、両陛下は式典の後、受賞者一人ひとりと言葉を交わし、これまでの努力をねぎらうとともに、それぞれが語った研究内容についての説明に熱心に耳を傾けられたという。
両陛下にとっては、約8か月ぶりに出席された皇居外での行事だった。マスク着用など感染対策を徹底しながらという状況は相変わらずだが、側近は「お二人そろって外出され、人々と触れ合うような接点が持てて良かった」と、前向きに捉えていた。(社会部 大塚美智子)