文字サイズ
    学校、受験など教育に関する掘り下げた記事をタイトルごとに掲載します。
    学校生活

    進学実績非公開なのに志願者殺到!謎の中高一貫校・神戸女学院

    教育ジャーナリスト 水崎真智子

    数学オリンピックや国際哲学オリンピックに出場

    • 中学生が学ぶ校舎。制服なし、校則もほとんどない
      中学生が学ぶ校舎。制服なし、校則もほとんどない

     この春、東京大学で初めての推薦入試が始まった。その募集要項に「数学オリンピックなどの科学オリンピックで顕著な成績をあげたことを示すもの」とあったことから、これらの大会への関心が高まっている。

     高校生の日本代表として選抜され、世界の舞台に出ていく生徒の中に神戸女学院の名前があがる。主催者の報道発表や公式発表によって広く知ることができるため、最近では「伝統あるお嬢様学校」なのに、「超進学校」「リケジョ育成校」でもあるという認識が広がっている。

     昨年の数学甲子園「第8回全国数学選手権大会(日本数学検定協会主催)」では、女子だけのチームが史上はじめて優勝し大きな話題となった。それが神戸女学院高等学部のチームだ。

     今年2月の「第26回 日本数学オリンピック」でも神戸女学院の高校生2名が日本代表に選抜され、4月からルーマニアのブシュテニで行われた「2016 ヨーロッパ女子数学オリンピック(EGMO大会)」に出場し、2人とも銅メダルを受賞した。

     女子は数学が苦手だという話を聞いたことはないだろうか。神戸女学院の数学や理系科目の教員は、女子特有の理解しにくい、またはつまずきやすいポイントを、丁寧にわかりやすく指導する、女子校ならではのノウハウを蓄積しているという。

     オリンピックで優秀な成績を残す生徒を輩出するベースには、女子に特化した指導があるようだ。

     もちろん、文系でも目覚ましい活躍が見られる。英語力とともに思索力や倫理的議論力が問われる「2015 国際哲学オリンピック選考会」で、神戸女学院の高校生がグランプリを受賞。「国際哲学オリンピック」日本代表に選出された。

     東京大学、京都大学を含む国立大学の推薦入試は、人数を増やし充実する方向だ。多様な試験により多様な受験生を迎えていこうという流れの中、従来からの大学合格者数による高校の格付けだけでなく、こういった大会に出ていく文化が学校にあるのかに注目が集まっている。普段の勉強だけではない。それを超えて挑戦していくロールモデルとなる先輩が実際にいることは説得力がある。ここにも神戸女学院の人気の強さを感じる。

    2016年05月23日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun