ピアノが壁を越える力に…渡辺蘭さん

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気象予報士

渡辺蘭さん(安斎晃撮影)
渡辺蘭さん(安斎晃撮影)

 父は外交官で、中学2年までは国内外で何度も引っ越しました。米国のハワイで生まれ、3歳頃にソ連(当時)へ。幼稚園の途中から小学5年までは日本に住みましたが、埼玉県から千葉県、再び埼玉県へ移りました。

 母はピアノ講師で、物心ついた頃から私も毎日の練習が当たり前。将来はピアノの先生か演奏家になる、と思っていました。その考えが変わるきっかけは、小5から中2まで過ごした豪州西部の都市、パースでの生活です。

 現地の学校で日本人は私だけ。先生や級友が話していることはほとんどわかりませんでした。でも、周りからディズニーのアニメや、当時大人気だった歌手、マライア・キャリーの曲など頼まれるままに即興で弾き、学校に溶け込むことができました。

 学校は「自分の主張をすることが大切」と教えていて、授業も生徒の発言が多く、活気がありました。日本と異なる考え方や物の見方に接し、将来もピアノだけではないと思うきっかけになりました。

 帰国後は、桐朋学園の中学に編入し、高校、大学は音楽科と音楽学部でピアノを専攻しました。高校では、指のけがを避けるために体育の授業でもやわらかいボールを使うなど、音楽が最優先でした。

 高校3年から大学にかけては芸能事務所に所属し、テレビドラマなどに出演しました。ピアノ以外の道を探っていたのかもしれません。周囲に優秀なピアニストが多く、ピアノだけで食べていくのは難しいと自覚していました。

 英語力を生かそうと、就職は航空会社の客室乗務員に決めましたが、当時はキャリアアップが難しい職場で、2年ほどで辞めました。生涯続けられる仕事がしたいと思い、お天気キャスターになったのです。気象予報士を目指して猛勉強を始めましたが、毎日ピアノを練習していたおかげで苦にはなりませんでした。

 いつかまた、音大でピアノを学び直したいと思っています。将来、天気をテーマにした楽曲を集めたコンサートを開いたり、楽曲集を編集したりできればいいな、と考えています。

プロフィル
わたなべ・らん
 1983年、米国・ハワイ州生まれ。日本航空の客室乗務員などを経て、気象予報士に。現在、NHK総合「ニュース7」(土日祝日)の気象情報を担当。4月7日からはNHK総合「週刊まるわかりニュース」(毎週土曜)の気象情報を担当する。

(2018年3月15日付読売新聞朝刊掲載)

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11942 0 教育 2018/03/19 05:20:00 2018/03/19 05:20:00 学校時代の思い出を語るNHKのお天気キャスター・渡辺蘭さん(東京都渋谷区で)=安斎晃撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180315-OYT8I50006-1.jpg?type=thumbnail

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