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    スクールデイズ

    トシちゃんのステップ 今も…ダンディ坂野さん

    聞き手・岡村吉和

    お笑いタレント

    • ダンディ坂野さん(岩佐譲撮影)
      ダンディ坂野さん(岩佐譲撮影)

     温泉郷のある石川県加賀市で育ちました。大工の父、看護師の母に「あれはだめ、これもだめ」と言われたことはありません。唯一言われたのは「人様に迷惑だけはかけるな」。この言葉はいつも胸にありました。

     幼い頃からテレビっ子で、学校から帰ると歌番組やバラエティー、ドラマなどを見ました。小学生の時は、ピンクレディーや沢田研二さん、ファンだった世良公則さんらを見ては、友達と振り付けやまねをして遊びました。学校はみんな仲が良く、クラスのお楽しみ会でも披露していました。

     中学生になると、トシちゃん(田原俊彦さん)にひかれました。レコードはシングルとアルバムで計50枚持っています。トシちゃんみたいに歌って踊れるアイドルになりたくて、ステップや足上げを繰り返していました。

     当時は、男の子の多くがプロ野球選手を目指した時代です。僕も、小学4年生で少年野球チームに入り、中学でも部活動で野球を続けました。巨人の王貞治選手が好きでしたね。ずっと補欠でしたが、黙々と打ち込んでいました。

     地元の実業高校に進むと、近藤真彦さんが映画でドラムをたたく姿に刺激を受けて、吹奏楽部に入りました。腎臓の検査で激しい運動は控えるよう診断され、野球は続けられなかったのです。放課後は練習に明け暮れ、演奏会でたたけるようになりました。

     高3の時には友達と軽音楽の同好会を作り、音楽コンテストにも出場しましたが、あえなく最初の予選会で敗退。それでも、仲間と真剣に打ち込んで楽しかったです。

     高校卒業後は県内の工場に就職しましたが、芸能界への夢を諦めきれず、お笑い芸人を目指して上京しました。

     足を上げてステップする今の動きは、トシちゃんのまねが生きています。野球経験も、仕事でプラスに働いています。両親の教えを忘れず、人を傷つけない笑いを心がけてきたから「一発屋」と言われながら、今も芸能人を続けられているのだと思います。人生、何が役に立つかは分かりません。

    プロフィル
    だんでぃ・さかの
     1967年生まれ。黄色いタキシードにちょうネクタイで登場し、指を突き出して叫ぶ「ゲッツ」のネタが2003年にブレイク。12年、「CM起用社数ランキング男性タレント部門」で6位に入り、現在も多数出演。バラエティー番組やイベントなどでも活躍している。

    (2018年6月21日付読売新聞朝刊掲載)

    2018年06月25日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun