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    スクールデイズ

    ふられて一念発起 大学へ…瀬戸健さん

    聞き手・石川純

    RIZAPグループ社長

    • 瀬戸健さん(萩本朋子撮影)
      瀬戸健さん(萩本朋子撮影)

     実家は北九州市のパン屋で、通っていた小学校の前にありました。自宅と工場を兼ね、店の休みは年2日ほどでしたが、両親と7歳上の兄に5歳上の姉、祖父の6人家族でいつもにぎやかでした。

     小中学校の時は、宿題をやった記憶がありません。いつも、友達と外で遊んでばかりでした。それでも、実家では駄菓子も売っていたので、菓子の仕入れ代と販売価格から原価率を考えるなどして、商いの基本を学びました。

     高校は福岡県立北筑高校で、地元では厳しい学校として有名でした。遅刻や欠席は許されず、無遅刻無欠席の生徒が多かったのですが、私は遅刻したり、授業を抜け出したりして、勉強も学年で最下位レベルの低空飛行でした。

     高校卒業後はフリーターになり、友人と遊ぶ日々でした。しかし、当時の恋人を大学生に奪われてしまいます。これを機に人生が変わりました。「絶対、大学生になってやる」と一念発起して、10月から予備校の寮に入り、猛勉強しました。居心地の良い地元で大きなことはできないと思い、東京の明治大商学部に進みました。もし、あの時ふられなければ今も地元にいたと思います。大きなきっかけをくれたと思っています。

     勉強の習慣もなく、受験科目の丸暗記だけで合格したので、大学入学後は周囲との知識の差を痛感しました。

     1日1回、目次だけでもいいから「本を開いて読む」と決めました。半年もすると、1か月で20冊は読めるようになりました。それまで読まなかった新聞も読むようになりました。読むことで視野が広がり、起業にも関心を持つようになりました。

     学生時代、交通事故で交際中の彼女に大けがを負わせてしまい、責任を取ろうと結婚を決めました。結婚と同時に、ライザップにつながる食品販売の会社を創業しました。

     学生生活では、勉強を始め苦手なことが多く、何かを人に頼むことは得意でした。社長になった今も、自分の至らない点は自覚しています。支えてくれる方がいるからこそ、会社が成り立っていると思います。

    プロフィル
    せと・たけし
     1978年生まれ。2003年に「健康コーポレーション」を創設し、おからクッキーなどの販売を始める。スポーツジム「RIZAP(ライザップ)」で急成長。近年は事業の多角化を進めている。

     (2018年8月23日付読売新聞朝刊掲載)

    2018年08月27日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun