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    スクールデイズ

    ダンスが広げた交流の輪…キンタロー。さん

    聞き手・金来ひろみ

    タレント

    • キンタロー。さん(小林武仁撮影)
      キンタロー。さん(小林武仁撮影)

     「人を笑わせたい」という原点は小学校時代にあります。3年生の時、担任の先生が「5匹のこぶたとチャールストン」の曲にあわせて踊るという課題を出しました。うまく踊れた子を先生が選んで台に上げてくれるのですが、女子で唯一、私が選ばれました。

     家ではひょうきん者でしたが、同級生からはツンツンしていると思われ、友達作りで苦労していました。しかし、夢中で踊る私の意外な一面に同級生が面白がり、その日を境に一気に友達が増えました。以来、友達を笑わせようと、テストでわざと変な答えを書くこともしました。友達に「面白いから吉本に入りなよ」とも言われて、自分の居場所ができたと思いました。

     でも、楽しかった学校生活は中学に入って一転。1年生の時、私の下品な冗談が発端で、同じグループの子たちに無視されるようになったのです。謝っても許してもらえず、学校を休みがちになりました。幸い違うクラスに幼なじみがいたので、一緒に遊んで気を紛らすことができましたが、3年間、同級生全員に気をつかって敬語で話す癖は抜けませんでしたね。当時のことは今でもトラウマです。

     高校卒業後、大阪の短大に進学し、その新入生歓迎会で出会ったのが競技ダンスです。スピードやキレのすごさに心を奪われ、競技ダンス部に入部。授業以外は練習に明け暮れ、1年半後には全国大会で4位に入賞しました。

     将来は吉本に入ってお笑い芸人になろうと思い、2年生の終わりに吉本新喜劇のオーディションに合格していましたが、好きだった男性の先輩に「お笑いかダンス、どっちかにしろ」と言われ、ダンスを選びました。卒業後はダンスの講師などをしていましたが、「やっぱり夢をかなえたい」と29歳の時、お笑いの道に進みました。

     いまテレビ番組の企画で、競技ダンスの大会に出場していますが、学生時代に必死になって取り組んだダンスを、一番いい形で披露できるのはとてもうれしいことですね。

    プロフィル
     1981年、愛知県生まれ。関西外国語大短大卒。ダンスの講師などを経て、2012年、30歳でデビュー。元AKB48の前田敦子さんのものまねなどで人気に。テレビ番組の企画で、競技ダンスの日本代表として世界大会にも出場している。

     (2018年10月25日付読売新聞朝刊掲載)

    2018年10月29日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun