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大学入学共通テストの追試験が29日、全国で始まった。大学入試センターによると、対象者は1659人で、共通一次試験、大学入試センター試験を通じ、昨年に次いで2番目に多くなった。このうち、新型コロナウイルスの影響は昨年の2倍以上の464人に上った。

15、16日に行われた本試験では、初日に会場の東京大学前で刺傷事件が発生し、試験問題の画像が外部へ流出した疑惑もあり、警備や不正行為防止の取り組みが徹底される厳戒態勢の中、受験生らが試験に臨んだ。
共通テストの追試験は、病気や事故などで本試験を受けられなかった受験生向けに実施される。新型コロナの影響の464人の内訳は、感染者212人、濃厚接触者252人。追試とは別に、監督者のミスなどで同じ会場で受ける「再試験」は191人となっている。
今年の共通テストは、刺傷事件や試験問題の流出疑惑のほか、16日にはトンガの海底火山の噴火に伴う津波の影響で岩手県の1会場が中止となるなど、異例の事態が続いている。
会場となった東京芸術大(東京)周辺では29日朝、警戒に当たる警察官らの姿も見られた。家族が感染し、濃厚接触者になったという都立高3年の男子生徒(18)は「今年は受験生が精神的につらさを感じる出来事が多すぎる。公平公正であるべき試験を裏切るような行為はやめてほしい」と話した。
センターは追・再試験の会場となる大学側に巡視を十分に行うなど不正行為防止に努めるよう要請している。29日は地理歴史・公民、国語、外国語、30日は理科と数学が行われる。