先生のコトバ「夢は全力でかなえなさい」

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俳優 町田啓太さん(28) × 畠山洋子さん(36)(日本航空高校石川教諭)

 卒業式シーズンの3月は、恩師との思い出をかみしめる時期でもあります。学校から巣立ってからも心の支えとなってきた「先生のコトバ」を、俳優の町田啓太さんに聞きました。

パイロット志望からダンスに

町田啓太さん(西孝高撮影)
町田啓太さん(西孝高撮影)

 乗り物が好きでパイロットに憧れ、石川県の日本航空第二高校(現・日本航空高校石川)に進学しました。部活は、それまでやっていた野球や剣道とは違うことに挑戦しようとダンス部を選んだのですが、すっかりはまってしまいました。僕の地元の友達はこの選択にびっくりしたはずです。親元を離れて寮生活を送るうちに、どこか気持ちが開放的になっていたのかもしれません。

 2年生のコース選択時にパイロットをあきらめて航空機の構造などを学ぶメカニックコースに進みました。ただ、将来は東京のダンス専門学校に進もうと思い描いていました。東京に行けばプロのダンサーが大勢いるし、好きなダンスを突きつめられると思ったからです。

教員って素晴らしいな

 ダンス部顧問は畠山洋子先生でした。エネルギーにあふれ、ダンスに使うCDをそろえたり、僕たちの意見に耳を傾けたりと常に生徒のために動いてくれる先生だったので、「教員って素晴らしいな」と。自分もダンスを教える先生になりたいと考えました。

 3年生の春の面談で、担任でもある畠山先生に「教員になりたい」と打ち明けました。先生は僕がずっと航空関係の勉強を続けてきたことを踏まえつつ、「そこまで思いがあるのなら一緒に考えていこう」と受け止めてくれました。そして「大学に行けば教員免許が取れるし、ダンス以外に学べることがたくさんある。色んな人と出会った方がいい」と大学進学を勧めてくれました。

 ちょうど中学の体育でダンスの必修化が決まる頃でした。教師を目指すことは魅力的に思え、日本体育大への進学を決めました。

「感謝・感激・感動」

町田啓太さん(西孝高撮影)
町田啓太さん(西孝高撮影)

 高校の卒業式の日、畠山先生がはなむけに、クラス写真をコラージュにしたパネルを教室に飾ってくれました。そこに書いてあったのが「感謝・感激・感動」というクラス目標です。先生は「大きな夢があるのなら全力でかなえなさい」と送り出してくれました。

 クラス目標は、今もことあるごとに思い出します。人は一人で生きていけないから、人に感謝する気持ちが大事だし、色んなものや人に出会えば心が動きます。そして、人と何かを共有することは感動につながります。シンプルな言葉だけど、すごく心に響きました。

本気で目指せば可能性広がる

 日体大進学後、ダンスサークルでショーに出演したら、高校時代に畠山先生が講師として呼んだプロのダンサーに偶然再会しました。それが縁で現在の事務所に入ったのですが、先生が言ったように人との出会いに恵まれ、不思議なくらい全部つながりました。

 先生がいなかったら今の自分はありません。途中で俳優に転向しましたが、本気で何かを目指したら可能性が広がると実感しています。俳優として出演する作品ごとに、出会う人も世界観も違います。僕に親身に向き合ってくれた先生のように、僕も出会った役柄や人に真摯(しんし)に向き合っていきたいと考えています。

 まちだ・けいた 1990年、群馬県生まれ。「劇団EXILE」メンバー。「西郷どん」「中学聖日記」など多くのドラマに出演。映画「PRINCE OF LEGEND」が3月21日に公開される。

恩師・畠山さんから 姉のように見守る

畠山洋子さん
畠山洋子さん

 メカニックの授業で使われた青い訓練服を、校内で保管してきました。町田君が卒業する時に置いていったものです。

 どういういきさつで預かったのか覚えていませんが、受け取ったとき、「いつか有名になって母校を訪問する時まで取っておくよ」と声をかけたかもしれません。期待通りに魅力的な役者に成長してくれて、とてもうれしいです。

 日本航空高校石川に入学する生徒の多くは15歳で親元を離れて寮生活を送るので、教師は時に親代わりになります。町田君とは職員室やダンススタジオ、寮でとにかくよく話をしました。出会った頃は教師になってまだ数年だったので、親というよりも姉といった方が近かったかもしれません。

 同級生の多くは整備士や客室乗務員など航空関係に進みましたが、町田君は教員を目指しました。彼のような人物が教員になってくれたら誇らしいと思い、大学進学を勧めました。責任感の強い町田君なら教員も向いていたでしょうが、今となっては教員だったらもったいなかったかも、とも思っています。

記憶に残る「ひと言」募集

 みなさんの「先生のコトバ」を募集します。記憶に残るひと言を教えてください。記事への感想も歓迎します。住所、氏名、年齢、職業、電話番号、メールアドレスを明記し、〒100・8055 読売新聞東京本社教育部「先生のコトバ」係へ。ファクス(03・3217・9908)、メールでも受け付けます。

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490260 0 その他連載 2019/03/16 05:00:00 2019/03/16 05:00:00 2019/03/16 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/03/20190311-OYT8I50075-T.jpg?type=thumbnail

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