内定辞退、1社あたり1万5千円で企業への連絡代行…「手紙セット」も大反響

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学生向けの「内定辞退セット」
学生向けの「内定辞退セット」

 就職活動で複数の企業から内定を得た学生向けに、本命以外への「内定辞退」をサポートするビジネスが盛んだ。企業に辞退を伝える手紙セットは問い合わせが相次ぎ、やり取りを代行するサービスも登場した。背景には学生優位の「売り手市場」が続くことや、電話や手紙に不慣れな学生が増えたこともあるようだ。

例文つき手紙セット…企業に代行電話

 「全国の大学から購入方法などの問い合わせが来ている」。出版社・日本法令(東京都)開発部の飯田義久部長は、昨年末に発売した「内定辞退セット」の反響に驚きを隠さない。

 便箋4枚と封筒2枚、辞退の例文を印刷した下敷きのセットで、1部550円(税込み)。下敷きに便箋を重ねてなぞれば、美しい字で礼儀正しい辞退の手紙が書ける。同封の解説書では、便箋を三つ折りにして入れるといった手順を詳しく説明している。

 辞退をSNSで伝えるなど、学生のマナーが議論を呼んでいると聞き、商品を企画。大学などで販売したところ、インターネット上で話題を集めた。飯田部長は「社会での礼儀を知ってほしい」と話す。

 代行サービスも始まっている。「弁護士法人川越みずほ法律会計」(埼玉県)は、学生からの内定辞退の相談が相次いだため、2018年12月に開始。委任状を受け取り、電話と書面で内定先に辞退を伝える流れだ。1社につき1万5000円(税別)で、既に数百人が利用したという。

 代表の清水隆久弁護士は「『自分では言いづらいから』と依頼してくる学生が大半だ」と話す。時期は4年生の3月が多く、入社式直前まで言い出せず、せっぱ詰まって駆け込む学生が目立つという。一方、企業側から「既に制服や寮を用意した」などと圧力をかけられ、損害賠償を求められた例もあり、「企業側の引きとめも強まっているのだろう」と推測する。

 

学生、SNSに慣れ「苦手」

 就職情報会社マイナビが昨年8月、20年3月卒業予定の学生らに行った調査では、内定を得た数は1人平均2.4社で、1人1社は辞退を経験する計算だ。各大学は、辞退を決めたら速やかに電話や手紙で企業に伝えるよう指導している。

 キャリアコンサルタントの上田晶美さんは「学生はSNSの手軽なやり取りに慣れ、電話や手紙に苦手意識がある」と指摘。「企業側の奪い合いは激しく、学生が尻込みするのも分かるが、辞退が遅れると企業の採用に大きく影響する」として、内定式が集中する10月には伝えるよう呼びかけている。

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1023495 0 ニュース 2020/01/28 15:00:00 2020/01/29 11:09:28 2020/01/29 11:09:28 学生向けの「内定辞退セット」。例文入りの下敷き(手前左端)に便箋を重ねてなぞれば手紙が完成する https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200128-OYT1I50052-T.jpg?type=thumbnail

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