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マスクで歌唱・タックル禁止・教室の四隅で演奏…手探りの部活再開

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 新型コロナウイルスによる臨時休校が解除された全国の中学や高校では、部活動も徐々に再開されている。ただ「3密」を避けるため、体育系・文化系ともに練習は制約されており、学校現場では、感染防止と活動の両立に向けて模索が続く。

◆円陣も組まず

 「行け、行け、そこを突破しろ」。3日、ラグビーの強豪校・福岡県立筑紫高校(福岡県筑紫野市)のグラウンドで、ラグビー部監督の長木裕教諭(36)が大声で指示を出していた。2人1組で攻守に分かれて行う練習だが、守備側の部員は行く手を阻むように動くだけで、タックルはしなかった。

 同高では5月25日に分散登校が始まり、通常授業となった6月1日から部員全員の練習を始めた。感染防止を徹底するため、日本ラグビー協会の指針を参考に、当面はタックルやスクラムを禁止。水分補給でもボトルの共有をやめ、各自で水筒を持参することにした。マネジャーはボールの消毒もする。

 部員は約70人。練習後、肩を組んで円陣を作って総括していたが、それもやめた。制約は多いが、藤田幹太主将(17)は「全員が一緒に練習できる喜びをかみしめている。今、できることをしながら、冬の全国大会を目指したい」と前を向く。

 山口県周南市の県立南陽工高の相撲部では、5月25日から、四股やすり足など部員同士が接触しない運動を中心に練習を再開した。

 部員は例年、秋の国民体育大会で全国の舞台を目指した後に引退してきた。しかし、今年の国体は実施されるか不透明で、3年生の主将(17)は「大会がないまま引退することになればショック。今は開催されると信じて技を磨きたい」と話した。

◆マスクで歌唱

 全国大会で金賞を受賞した経験もある精華女子高(福岡市)の吹奏楽部も5月末、3か月ぶりに部員120人が学校での練習を始めた。教室の四隅に座り、音階やテンポの確認といった基礎メニューを中心に取り組んでいる。

 感染防止には換気が大事だが、住宅地にあるため、大きな音が出る演奏中は窓を開けることができない。30分ごとに休憩時間をつくり、換気をする。顧問の桜内教昭教諭(47)は「しばらくは全員で合奏はできない。手探りで指導方法を考えていくしかない」と語る。

 昨年、全国大会に出場し、8日から練習を再開する熊本市立帯山中の合唱部は、歌唱時もマスクの着用を義務づけ、当面はパート練習をする。

全国大会が中止 他校と合同記録会

 感染防止や授業時間を確保するため、体育系、文化系ともに全国大会の中止が相次いでいる。中学では夏季の全国中学校体育大会、高校でも夏の全国高校総体(インターハイ)や野球の甲子園大会が中止となった。全国高校総合文化祭は通常開催を断念した。

 読売新聞のまとめでは、2日の時点で42都府県の高体連が、高校生の部活動の成果を発揮できる場をつくろうとしている。しかし、すべての分野で代替大会が開かれるわけではない。

 全国大会の常連校・福岡県立三潴高(福岡県久留米市)のカヌー部は14日、他校と合同で記録会を開く。現時点で代替大会の開催が決まっていない中で、力を出し切る舞台をつくり、気持ちを切り替えてもらうためだ。顧問の富松和彦教諭(48)は「予想もしないことが起きるのがスポーツであり人生。今回の経験も含め、3年間の練習で学んだことが卒業後に生きるとしっかり伝えたい」と語った。

◆感染の予防へ 文科省が指針

 部活動の再開にあたり、文部科学省は指針などを作り、感染予防のポイントを示した。体育館などで行う場合は、換気を徹底し、多数の生徒が集まり呼気が激しくなる運動や大声を出す活動は絶対に避けるよう求めている。

 自治体も独自の指針を設けている。熊本市教委は、▽用具の消毒と楽器の唾液の処理の徹底▽生徒同士の接近を避けるため、柔道は受け身、剣道では素振りを練習の中心にする――との手引を作った。

 沖縄県教委は6月14日まで、平日の練習時間は90分、休日は2時間程度と目安を設定。早朝の練習や合宿、対外試合は禁止した。

(沢井友宏、南佳子)

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