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国民の言語活動を支援し、創造的な国づくりを目指す公益財団法人「文字・活字文化推進機構」は24日、評議員会と臨時理事会を開き、新たな会長に作家の阿刀田高氏、理事長に山口寿一・読売新聞グループ本社社長をそれぞれ選出した。

阿刀田会長は就任の記者会見で「(社会の)IT化は普及していくが、紙に字を書いてきた文化伝統をきちんと守っていかなければならない」とあいさつした。
山口理事長は、機構の重点事業として▽学校教育のデジタル化に関する提言▽学校図書館の人と資料の充実▽読書バリアフリー法の普及促進▽書籍文化の海外発信支援――を挙げた。小中学校での導入に向けた議論が進んでいるデジタル教科書については、「端末の過剰な使用は脳の発達に重大な影響を及ぼす懸念がある」との研究結果が出ているとして、「内外の研究、論考を収集、整理して教育行政に問題提起していきたい」と抱負を述べた。
機構は2007年に設立された。これまで資生堂名誉会長の福原義春氏が会長、童話作家の肥田美代子氏が理事長を務めてきた。