[先生の相談室]Q すぐ答え言う子 どう指導

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 中学受験を目指している子がクラスにいます。授業中も熱心なのはいいのですが、すぐに答えを言ってしまうので、ほかの児童の思考を深められません。うまく一緒に指導する方法はありますか。

(東京都 公立小学校50代男性)

 A「友だちと学び合おう」と語る

イラスト・松原由香
イラスト・松原由香

 児童の中には、「学力=テストの点数」という考え方を持っている子もいます。競走のように、いち早く答えに達することを重視するのです。特に、進学塾に通う子どもに多いようです。

 私は、考え方や行動をプラスにする言葉を、子どもたちの様子を見ながらタイミングよく教えるよう心がけています。そのような言葉を「価値語」と呼んでいます。植林のように価値語を植え、伸ばしていくのです。

 質問にあるような態度をとる子どもがいた時には、全員の作業をやめさせて、「教える者は二度学ぶ、という言葉があります。どんな意味だと思いますか」と問います。

 子どもたちは、「友だちに教えることで、本当に分かってくる」「1回習って、教えるともう一度考えるので、2回勉強になるということ」「2回勉強することだから、本当に理解できるようになる」といったことを口々に言います。

 それらを全て認めたうえで、「そうです。教えるということは、2回も学べるチャンスがあるということですね。教えることで、本当の理解が促されるのですね」。このように話すと、子どもたちの学び合いも変わってきます。

 最初は、教えることに抵抗を示していた子どもが、友だちと学び合うようになると、「蘊蓄うんちくを傾ける」という言葉もセットにして褒めます。本人のプライドを傷つけないように、「君が一生懸命学んだことを、友だちのために発揮してくれて友だちも喜んでいるでしょう。『蘊蓄を傾ける』という言葉もあるんだよ。ありがとう」と伝えます。

 このように、お互いが気持ちよく学び合えるようになると、知識を理解し合うことはもちろん、学び合うこと自体を楽しみ始めます。

 教室の中に、本物の学びが広がってくるのです。

 ◎回答者

菊池省三さん
菊池省三さん

 菊池省三さん。元北九州市公立小教諭。能動的に考え、学ぶ「アクティブ・ラーナー」を育てる「成長の授業」で知られる。

440372 1 新聞@スクール 2019/02/13 05:00:00 2019/02/13 05:00:00 2019/02/13 05:00:00 イラスト・松原由香 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190212-OYT8I50038-T.jpg?type=thumbnail

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