読売新聞オンライン

メニュー

[先生の相談室]Q 公立高苦戦 生徒集めるには

[読者会員限定]
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 最近は私立高校の人気が高く、公立高校は苦戦を強いられています。国が授業料を支援する就学支援金制度があるため学費が安い公立のメリットが薄れていることや、公立高のICT環境の遅れが要因と感じています。生徒に公立高を選んでもらうにはどうすればいいでしょうか。(静岡県 公立高校50代教頭)

イラスト・松原由香
イラスト・松原由香

A 教育の質高める改革の時

 公立の教師生活が長かった経験から、相談者の気持ちがよく分かりますよ。「こんなはずじゃなかった」と思っている間に、一部の私立高校が進学実績で公立高校を追い抜いていきました。

 その理由としては、学区制に縛られた公立が、希望する生徒を確保できなかったこと、いわゆる金太郎あめのようなカリキュラムに縛られて特色を発揮できなかったこと、などが考えられます。

 少子化が生徒争奪戦をより激しいものにしました。存亡の瀬戸際に立つ私立高校に対して、親方日の丸の公立高校側には、あまりにも努力が足りなかったのかもしれません。

 回答は、ここからが本題ですが、公立と私立が競うべきは、教育の内容、質なのです。高校授業料の無償化は一時の現象として、教育費負担に苦しむ保護者や生徒の気持ちを公立に引き戻すことができ、先行した重要施策である学区制廃止と併せて、成功したかに見えました。

 現在、授業料の無償化は、私学生徒にも広がりました。少なくとも授業料の点で、大きな障壁は取り除かれたのです。

 私立でも公立でも、その生徒が希望する教育の場を選択し、学べるということが重要です。少し大げさに言えば、公私が同じ土俵で教育の質を競い合える時代になったのです。

 とすれば、教員の意識改革をもとに、生徒のニーズに対応できる授業づくりが一番大切なことだ、と言えませんか。私は、いろんな土地でその環境を生かしながら、成果を上げている学校の存在を目の当たりにすると、心から支援したいという気持ちになります。

 学校改革は、たとえごく少数の教師から始まったとしても、それを支える教師集団が一緒に成長できれば、学校としては存在意義を高めますよ。

◎回答者

 鈴木高弘さん。都立足立新田高校長として、実践型・体験型の授業を取り入れ、中退者が多かった同校を人気校に変えた。

無断転載・複製を禁じます
2225497 1 新聞@スクール 2021/07/22 05:00:00 2021/07/22 05:00:00 2021/07/22 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210721-OYT8I50111-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)