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[18歳の1票]子供の心の健康<3>対策を考える…カウンセラーを活用 コロナ下 重要性増す

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 学校には「心の専門家」としてスクールカウンセラー(SC)が配置・派遣され、子供たちの相談に応じている。特に、新型コロナウイルスの感染拡大は子供の心身にも大きな影響を与えており、いつも以上に大人が気を配る必要がある。

■心の専門家 授業も

 兵庫県伊丹市立花里小学校で6月中旬、SCの福島美由紀さん(57)は、3年生への授業の一環で担任教諭とともに教壇に立ち、コロナ禍の子供のストレス軽減などについて語りかけていた。

 もしも新型コロナにかかり、友達が自分のことを嫌がって悪口を言っているといううわさを聞いた時、どんなことを思い、どう行動するのかを子供たちに考えてもらった。

 このほか、心を静める方法の一つとして、両腕をクロスして胸の辺りを優しくたたく「バタフライハグ」を教えると、子供たちは見よう見まねで取り組んだ。

 兵庫県では、福島さんのようにSCが個別面談だけでなく、教室で授業を行うこともある。福島さんによれば、コロナ禍で子供たちのストレスは高まっており、平時ならささいなことがいじめに発展してしまうこともあるという。

 福島さんは「全体のストレスを下げる必要がある。個別面談だけでなく、大人が積極的に働きかける『アウトリーチ』も大切だ」と話す。

■複数校掛け持ち

 全国の小中学校、高校にSCが導入されるようになったのは1990年代からだ。公認心理師、臨床心理士、精神科医などの資格を持ち、「心の専門家」として、子供や保護者、教職員の相談に応じ、支援してきた。

 学校生活や家庭で問題を抱える子供にとって、教職員や保護者以外に、大人で、しかも専門知識を持った第三者の視点は重要だ。

 不登校やいじめ、自殺など子供の心と関わる様々な問題が増える中、SCに期待される役割は年々大きくなっている。文部科学省も、コロナ禍の子供の心のケアで、SCらの積極的な活用を各教育委員会に求めている。

 ただ、SCの活用には課題もある。SCは全国の公立小中学校や高校、自治体機関など約3万か所に配置されているが、複数を掛け持ちしていることが多いという。文科省の担当者は「SCには高い専門性が求められるため、地域によって人材に偏りがある。そうした地域では、SCが講師となり、各校の教職員にカウンセリング技術を指導し、対応してもらっている」と現状を説明する。

[Data]相談手段 対面以外も

 近年は対面によらない相談のニーズも高まっており、その体制の拡充が急がれる。

 内閣府の2019年度「子供・若者の意識に関する調査」によると、公的な支援機関や専門家から受けたい支援の形は、「メールで相談」が31%で最も多かった。次いで「SNS」(26%)、「電話」(23%)で、「施設に通って相談」「学校で相談」を上回った。

 また、「誰にも相談したり、支援を受けたりしたいと思わない」が11%、「分からない」が18%となっており、相談しても無駄だと思ったり、相談窓口を知らなかったりする人も一定数いるという課題も浮かび上がっている。

[Check!]

 ・みんなの学校ではスクールカウンセラーとの相談は気軽にできるだろうか。

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2225505 1 新聞@スクール 2021/07/22 05:00:00 2021/07/22 05:00:00 2021/07/22 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210721-OYT8I50113-T.jpg?type=thumbnail

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