生き物や自然、そして人間社会~親密なあり方は?

無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 読売新聞朝刊教育面の第2、第5水曜日に「ニュースde道徳」を掲載しています。12日朝刊では、新潟県佐渡島で、中国から贈られたつがいで人工繁殖させたトキの放鳥が始まって10年が経過したニュースを取りあげています。自然保護や動物愛護については、以下のようなニュースもあります。

犬と猫の殺処分が最少に

 環境省によると、2017年度に全国の保健所などで殺処分された犬と猫の数が初めて5万匹を下回り、過去最も少なかったことがわかりました。犬は8362匹、猫が3万4865匹で計4万3227匹でした。

 30万匹近かった2008年度からの10年で大きく減り、環境省の担当者は「地方自治体や愛護団体による譲り渡しが成果を上げた」とみています。

 保健所などに引き取られた犬や猫が、地方自治体や動物愛護団体などを通じて返還・譲渡された数は計5万6814匹で、うち犬は2万9954匹、猫は2万6860匹でした。殺処分も含めた全体の中で所有者不明の犬は89%、猫は82%。残りは飼い主から引き取るなどしていました。

 ペット問題に詳しい専門家は「殺処分や譲渡の現状が社会に浸透してきた結果」と分析した上で、「飼い主のいないペットが増えないよう繁殖を制限するなど、行政は飼い主とペットがともに幸せになる取り組みを進めてほしい」と話しています。

 殺処分をなくすために不妊手術を推進している公益財団法人では「減少は、12年の動物愛護法改正により行政が飼い主から犬猫の引き取りを拒否できるようになり、引き取り数が減ったことも要因」と指摘し、「不妊手術をもっと広めるべきだ」と話しています。

ライチョウ、中央アルプスで半世紀ぶり

国の特別天然記念物ニホンライチョウ(環境省提供)
国の特別天然記念物ニホンライチョウ(環境省提供)

 今年7月に中央アルプス・木曽駒ヶ岳(2956メートル)で約半世紀ぶりに目撃された雌のライチョウについて、環境省信越自然環境事務所と長野県が、生存を確認しました。同事務所は「生息環境が整っていることが裏付けられ、保全に向けた検討を進めたい」としています。

 同事務所によると、11月に木曽駒ヶ岳の山頂付近と近くの中岳で、白色の冬毛に生え替わったライチョウを、登山者が見つけて写真を撮りました。専門家が写真を確認し、同じライチョウとみられることがわかったそうです。

 木曽駒ヶ岳のライチョウは1969年以降に目撃情報がなく、絶滅したとされていました。7月に登山者が写真撮影し、8月に山頂付近で採取した羽毛などの遺伝子を解析した結果、乗鞍岳や北アルプスから飛来したと判断されました。

 8月の調査では、このライチョウが昨年産んだとみられる無精卵と巣も見つかり、1年以上定着していることが明らかになっています。生存が確認されたことで、専門家は「中央アルプスでのライチョウ復活に向けて大きな意義がある」と話していました。

 国内のライチョウは1980年代に約3000羽いましたが、登山者が残した生ごみを求めて天敵のテンやキツネが高山帯に進出するなどし、2000年代には約1700羽に減少。近年は登山者のマナーが改善され、中央アルプスで生息できる環境も戻りつつあるそうです。

昆虫観察をしない子どもたち

 栃木県内では小学生の3割が動物や昆虫の観察を全くしていない――。栃木県内の小学生約5400人を対象に白鴎大教育学部の研究チームが行った調査で、「子どもの自然離れ」の実態が浮かび上がりました。自然のある場所に「全く行かない」とした児童が2割いることもわかり、研究チームでは「親子で一緒に自然体験する機会を意図的に持つことも必要」と話しています。

 研究チームは、動植物の観察や草むらで遊ぶといった自然体験の頻度を左右する要因を探るため、アンケートを実施しました。栃木県内21市町の公立小学校45校で、5、6年生に「自然への関心」「放課後の自由な時間」「テレビやゲームをする時間」「子どもが自然で遊ぶ際の保護者の態度」を聞き、「学校周辺の都市化度合い」と合わせて分析しました。

 その結果、(1)学校周辺があまり都市化していない(2)自然への関心が高い(3)自然遊びに対して親が肯定的――という子どもほど、自然体験の頻度が高かったのです。特に(2)と(3)の影響度が強く、地域の都市化が進んだとしても、親子で自然への興味関心が高ければ、子どもの自然体験を維持できることもわかりました。

 研究チームでは、子どもの自然体験を増やすには、親子双方の関心を高めることも重要としています。

52912 0 教育 2018/12/12 05:20:00 2018/12/12 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181210-OYT8I50011-T.jpg?type=thumbnail

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ