平和への 願いが生んだ ノーベル賞

無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 読売新聞は朝刊教育面に「ニュースde道徳」を掲載しています。16日の朝刊では、昨年12月に授賞式が行われたノーベル賞を取りあげています。テーマの国際理解、国際親善に関係したノーベル賞関連のニュースは以下のようなものもあります。

ノーベル文学賞作家のカズオ・イシグロさん(下段中央)。家族と共に、スウェーデンの図書館へ足を運んだ=2017年12月12日撮影
ノーベル文学賞作家のカズオ・イシグロさん(下段中央)。家族と共に、スウェーデンの図書館へ足を運んだ=2017年12月12日撮影

壁を越える手助け

 2017年にノーベル文学賞を受賞した日本生まれの英国籍の作家、カズオ・イシグロさんは、授賞式後に行われた晩さん会でのスピーチで、出身地・長崎で過ごした5歳の頃の記憶にふれました。畳の部屋で読んだ本や母の声を通して、日本語で「ノーベルショウ」を知ったと打ち明け、平和や文学への思いを語りました。

ノーベル文学賞の授賞式のため、スウェーデンを訪れたカズオ・イシグロさん
ノーベル文学賞の授賞式のため、スウェーデンを訪れたカズオ・イシグロさん

 その本には、ダイナマイトを発明したノーベルらしい男が描かれていて、母からは「『ノーベルショウ』とは『ヘイワ』を促すもの」と教えられたそうです。「長崎が原爆で壊滅的な打撃を受けて14年後だった。私は『平和とは何か大切なもの』だと知っていた」と語りました。

 また、「反目と分断の時代にあって、ノーベル賞は我々を隔てる壁を越えて考える手助けをし、人類として共に努力すべきものを思い出させてくれる」と述べました。「ノーベル賞の物語の一部に私を入れてもらったことに、畏敬の念を感じている」と結びました。

 晩さん会の後、イシグロさんは本紙に「うれしいが、まだ実感はわかない」と話しました。お辞儀のしかたなど決まりごとが多い授賞式では「間違わないように緊張した」ということです。

 イシグロさんは5歳の時に渡英。日本生まれのノーベル文学賞受賞者は、1968年の川端康成さん、94年の大江健三郎さんに続き3人目です。

人権活動や核軍縮への貢献

 2018年のノーベル平和賞は、性的暴力の被害者救済に取り組んできたコンゴ民主共和国のデニ・ムクウェゲ医師と、イスラム過激派組織「イスラム国」から性暴力を受け、被害の実態を告発したイラクの人権活動家ナディア・ムラドさんの2人に授与されました。

 ノーベル平和賞は、アルフレッド・ノーベルの遺言に基づき、「国家間の友好、常備軍の廃止・削減、平和会議の開催・推進」に尽くした人物や団体に贈る賞として1901年に始まりました。世界の国会議員や学者らが推薦した候補から、ノーベル賞委員会の5人の委員が選びます。例年200近くの推薦があります。推薦は2月に締め切られ、専門家の報告書に基づき、10月の委員会で決定します。

 米公民権運動指導者のキング牧師(1964年)や、非暴力でのチベット問題解決を訴えるダライ・ラマ14世(89年)など、受賞者には人権活動家が多いのが特徴です。「核兵器のない世界」を掲げたオバマ米大統領(2009年)など、核軍縮への貢献が授賞理由となる場合も増えています。

60178 0 教育 2019/01/16 05:20:00 2019/01/16 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190111-OYT8I50002-T.jpg?type=thumbnail

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ