英、中、仏3か国語でグローバル教育…京華女子

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京華女子中学・高等学校の校舎
京華女子中学・高等学校の校舎

 100年以上の歴史を持つ女子校、京華女子中学・高等学校(東京都文京区)は、2013年にグローバル推進委員会を発足させ、本格的に国際教育に取り組んでいる。英語を中心に3か国語を楽しく学ぶという同校のグローバル教育とは?

グローバル教育の3本柱

 「グローバル教育は早くから取り組んできたのですが、一層の強化を図ろうと2013年からグローバル推進委員会を発足させ、3本の柱を機軸にした国際教育に乗り出しました」と同校のグローバル教育の概要を説明するのは英語科の須田英里教諭。

中でも、英語教育には力を注ぎ、中学では週に6~7時間の英語授業時間に加え、放課後の補習も実施。クラスは習熟度別に10人から15人程度の少人数制にしているという。

ここまでの取り組みは他校でも見られるが、同校が異彩を放つのはグローバルイングリッシュという取り組みである。

グローバル教育について語る英語科の須田英里教諭
グローバル教育について語る英語科の須田英里教諭

 「一口に英語といってもイギリス英語やアメリカ英語など、国が違えば発音の仕方やイントネーションはもちろん、表現方法や頻出単語などもずいぶん違います。そうした違いを学ぶのがグローバルイングリッシュです。ネイティブ講師としてアメリカ人とカナダ人の講師が在籍、中学2年生から高校3年生対象の語学研修ではオーストラリアを訪問、高校1、2年生対象の3か月間のターム(学期)留学ではニュージーランドで過ごすなど、英語に触れる機会を数多く設けています」

 単に英語を習得するだけにとどまらず、それぞれの国で話されている英語に触れるこの取り組みは、まさに一歩踏み込んだグローバル教育といえよう。

 こうした英語学習に続く2本目の柱が体験型プログラムだ。高校1年生ではイングリッシュキャンプという2泊3日の体験学習を実施している。ここでは楽しく英語を学ぶというのがコンセプト。その成果はプログラムの最後に行われる英語でのグループプレゼンテーションでいかんなく発揮されるという。

にぎやかに進められる中国語の授業
にぎやかに進められる中国語の授業

 「テーマは自由なのでいろいろな発表が行われます。グループごとにネイティブ講師が1人つき、優秀だったグループを表彰しています。今年は本能寺の変を英語で再現するという寸劇が選ばれました。織田信長が舞ったといわれている幸若舞の敦盛を英語で吟じて、ナレーションも英語でつけたりと教員が見ていても面白い劇でした」

 楽しみながらグローバル教育を行うという意味では、続けて3本目の柱である第二外国語と異文化理解も同様の取り組みと言える。特に、今年の4月から中学生を対象に行っている週に1度の中国語とフランス語の授業は生徒に大好評のプログラムだ。

楽しく学ぶ第二外国語

中国語のネイティブ講師、黄暁超教諭
中国語のネイティブ講師、黄暁超教諭

 楽しく学ぶというだけに授業風景はにぎやかそのものだ。中学3年生の中国語授業のテーマは、「何人家族?」。中国語で尋ねるときは「●家有几口人」と言い、発音は「Ni jia you ji kou ren?」だという。独特のイントネーションが生徒たちには新鮮に映るようで、どの顔も楽しげ。

 「楽しみながら中国語や中国文化を学ぶということがこの授業のテーマ。いきなり文法を教えてもとっつきにくいでしょうから、話すことを中心に授業を進めていたり、本場の調味料を使った水ギョーザをつくる調理実習をしたりと趣向をこらした授業をしています」 と話すのはネイティブ講師である黄暁超(コウ・ギョウチョウ)教諭。

 生徒からも「英語だと自分の名前の発音は変わらないけど、中国語には中国語の読みがあるので不思議だし面白い」「ペアワークやグループワークがあるし、先生も親切なのでこの授業が楽しみ」と好評だ。

フランス語のネイティブ講師、ゴリ・マチュー教諭
フランス語のネイティブ講師、ゴリ・マチュー教諭

 フランス語は話すことが中心の授業だ。ネイティブ講師のゴリ・マチュー教諭が「Qu’est-ce que c’est ?(これは何ですか?)」と質問すると、生徒は「C’est un stylo(これはペンです)」などと答えていく。この授業も中国語に負けず劣らず生徒たちは積極的で「unっていうのは英語でいうaやtheにあたるものですか?」などと質問が飛び交う。この中国語やフランス語などの第二外国語の授業には同校の教員がサポートとして1人つき、その教員が「その通りです。unは男性名詞につける冠詞、女性名詞にはuneをつけます」と説明を加えるスタイルで授業は進められる。

 そこでも「話している人が男性でも女性でも同じ冠詞ですか?」「名詞に性別があるなんてはじめて知った!」など、生徒たちからの積極的な質問が続く。その様子からも第二外国語や異文化に興味を持ってもらうという狙いは大成功していることかがわかる。

イベントや新任教師などを紹介している月刊英字新聞「The Keika Chronicle」
イベントや新任教師などを紹介している月刊英字新聞「The Keika Chronicle」

 「この授業が始まる前は、生徒たちがフランス語に興味を持ってくれるか心配だったんですが、杞憂(きゆう)に終わりました。授業中もたくさん質問をしてきてくれるし、フランス文化にも興味を持ってくれているのでとてもアクティブな授業ができています」と話すマチュー教諭。

 今では廊下を歩いていると、フランス語を教えていない生徒からも「bonjour!」とあいさつされたり、フランスについて聞かれたりすることもあるという。こうした分け隔てない積極性が同校の良さであり、その校風こそがグローバル教育に役立っていくに違いない。

 (文と写真:葛西由恵、一部写真:京華女子中学・高等学校提供)

京華女子中学・高等学校のホームページはこちら

 ※●は称の、のぎへんをにんべんにした字。

298970 0 京華女子中学・高等学校 2015/10/13 05:20:00 2015/10/13 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20151007-OYT8I50047-T.jpg?type=thumbnail

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