助け合い、たたえ合う体育祭…横須賀学院

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 プロテスタント系の共学校、横須賀学院中学高等学校(神奈川県横須賀市)の「中学校体育祭」が6月18日、真夏のような晴天に恵まれ、開催された。常に全力で取り組む生徒たちの姿に、会場は熱気にあふれ、保護者や受験生など多くの観客を魅了。最後まで目が離せない展開で、手に汗にぎる体育祭となった。

絆をより強くする体育祭

 この体育祭は、赤・青・黄の色別対抗で行われる。それぞれの色組は、3学年を縦割りにし、先輩と後輩がひとつの組を構成する。今年のスローガンは「咲き誇れ! 夏に夢見し 絆の華よ!」。生徒たちから出された20以上の候補から、生徒・教師の投票により決定した。2年生男子が提案したこのスローガンは、「みんなで団結し、優勝を目指す」というもの。「共に生きる」を教育モットーとする横須賀学院の姿勢がよく表現されている。中学は3学年で221人と比較的少人数なのでまとまりがよく、その絆の強さは学院の自慢だ。この体育祭は、その結束力や連携力をより深める大切な機会となっている。

 体育祭は、実行委員を中心に、各色組長・団長や生徒会中央執行委員、放送委員会、さらに有志による団旗係や招集係、審判係、用具係、得点係など、それぞれの生徒たちが自分なりの役割を担い運営されている。競技の決定や進行管理なども生徒たちの自主性を尊重しながら、教師はあくまでサポート役に徹して行われる。

「3F精神」を胸に抱き、全力で臨む

賛美歌を歌い、聖書の言葉に耳を傾けて始まる開会式
賛美歌を歌い、聖書の言葉に耳を傾けて始まる開会式
3F精神について話す藤野校長
3F精神について話す藤野校長

 ミッション校らしく、開会式は礼拝からスタート。皆でお祈りをし、賛美歌を歌う。

 この後、藤野利夫校長は生徒たちに「3F精神」について語りかけた。3Fとは、ファイティング・フェアプレー・フレンドシップだという。「ファイティング」は、勝つことが目標であるスポーツで本気で勝つため、懸命に踏ん張ることが求められる。「フェアプレー」について藤野校長は、「スポーツのルールはさまざまありますが、ルールを守らなければ勝ちではありません。ひきょうなことやズルはしない、正々堂々とぶつかり合うことが大事。だからスポーツ大会はおもしろいのです」と熱弁する。「フレンドシップ」については、「本気の正々堂々とした勝負をするから、最後には本当の友情が芽生えてくる。ここで、みんながまとまるわけです」と生徒たちに語りかけた。

 なお、開会式で8人の教育実習生の紹介が行われたが、なんと全員が横須賀学院の卒業生。「帰ってこられてうれしい」と話し、生徒にも負けない、はじけるような笑顔で参加していた。

真剣勝負だからこそ

 行われる競技は全15種目。色別代表選手だけでなく、学年全員や男子または女子全員、さらに生徒全員参加など、プログラムは多種多様だ。体育祭実行委員を中心にした生徒たちは、授業に影響を及ぼさないよう注意しながら、約2週間にわたり朝や放課後に集まって競技の練習や作戦会議などを重ねてきた。

 今年の体育祭で最初に行われた競技は、1年生全員による「台風の目」。クラスの団結力とチームワークが如実に表れる種目だ。入学から約2か月の生徒たちだが、声をかけ合いながら息をそろえて競技に臨む。3年生の「障害物競走」、2年生の「大玉パニック」と学年種目が続く。特に4人で背中合わせに手をつないで、わざとパンパンに空気を入れた大玉を運ぶ「大玉パニック」は、走り方の工夫や仲間との連携が問われるもの。たとえ大玉がこぼれ落ちてしまっても、あきらめることなく、声をそろえて根気強く取り組む生徒たちの姿がすがすがしい。

「あの旗を取れ!」
「あの旗を取れ!」

 男子全員で行われる「あの旗をとれ!」は、いわゆる棒倒し。戦略を立てる際、それぞれの考えを出し合い意見を闘わせながら、準備に励んできた。頼もしく成長している生徒たちを見ながら藤野校長は、「ときにはケンカに発展してしまうこともありますが、それは真剣に取り組んでいるからこそ。もめ事を乗り越えてきたという自負は、大きな自信と信頼感につながっているはずです」と言う。

 午前の部での最大の見せ場は、3年生による伝統の「ソーラン合戦」。この競技はクラスの絆を強く意識して行われ、生徒たちからの申し出によりクラス対抗で実施された。代々受け継がれる法被をまとい、自分たちの3年間に思いを込める。それぞれ趣向を凝らしながら、みんなで振り付けや掛け声などを考えた「ソーラン節」は、体育の授業で練習を積み重ねてきたほか、放課後や朝練なども行ってきた。 審査は「協力度」「声の大きさ」「隊形による表現」「アピール度」「おどりこみ」の5項目で、色別チームに所属していない先生が行う。例年甲乙つけがたい熱戦が繰り広げられるという。いつの間にか、高校生たちが集まってきている。後輩がどんな「ソーラン節」を行うのかを見守っているのだ。

午前の部の見せ場となるソーラン合戦
午前の部の見せ場となるソーラン合戦

 「クラス単位で取り組む、最初で最後の種目です。クラスの共同制作として、みんなで一生懸命考えました。時にはぶつかり合い、涙したこともありました。涙と努力の結晶、最高学年ならではのソーラン合戦をご覧いただけると思います」とアナウンスが入った。

 これまでの努力を思いながら、本番にすべてをぶつけた生徒たちは終了後、姿勢を正し、「ありがとうございました」と一斉に声を上げた。

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299426 0 横須賀学院中学高等学校 2016/08/08 12:00:00 2016/08/08 12:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20160805-OYT8I50034-T.jpg?type=thumbnail

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