一人一人が輝ける場を見つけられる学校…城西川越

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 中高一貫の男子校である城西川越中学校・城西大学付属川越高等学校(埼玉県川越市)は、毎年着実に国公立大学や難関私大への合格者を輩出している。生徒一人一人の個性に合わせた丁寧な進学指導が、その好実績を可能にしている。約30年間、同校の教育を支えてきた田部井勇二学校長に、学校の特色や現在の取り組みなどを聞いた。

目の行き届いた指導で現役合格を可能に

城西川越の成長とともに歩んできた田部井学校長
城西川越の成長とともに歩んできた田部井学校長

 城西川越中学校・城西大学付属川越高等学校は着実に実績を上げている男子の進学校だ。東京大学、京都大学、東北大学などの難関国立大学をはじめ、いわゆる早慶上理、GMARCHなどの有名私大にも、毎年合格者を出している。

 好実績を支えているのは生徒一人一人の個性に合わせた、目の行き届いた進学指導だという。「100を超える講座の中から授業を選ぶことができる夏期講習を始め、冬期講習・課外講習の機会を充実させ、学校の勉強だけで現役合格することが可能な環境を整えています。生徒たちは放課後、図書館だけでなく教室を利用して勉強に励んでいます」と、田部井勇二学校長は胸を張る。

 「進路相談室」には十数人の担当教員を配置し、休み時間や放課後、生徒の相談に応じている。進路指導では、「アドバイザー制度」として担当教師は担任と連携を取りながら、一人一人の勉強の進度や学校生活を見守る。生徒の個性や希望に早くから気付くことができるため、東京芸術大学など芸術系の大学にも毎年のように合格者を出している。

 「希望の大学に進むことは大切ですが、ただいい大学に行けばよいというものではありません。まず、学校の中で自分の得意な分野を見つけ、個性を磨き、自分の居場所を作ってほしい。そして将来、精神的にも経済的にも自立して生きていける男に育ってほしい。それが、私たちの教育が目指していることです」

 「創立当初からの校是は『報恩感謝』です。恩に報い、人に感謝することの大切さを教えています。インターネットを利用し、スマートフォンでやりとりするのが、子供たちの普段のコミュニケーションのあり方となっていますが、その中でも、関わる人にきちんとお礼を伝えることはできます。人に敬意を払えば、相手も相応の対応をしてくれる。そのことを早くから学び、社会に出てからも人に感謝することを忘れない人間になってほしいのです」

英会話力を強化し、国際感覚を養う

 高校が設立されたのは1971年。田部井学校長は、高校が設備や教育体制を急ピッチで整備しつつあった1988年、教諭として同高に赴任し、2015年から中学・高校の学校長に就任した。教諭時代から約30年間、同校の成長を支えている。

 今、田部井学校長が力を入れているのは2020年の大学入試改革や、グローバル時代に対応する教育だ。

ネイティブのキャンプリーダーと過ごすアメリカン・サマーキャンプ
ネイティブのキャンプリーダーと過ごすアメリカン・サマーキャンプ

 大学入試改革で求められる英語4技能(読む・書く・聞く・話す)への対応は、早くから行ってきた。中学では20人程度の少人数クラスをさらに二つに分けて、ネイティブの教師による英会話授業を行っている。また、全クラスで毎朝20分間、NHKのラジオ英会話講座を聞き、会話の中に登場する外国の行事、学校や家庭、職場の習慣などを理解する学習も行っているそうだ。

 夏休みには国内で、ネイティブ・スピーカーのキャンプリーダーが引率する「アメリカン・サマーキャンプ」を実施し、英語漬けの生活を送りながら会話力と国際感覚を養っている。「ただテストでいい点を取るための勉強ではなく、海外の文化を理解し、日本の文化について英語で発信することができるような力を育てます。社会に出てからも通用する英語力を、中学生のうちから身に付けるのです」

先進的なICT教育とアクティブラーニング

 同校は、ICT教育の先進校でもある。ICT環境を提供しているIT大手の「富士通」は、同校の取り組みを先進事例の一つとして、同社ウェブサイトや英語パンフレットで紹介している。現在は四つの教室に電子黒板を設置し、生徒一人一人にタブレットを持たせて授業を行っている。

 この最新設備を利用して積極的に取り組んでいるのが、調べて考える力やプレゼンテーション力を養う「アクティブ・ラーニング」だ。同校は日本テレビが提供するアクティブ・ラーニング教材「みんなのドラマ」を採用しており、教材の紹介サイトでも同校は導入例として紹介されている。

 この教材を使った授業では、生徒がスポーツや町おこしなどを取り上げた短いドラマを見て、グループでディスカッションなどを行う。授業後はそれぞれの生徒が評価シートに授業の振り返りを記入し、後日、その内容を分析したシートを受け取って自らの傾向や特性を把握する。ディスカッション以外にも、協調性や問題解決能力を養うためのさまざまなアクティビティーも含まれている。

先進的なICT環境を取り入れた授業
先進的なICT環境を取り入れた授業

 「ICT教育や『みんなのドラマ』で身に付く力は、大学受験の小論文や面接で発揮されると同時に、将来、企業で仕事をするようになったときにも役立つものです。本校ではこれだけでなく、さまざまな授業で文章を書いて皆の前で発表するという機会を作っており、学校の中のありとあらゆる活動が、アクティブ・ラーニングに結びついていると言えます」

 クラブ活動も盛んだ。特に和太鼓は埼玉県芸術文化際で最優秀賞を受賞し、全国大会にも出場するなどして注目されている。和太鼓が活躍する同校の文化祭「けやき祭」も、国の「東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局」が推進する「beyond2020プログラム」で、日本文化を発信する公式プログラムとして認証されている。

「beyond2020プログラム」に認証された文化祭
「beyond2020プログラム」に認証された文化祭

 「和太鼓は、元々文化祭の出し物の一つとして始めたものが、生徒と教員たちの熱意によってここまで成長しました。芸術祭以外にも、地域のお祭りで演奏したり、老人ホームへボランティアとして出かけていったりしています。そういった積み重ねによって、徐々に力が付いていったのだと思います」

 このほか、ラグビー部が県大会優勝、ソフトテニス部や卓球部、ハンドボール部が県大会に出場するなど、スポーツ部の活躍が目立つ。「文化部や同好会の活動も、各方面で注目されています。科学部は、ビタミンCの研究を発表し、日本化学会関東支部の化学クラブ金賞を受賞したことがあります。人に言われてやるのではなく、好きで取り組んでいるからこそ結果が出せるのでしょう。スポーツが苦手でも、人より気が弱くても、何か自分が輝けることを見つけることができる。城西川越はそういう学校です。ぜひ当校で、自分の個性を発揮してください」

(文・写真:足立恵子 写真提供:城西川越中学校・城西大学付属川越高等学校)

 城西川越中学校・城西大学付属川越高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

46331 0 城西川越中学校・城西大学付属川越高等学校 2018/11/01 05:20:00 2018/11/01 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181026-OYT8I50000-T.jpg?type=thumbnail

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