見て触って作って学ぶオープンキャンパス…東京電機大中

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 東京電機大学中学校・高等学校(東京都小金井市)のオープンキャンパスが7月15日、開催された。この日は文系・理系科目、作法、体育など15講座が用意され、どの教室も受験を考えている小学生たちでにぎわった。特に理科の講座は同校ならではの人気で、参加した子供たちは手を動かし、知恵を絞りながら地学、生物、化学、物理の実験・観察に挑戦した。

岩石絵の具作りや海の生物の標本作りに夢中

先生がお手本を見せて岩石絵の具を作る手順を教える
先生がお手本を見せて岩石絵の具を作る手順を教える

 同校は中学の理科で普段から体験授業を重んじており、週に平均1、2回は実験を行っている。受験を考える親子連れたちもそのことはよく知っていて、オープンキャンパスでも毎年、理科の体験授業から満員になるという。この日は地学、生物、化学、物理の4講座が用意された。

 地学の講座では、岩石を砕いて作った岩石絵の具ではがきに絵を描く体験授業が行われた。用意された岩石は、身の周りにある砂、土などのほか、緑のマラカイト、青のラピスラズリ、赤の(しま)状鉄鉱など本格的な材料も使う。

 「今日皆さんと一緒に作る岩石絵の具は、古代から洞窟(どうくつ)の壁画などで使用されていたものです」と担当教員が説明し、実際の手順を見せる。おねじとめねじを組み合わせた手製の器具で岩石を押し砕き、次にそれを2枚のタイルの間で細かくすりつぶして顔料にする。する音がだんだん滑らかに変化していくのを聞きながら、子供たちは興味津々の様子で作業に見入った。その後、アシスタントの在校生のサポートを受けながら、用意されたキットで1人ずつ岩石絵の具作りに挑戦。最後はすりつぶした顔料に、にかわのノリを加え、できあがった岩石絵の具で思い思いの絵を描いていた。

図鑑を見ながらちりめんじゃこの中から生物を探す
図鑑を見ながらちりめんじゃこの中から生物を探す

 生物の講座では、ちりめんじゃこの中に隠れている海洋の小生物を探して標本を作った。参加者たちはピンセットを使って黙々とちりめんじゃこから目的の小生物をより分ける。ちりめんじゃこの中にはタコやイカ、アナゴなどの小魚、貝の仲間など、思いのほか多くの生物が交じっている。タツノオトシゴなどの珍しい生物や、予想外に大きな生物を見つけたテーブルからは歓声があがることもあった。参加した小学生は、「小さな魚を探すのが、宝探しみたいで面白かった」と話していた。

エッチングや電磁石のおもちゃ作りを満喫

薬品に漬けた銅のプレートをじっと見守る
薬品に漬けた銅のプレートをじっと見守る

 化学の教室では、「エッチング」を体験した。用意した丸い銅のプレートに好きな絵を描き、絵以外の部分をマスキングテープで覆って腐食液に漬けると、覆っていない部分の表面が溶けて絵が浮かび上がる。

 「化学は『待ちの学問』とも言われることがあります」という担当教員の指導を聞いて、ゴーグルとプラスチック手袋で防護した子供たちは、糸でつるしたプレートを腐食液のビーカーに浸したまま辛抱すること数分。プレートを引き揚げてマスキングテープをはがすと、手の形や猫や金魚などいろいろな絵が浮かび上がった。

物理の体験授業で作ったおもちゃの完成品
物理の体験授業で作ったおもちゃの完成品

 物理の教室では、コイルと磁石を使ったおもちゃを作製した。電流を流せるように配線した銅線のコイルを木の板に取り付け、その真上に磁石を貼り付けたハエや魚の絵のプラスチック板を糸で釣りざお状の針金の先からつるす。その周囲にも3個の磁石を配置して、コイルに電流を流したり切ったりすると、「絵」は本物のハエや魚さながらに、ふらふらと動き回った。

 実験に参加した小学生は、「針金を曲げるのが難しかったけれど、実験は楽しかった」と興奮気味。一緒に見学した保護者も、「理科が好きなので、今日のオープンキャンパスに参加しました。普段は家で市販の実験キットなどを使っていますが、今日の授業は工程数も多く、すべてを手作りするのが新鮮でした」と満足そうだった。

 理科の体験授業を担当した市川麻紀子教諭は、「今日の理科のクラスはどこも、参加した子供たちがものすごく集中して取り組んでいました。今日の実験で使ったキットや作った作品を家に持ち帰り、遊びながら興味を持ったことを調べたり、身近な材料を使って新しい作品を作ったり、いろいろ挑戦してみてほしいです」と話していた。

実際に手を動かし、見て、触れてみる理科の授業

 同校の物理の授業は、生徒全員がまず実験に使用するミノムシクリップや豆電球のついたコードなどの器具を自作するところから始まる。それらを各自のキットとして木製の実験ボックスに収めていく。こうした工作作業を行うことで、器具の基本的な構造が理解でき、モノを大事にする感覚も自然と身に付くのだという。市川教諭は「中学のうちは、まず手を動かす。見て、触って、やってみるということが理科の授業のコンセプトです」と話す。さらに、リポートの書き方など、理系の大学に進学したら必要となる基礎知識や学習法の指導にも早くから力を入れている。

 そうした指導もあって、体験授業のアシスタントを務めた在校生たちは、普段から理科が大好きな子供たち(そろ)いだ。普段から、簡単な構造のギターを作って、弦の太さや張り具合を変えて音の変化を確認したり、校舎の外にペットボトルで作った捕獲器を設置してカブトムシやスズメバチを捕まえたりして理科を楽しんでいる。物理同好会に所属している生徒は、秋の文化祭に向けて人が乗れるホバークラフトを試作中だという。

 この日も、地学の体験授業で岩石を砕くのに使ったねじを竹ヒゴで清掃したり、物理の体験授業で作ったおもちゃを、持ち帰りやすいよう分解してまとめるコツを子供たちに教えたりと、サポート役として大いに活躍した。その様子を眺めていた保護者たちは「優しくて礼儀正しい生徒さんたちだと思いました」と感心していた。

 この日は理科の体験授業以外にも、簡単なゲームを作成してプログラミングを体験する情報の授業や、クイズ形式で都道府県名を当てる社会の授業、百人一首を体験する国語の授業、お茶の作法を学ぶ道徳の授業などメニューは盛りだくさんだった。

 同校は秋の文化祭や説明会でも理科の実験コーナーを設ける予定だ。子供が理科や工作が好きなら、一度足を運んでみてはどうだろう。

(文:山本華子 写真:中学受験サポート)

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45872 0 東京電機大学中学校・高等学校 2018/10/24 05:20:00 2018/10/24 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181023-OYT8I50009-T.jpg?type=thumbnail

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