15か国が集う「国際デー」で異文化理解深める…玉川聖学院

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 玉川聖学院中等部・高等部(東京都世田谷区)は5月15日、さまざまな国の人々と英語で交流するイベント「国際デー」を開催した。渋谷区の教会を会場に15か国の人々が集い、中学3年生が英語で文化交流を楽しんだ。この行事は校外授業として毎年行っており、オーストラリア修学旅行の事前学習の一環にもなっている。当日の様子と生徒らの声を紹介する。

キリスト教の礼拝から始まった国際交流イベント

「国際デー」で外国人たちとの交流を楽しむ生徒たち
「国際デー」で外国人たちとの交流を楽しむ生徒たち

 中高一貫の女子校・玉川聖学院中等部・高等部はプロテスタント系のミッションスクールで、生徒たちは学校で行われる毎朝の礼拝や、教会での日曜礼拝などのキリスト教行事に普段から親しんでいる。この日、東京バプテスト教会(東京都渋谷区)で行われた「国際デー」のイベントでも、ブース訪問の前にアメリカ人牧師による英語の礼拝が行われた。

 英語科の佐々木信行先生は、「『国際デー』は、教会という場所で英語を使ってコミュニケーションを取ることで、キリスト教的価値観を学びつつ異文化理解を深めることができる、またとない機会となっています」と話す。学年主任の古橋登世一先生は、同校の教育方針「かけがえのない私の発見」「違っているからすばらしいという発見」「自分の可能性、使命の発見」との結びつきを説明する。「自分の価値を知るには二つの側面があります。絶対的な神様から見た自分という側面と、人との関わりの中から見えてくる自分という側面です。人との関わりの中で、神様から自分に期待されている役割を自覚していくのだと思います」

卒業生のサポートで英会話にチャレンジ

ジャマイカのブースで自国の文化などの説明をするアリコック大使夫人(中央)
ジャマイカのブースで自国の文化などの説明をするアリコック大使夫人(中央)
ギターやボールでゲームを行ったアメリカのブース
ギターやボールでゲームを行ったアメリカのブース

 この日は、教会の会員や各国大使館の関係者らの協力を得て、教会の建物内にアメリカ、カナダ、フランス、インド、フィリピン、マレーシア、ジャマイカ、エチオピアなど15か国のブースが設置された。各ブースでは各国の出身者や在住経験者が、その国の食べ物や衣装、音楽、祭り、自然環境などを写真や動画などを使って説明している。

 この日は中学3年生のほぼ全員が参加し、15のグループに分かれて個別にブースを訪問した。「どんな食べ物が好きですか」「人気のあるスポーツは何ですか」など、あらかじめ用意してきた質問を英語で行い、外国人たちとの会話にチャレンジ。玉川聖学院の卒業生らもボランティアとして駆けつけ、英語でのやり取りをサポートした。

 ジャマイカのブースでは、大使夫人のスザンヌ・アリコックさんが、同国出身の世界的なレゲエミュージシャン、ボブ・マーリーの曲を流し、名産のブルーマウンテンコーヒーを振る舞った。「『国際デー』には毎年参加しています。やる気に満ちた、素晴らしい生徒さんたちですね。いつも皆さんとの会話を楽しませてもらっています」と、アリコックさんは話した。

 アメリカのブースでは、宣教活動のため、たまたま来日していた教会関係者らが運営を受け持った。生徒たちとボールを投げ合いながら、「どんなペットに人気があるの」「一番好きなアイスクリームのフレーバーは」など、互いに質問しつつ、英語でのコミュニケーションを楽しんでいた。

オーストラリア修学旅行の事前準備にも

屋外のピザパーティーで交流を深める外国人と生徒たち
屋外のピザパーティーで交流を深める外国人と生徒たち

 中学3年生は、全員が10月にオーストラリアへの修学旅行を行い、農場に滞在するファームステイや現地の生徒との交流などを経験する。佐々木先生は「訪問先をより深く理解するため、日ごろから授業でオーストラリアの歴史や文化について学んでいます。この『国際デー』も、修学旅行の事前学習として、外国人と英語でコミュニケーションを取る練習の場となっています」と話す。

 オーストラリアでは生徒が日本の文化について説明を行うプログラムもあり、そのために料理、茶道、華道、自分の家族などについて英語でまとめたファイルを作成しているそうだ。また、以前に生徒たちが現地の人を前に「ソーラン節」を踊ってみせたところ非常に好評だったので、今年も予定しているという。

 ブース訪問を終えた英語部所属の生徒に「国際デー」の感想を尋ねると、「英語は苦手な科目だったのですが、今日、自分の言うことが少しでも相手に伝わっていると実感することができ、本当にうれしかった。オーストラリアの修学旅行でも、現地の人とスムーズにコミュニケーションが取れるようにしたいですね」と話した。

 同じく英語部に所属するもう1人の生徒は、「英語ができると、いろいろな国の人とさまざまな話題について話せるということが分かりました。恥ずかしいという気持ちを捨てて、積極的に話すことが大切なんですね。街で外国人に道を聞かれたときに、英語で説明してあげることができるくらいになりたいと思います」と話した。

 「国際デー」のイベントは、教会の外での立食形式のランチで締めくくりとなり、ブースを運営した外国人たちも参加して一緒にピザを味わった。生徒たちは英語で話しかけられると、まだ少し恥ずかしそうにしながらも笑顔で英会話を楽しんでいた。

 「中学生のころからさまざまな国の人と触れ合う機会を持つことで、先入観や偏見を持たず、自分の目で見て判断する力が養われます。また、外国の文化に触れることで、日本の良さにも気付くようになります。こういった活動を通して、人として何をするべきかを理解し、国際社会に貢献できる人材に育ってほしいと考えています」と、古橋先生は語った。

 (文・写真:足立恵子)

 玉川聖学院中等部・高等部について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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621971 0 玉川聖学院中等部・高等部 2019/06/06 05:21:00 2019/07/03 10:25:37 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/06/20190605-OYT8I50013-T.jpg?type=thumbnail

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