一人一人の夢をかなえる親身の進路指導…京華女子

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 京華女子中学校・高等学校(東京都文京区)は、きめ細かな少人数教育によって例年、4年制大学へ希望者の約9割を進学させている。幅広い指定校推薦やAO入試だけでなく、高校S特進クラスで一般入試にも対応し、近年は国公立大や、GMARCHなどの難関私大への合格実績も好調だ。特に手厚い英語教育は生徒たちの武器になっているという。東京外国語大学と上智大学総合グローバル学部に進んだ卒業生の話を交えて、同校の進学指導を紹介する。

4年制大学へ希望者の約9割が進学

卒業生2人が所属したテニス部で顧問だった広報の菅教諭
卒業生2人が所属したテニス部で顧問だった広報の菅教諭

 同校は、生徒数が中学で1学年30~40人、高校で140~190人であり、クラス数も中学で1学年2クラス、高校で4、5クラスとコンパクトな女子校だ。

 お嬢さま学校と見られることもあるが、大学進学実績を見るとここ数年、180~220人ほどが4年制大学に進んでいる。その割合は希望者の9割に及んでいて、中堅の進学校であることが分かる。2017年度に東京大学へ現役合格した生徒がおり、以後も国公立、早慶上理やGMARCH、津田塾、東京女子、日本女子などにコンスタントに進学者を出している。

 同校の進路指導には「四つの柱」があるという。「本校では進路指導の指針として、『個性を尊重する』『基礎学力の充実を図る』『夢を持ち、夢を語ることができるようにする』『いける大学ではなくいきたい大学に進学する』を掲げました。ここで学んだ女性たちが、社会の中で輝けるようにとの願いから生み出されたものです」と、進路指導と広報を担当する数学科の菅英之教諭は話す。

 この進路指針を実現するための仕組みが、中高一貫校のメリットを生かしたコース制だ。6年間のうち、中1から高1までは「基礎」養成期間にあて、高2、高3を「応用・受験対策」期間としている。中1では共通授業を行うが、中2、中3では適性を見極めて数学、英語などで一部習熟度別クラスを作って授業する。中3では英・数・国で完全に習熟度別クラスとなる。高2では国公立、難関私立大の一般入試を狙う「S特進クラス」と、課外活動にも取り組みながら推薦・AO入試などで中堅私立大を目指す「進学クラス」に分かれる。さらにそれぞれのコースは「文選」と「理選」に分かれる。

 こうした細かいコース分けを行うのは、生徒一人一人の学力、志望、個性などを見極め、希望の進路を実現するためだ。「推薦一つ取っても、自己推薦、指定校推薦、公募推薦とさまざまです。高3では1学期に2者面談を行い、夏休みに親御さんを交えた3者面談を実施します。出願の早いAO入試も含め、その子に合った入試形態を詰めていきます。また、一般入試に向かう生徒には、冬休みにも3者面談を行い、受験校や方針の確認を行います」

 担任は生徒との共同作業で進学シートを作成する。出願日、試験日、合否などを記入の上、学校からの提案も書き入れる。入試の期間中には、推薦ですでに大学が決まった生徒とこれから一般入試に挑む生徒との雰囲気の調整にも神経を使う。「こうした指導は、高校で約190弱と少ないからこそ可能なのです」

手厚い英語教育と充実した海外研修制度

「中1からの英語の授業数は他校より確実に多い」と話す英語科の小堺教諭
「中1からの英語の授業数は他校より確実に多い」と話す英語科の小堺教諭

 生徒たちのこうした進路志望をかなえる上で、同校が力をいれているのが英語教育だ。「中1からの英語の授業数は他校より確実に多い」と英語科の小堺伸一教諭は胸を張る。中学から英語教育に力を入れているのが特長で、授業時間は中1で6時間、中2~高3で7時間。中学ではこのほかに英検講習が1時間ある。また、学年によって差はあるが、中高とも週1~2時間を「英会話」の授業にあてている。

 「特に中学では話すことを重視しているので、皆夢中になって取り組んでいます。中1の5月にはクラスを2分して10人ごとのチームにネイティブの教員がつき、八ヶ岳で2泊3日のイングリッシュ合宿を行います。自分の英語は通じるんだという成功体験が自信となって、キャンプの前と後とでは生徒の目つきが違います。中1で英語を好きになれたら、しめたものです。他の教科にもいい影響を与えているようです」

 海外研修も充実しており、2週間のフィリピン・セブ島の語学研修や、中3での4泊6日のカナダ修学旅行、中2から高3までの希望者を対象とする約3週間のオーストラリア語学研修が用意されている。小堺教諭によると、このオーストラリア研修は何回参加してもよく、在学中に3回参加した生徒もいるそうだ。「向こうでできた友達に会いに行く子もあるのですよ」。さらに高1、高2の希望者を対象とする約3か月のニュージーランドターム留学も2016年から実施している。

手厚いサポートを力にして志望大学に進んだ卒業生

卒業生の八代さん(左)と長谷部さんは高校時代、ともにはテニス部で汗を流した
卒業生の八代さん(左)と長谷部さんは高校時代、ともにはテニス部で汗を流した

 中学時代から同校の英語教育を受ける中で語学や国際社会に関心を深め、それぞれ志望する大学に進んだ卒業生2人の話を聞いた。2人とも2018年度の卒業生で、高校時代はともに特進クラスで学んだ。

 東京外国語大学の国際社会学部国際学科に進んだ長谷部千乃(ちの)さん(2年)は、現在、ヒンディー語を専攻している。大学進学については中2の時に、「『英語』『国際』というキーワードを軸に進路を考え始めました」と話す。その夢を大きく後押ししたのが、ニュージーランドターム留学だった。この留学の1期生である長谷部さんは、高1で参加して帰国し、高2に進級後、英語の偏差値が65に急上昇。その年に実用英語技能検定で2級を取得した。

 「中学から『英検を取りましょう』と励まされてきました。何度も英検の面接のレッスンをしてくれたことがありがたかった。友人と励まし合ったことも、いい思い出です」と長谷部さんは振り返る。「入試についても京華は、先生の力のかけ方がすごかったです。特進クラスに進んだことも勉強の励みになりました」

 上智大学総合グローバル学部総合グローバル学科に進んだ八代絵菜(えな)さん(2年)は、東南アジアをテーマとして地域研究に取り組んでいる。八代さんも「『進路は早い時期から考えましょう』と言われていたので、中2で意識し始め、高2になって英語や言語を大学で学ぼうと決意しました」と話す。

 八代さんは、放課後の英検向け講習で力を付け、中3で2級に合格している。この英語力を武器に公募推薦で進学を決めた。「入試制度が込み入っているので、アドバイスがなかったらどうなっていたか。こことここが受けられるという具体的な助言が一番役に立ちました。上智の公募の存在も教えていただいたものです」。公募入試の小論文も放課後に先生が添削してくれたそうだ。

 在学中、2人はともにテニス部に所属し、高3の6月まで活動を続けていた。顧問だった菅教諭は「部活と勉強の両立を意識していた子は、粘り強く努力する傾向があるし、実際に引退後に伸びる子も多い気がします」と語る。

 長谷部さんは「受験に臨むメンタルな強さは部活動で培われました」とし、生徒会長も兼ねていた八代さんは「もともと消極的な性格でしたが、生徒会活動のおかげで勉強も頑張れました。気弱になって志望校を下げないでよかったです」と話す。

 2人は取材中、根気よく進学の相談に乗ってくれた先生たちに対してしばしば感謝の言葉を口にしていた。生徒一人一人に対する、このきめ細かなサポートこそ同校の強みなのだろう。

 (文:水無瀬尚 写真:中学受験サポート)

 京華女子中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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1005112 0 京華女子中学・高等学校 2020/01/20 05:23:00 2020/01/20 05:23:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200117-OYT8I50012-T.jpg?type=thumbnail

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