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【特集】学習習慣が身に付く放課後の自学システム…光英ヴェリタス

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「答えを求める学びではなく、問いを持つ学びが大切」と話す秋山教頭
「答えを求める学びではなく、問いを持つ学びが大切」と話す秋山教頭

 光英VERITAS中学校・高等学校(千葉県松戸市)は昨年度から、「VERITAS AFTER SCHOOL(VAS)」という自学自習の支援システムを導入している。放課後に、現役大学生が、生徒たちの日々の学習から大学受験対策まで、さまざまなサポートを行う。生徒たちはVASの利用を通して学習習慣も身に付いてきたという。この取り組みについて紹介する。

自習室の学習内容を担任とメンターが共有

 同校は昨年度、視聴覚室などを放課後に自習室として開放し、現役大学生に生徒たちの自学自習をサポートしてもらう試みを始めた。同校が「VERITASトルネードラーニング」と名付けた探究的な学習などを効果的に行えるように、生徒の自学自習を習慣付けるのが主な狙いだったという。

 「昨年はトライアルのような形で、学習支援を行う会社から、学生メンターを二十数人、派遣してもらいました。正直なところ、どこまで期待を抱いてよいのか懐疑的な部分もありましたが、生徒への対応、教科指導など、すべてにおいてとてもスキルが高く驚きました。その素晴らしい働きを見て、生徒たちにもっとアフタースクールを活用してほしいと思い、今年度は本格運用したいと考えたのです」。VAS導入の経緯について秋山等教頭は、こう説明する。

 現在、メンターには東京大学や早稲田大学、慶応大学などの33人の学生が登録し、そのうち5人は同校の卒業生だ。VASは平日午後4時から7時、土曜日は午後2時から5時に開室し、7人のメンターが常駐して、生徒たちのサポートに当たっている。

 サポートの内容は、学習計画の立て方、質問への対応、実用英語技能検定などの検定対策、進路相談、大学入試対策など、幅広い。

「後輩たちに寄り添うようにサポートしていきたい」と話すメンターの渡邉さん
「後輩たちに寄り添うようにサポートしていきたい」と話すメンターの渡邉さん

 今春、同校を卒業し、千葉大学教育学部に進学した渡邉 (にい)() さんも、メンターとして、毎週月曜日に来校している。「昨年は、私自身がメンターに大変お世話になったので、その恩返しをしたいと思いました。サポートする側になって心がけているのは、後輩たちが少しでも意欲を持って学習に向き合えるようにすることです。元気のない生徒がいたら『何かあったの?』と話しかけてみたり、勉強方法を一緒に考えてみたりしています」

 秋山教頭によると、自習室で一定時間勉強した生徒は、家庭学習の時間も増えているという。「メンターが、『今日は○○ができたから、今度はこの課題をやってみようか』と、自主的にプラスαの学習をするよう、生徒に声がけをしていることが大きいですね。そのやり取りをメンターは記録に残しているので、担任との共有を図ることもできます」

 一方、生徒たちは「今日、自習室にきた目的は何か」「実際にどのような取り組みをしたのか」「次の利用時までに準備しておくことは何か」などを振り返りシートに記入し、各自が所有するタブレット端末から連絡することになっている。「勉強の目的や次の課題を明確にすることで、継続的に自学自習に取り組めるようになります。メンターのサポートを受けて、分からなかったことが理解できるようになると、学ぶことや分かることそのものが楽しくなり、次の課題にも意欲的にチャレンジしてみようと思う。こうした良い循環をつくり、学力の向上へつなげていきたいと考えています」

テスト前だけでなく毎日利用する生徒も

メンターとのやり取りや、友達との協働学習ができるスペース
メンターとのやり取りや、友達との協働学習ができるスペース

 VASの利用者は、1日に延べ150人前後だという。「最近の生徒は教え合いをしながら、勉強に取り組む傾向にあります。日頃から実践している『VERITASトルネードラーニング』は、協働学習による探究学習を主軸としていて、自習室でも学び合いの姿勢が自然と表れているように思います。人に教えることで、自分の理解を確認したり、深めたりすることができるし、教わる方も友達なら聞きやすいでしょう。互いにメリットがあります」と秋山教頭は言う。

 中1の浅見優希君は、部活動以外の日はほとんど毎日VASを利用しているという。「家よりも自習室で勉強する方が集中できます。分からないところは友達に聞いて、それでも解決しない時はメンターさんのところに行きます。自分にとってメンターさんは、お兄さん、お姉さん的な存在で、いつも明るく話しかけてくれるので、気軽に質問をすることができます」

 多い時は週5回自習室に通っているという中1の柴田 琉愛(るな) さんは、「みんなの勉強している姿を見ると、自分も頑張らなければと思うし、友達が一緒だと、勉強も楽しく感じられます」と話す。テスト前は苦手な教科をメンターに教わることが多い。「説明の途中で、必ず『ここまでは分かった?』と確認をしてくれるので、きちんと理解することができます」

 昨年度の自習室は、テスト前だけに利用者が集中する傾向にあったが、今年は継続して利用する生徒が多いそうだ。秋山教頭は「考査のあり方や評価の仕方を変えたことも大きい」と言う。「今年度から前期の中間テストを廃止し、期末テストの範囲を広げ、さらに、後期の期末テストは1年間の総まとめにしました。中3では、中1、中2に学習した内容も出題されます。また、年間に複数回実施される実力テストも考査の範囲に含まれます。要するに、テストの対策は、毎日の勉強の積み重ねです。以前から毎日の学習習慣を付けることが課題だったので、その足掛かりを作ることができました」

ゴールまで伴走してくれる先輩としても

静かに自習をするスペース
静かに自習をするスペース

 VASでは大学受験対策として「注力サポートプログラム」も実施している。難関大学を受験する高3生に対し、その生徒の志望校や入試形態に対応できるメンターを配し、マンツーマンでサポートさせる取り組みだ。メンターは、高3の4月に志望理由などをヒアリングし、いつまでに何をするべきかを具体的に計画し、担任と連携をとりながら生徒をサポートしていく。

 メンターの渡邉さんも千葉大学を総合型選抜で受験するとき、過去に出た問題や面接で聞かれたことなどを、当時のメンターに教えてもらったそうだ。「入試の対策だけでなく、成績が振るわずに落ち込んだときは、メンタル面も支えてもらいました。今度は私が後輩たちに対して、『私も同じように悩んでいたよ』と、寄り添うようにサポートしていきたいと思っています」

 秋山教頭も、「受験生にとって、ゴールまで伴走してくれる人がいるというのは心強いものです。これまでも教員が励ましの声をかけてきましたが、直近で受験を経験したメンターの言葉は、いっそう生徒たちの心に響くのですね」と言う。

 「VASでは、さまざまな学習支援を行っていますが、最も大切なのは、生徒が自ら学ぶ姿勢を貫くことです。指示されてやる勉強よりも、自分で課題を見つけ、進んで行う勉強の方が何倍も糧になります。答えを求める学びではなく、問いを持つ学びが大切なのです。生徒たちには、将来につながるこの学びを、自分の意志でやり抜いてほしい。大学進学後も、中高での学びをさらに発展させて、人・社会・自然に貢献できる人になってほしいと考えています。自習室を含め、そういう文化を学校の中でつくっていけたらと思っています」

 (文:北野知美 写真:中学受験サポート)

 光英VERITAS中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方は こちら

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2313363 0 光英VERITAS中学校・高等学校 2021/09/01 06:00:00 2021/08/26 11:10:43 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210825-OYT8I50043-T.jpg?type=thumbnail

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