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【特集】地域に開かれた学校目指して理科の体験教室…横須賀学院

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 横須賀学院中学高等学校(横須賀市)は7月24日、理科の体験授業「おもしろ科学体験塾in横須賀学院」を開催した。この授業は、地域に開かれた学校作りを目指す同校が、地域の児童・生徒を対象に2年前から月1回実施している。この日は、小学生9人が参加し、授業に協力しているNPO法人のインストラクターに指導を受けながら、空気砲づくりなどさまざまな実験、工作にチャレンジした。

予約が1週間ほどで埋まる人気教室

「本校は地域に開かれた学校作りを目指しており、この教室はその一環」と話す五十嵐教諭
「本校は地域に開かれた学校作りを目指しており、この教室はその一環」と話す五十嵐教諭

 「おもしろ科学体験塾in横須賀学院」は、同校が、横浜市に事務所を置くNPO法人「おもしろ科学たんけん工房」の協力を得て実施している理科の体験授業だ。同校の教諭が2年前、同法人が実施している科学実験教室のポスターをたまたま見かけ、同校での開催を打診したのがきっかけで始まったという。

 この授業は学内外を問わず、小4から中2までの児童・生徒を対象として、原則的に毎月1回土曜日に実施しており、扱っているテーマは、ちりめんじゃこに交じっている生き物探しや、太陽エネルギーを使って鳴らすオルゴールの製作、7色の火がともるキャンドル作りなど多岐にわたる。参加者の地域も、以前は横浜市南部の子供が多かったが、最近は地元の横須賀・三浦地区の子供も増えてきているという。同校の五十嵐司教諭は、「本校は地域に開かれた学校作りを目指しており、この教室はその一環として行っています」と語る。

 今年は新型コロナウイルス感染のため、1~3月と8~10月は開催できなかった。開催できた月も定員を例年の半分の12人にしていることもあって、予約が1週間ほどで埋まってしまうほどの人気ぶりだ。何度も参加するリピーターの子供も多いという。

不思議な「気体」の世界に触れ、工作を楽しむ

箱の側面をたたくと中の煙が勢いよく飛びした
箱の側面をたたくと中の煙が勢いよく飛びした

 取材に訪れた7月24日、理科室に集まったのは、インストラクターを務めた「おもしろ科学たんけん工房」の (よし)()(まさ)(なり) さんと、9人の小学生。「気体って何だろう!」というテーマで2時間の実験や工作に取り組んだ。

 授業が始まると吉野さんは、まず、小学生たちの目の前で小型の段ボール箱を胸に抱え、両手でたたいて見せた。とたんに正面に開けた丸い穴からドーナツ形の白い煙が勢いよく飛び出した。子供たちの目が一斉に輝く。「空気砲」だ。

 これで子供たちの注意を引き付けると吉野さんは、「『気体』のほかに、何があるか知っていますか」と問いかけた。すぐに子供たちから「液体」「固体」と、元気のいい声が返ってくる。ここから吉野さんは気体、液体、固体を物質の三態といい、すべての物は小さなつぶつぶの「分子」からできていることなどを説明。真剣な表情で説明を聞いていた子供たちからは、「なぜ、氷は水に入れると溶けるの」など、積極的に質問も飛び出していた。

「空気砲」を使って紙で作った人形を倒す
「空気砲」を使って紙で作った人形を倒す

 さらに、ペットボトル内に圧縮した空気を入れて空気の重さを計算したり、プラスチック板で蓋をして逆さまにしたコップの水がこぼれないことを見せたりして、子供たちの前で、不思議な気体の世界を繰り広げた。

 休憩を挟んで授業の後半は、工作の時間だ。空のペットボトルやストロー、ゴム風船、切り取り線を描いた紙などの工作キットが配られる。最初に作るのは「空気砲」だ。ペットボトルの底の方を輪切りにし、開いた部分にゴム風船をかぶせてテープで固定すると空気砲が完成した。ゴムの部分を引っ張って放すとペットボトルの口から空気が勢いよく飛び出す。子供たちは机の上に厚紙の小さな人形を置き、何度も空気砲で倒して遊んでいた。

風船から噴き出す空気の勢いによって浮上する「風船ロケット」
風船から噴き出す空気の勢いによって浮上する「風船ロケット」

 次に作ったのは「風船ロケット」。ストローの片方の端に紙で作った羽を取り付け、反対側を風船の口に差し込んでテープで固定する。羽側から空気を吹き込んで手を離すと、ロケットは勢いよく教室内を飛び回った。吉野さんは「どうして飛ぶのでしょう? 風船の中の空気がお尻から出るから飛び出すのです。ロケットも同じです。ロケットも中で燃料を燃やして、燃焼ガスを後ろへ出すことで飛びます。飛行機も同じです。プロペラで空気を後ろに送って飛びます」と説明した。

 このほか、先に作った「空気砲」から噴き出す空気をストロー内に送り込んで飛ばす別のタイプのロケットも作った。最後に吉野さんは「今日作ったロケットはどちらも空気に押されて飛んだのは同じです。一つ目は風船の空気に押されて飛び、二つ目はペットボトルの空気に後ろから押されて飛んだのです。今日は空気の入門編でした。空気を使った遊びは、Youtubeにもいっぱい載っているので試してください」と授業を締めくくった。

理科好きな子供を育てるために

 吉野さんはもともと、銀行勤めだったが、「理科好きな子供を育てたい」という思いで19年ほど前に「おもしろ科学たんけん工房」のボランティアを始めたそうだ。体験授業を受けた子供たちから「楽しかった」「工作ができて面白かった」「ものづくりに興味を持った」などの声が届くこともしばしばだ。「授業に何度も参加してくれる子供もいます。以前の授業の内容を覚えていてくれて、あの時はどうだった、などと話をする機会があるととてもうれしいです。この教室を横須賀学院で開催するようになって、地域の子供たちに、より理科を身近に感じてもらう機会を提供できるようになったと思います」と吉野さんは語った。

 五十嵐教諭の所属する科学教育センターは、2015年から科学教育を主軸とするさまざまな教育活動を行っている。大学や各種教育機関と連携するプログラムの窓口となり、生徒が学外の教育機関で学ぶ機会を積極的につくっているという。大学などの先端的な教育や研究を体験し、進路選択に役立てようとする「横須賀学院セミナリオ」を課外授業として行っているほか、同校の生徒が大学に出向いて学ぶプログラムなども実施している。

 この日の授業のあと、五十嵐教諭は「純粋に、理科が楽しいと言ってくれるとうれしいですね。理科をもっと勉強したいと思って横須賀学院への入学を目指してくれたり、そうでなくても外の実験教室に通い始めたとの報告を聞いたりすると、やってよかったと感じます」と話した。

 (文:山本華子 写真:中学受験サポート)

 横須賀学院中学高等学校について、さらに詳しく知りたい方は こちら

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2489836 0 横須賀学院中学高等学校 2021/11/11 05:01:00 2021/11/11 05:01:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/11/20211102-OYT8I50032-T.jpg?type=thumbnail

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