高い進学実績を生む少人数教育と手厚い指導…帝京大中

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 帝京大学中学校・高等学校(東京都八王子市)は、少人数教育による丁寧な指導を特色とし、国公立大学や名門私立大学に多くの現役合格者を出している。中高6年間を2年ずつのステップとしたカリキュラムで、基礎固めから深さを重んじた思考力育成、さらに進路に合わせた細やかな受験指導へと進む。夏休みの校舎を訪ね、加藤哲也中学校教頭に、教師と生徒との緊密な関係性などについて聞いた。

個々の教師が学年の生徒全員を把握

「教師と生徒の距離が近い」と語る加藤教頭
「教師と生徒の距離が近い」と語る加藤教頭

 取材に訪れた夏休み中の8月9日、夏期講習の教室では教師が熱心に授業を行い、自習室やその他の教室にも、黙々と勉強に励む生徒の姿があった。「夏期講習は無料で実施していて、ほとんどの生徒がなんらかの講座を受講しています。講習以外にも、自習室や空いている教室を自習用に開放しているので、夏休み中も毎日のように生徒の姿を見かけます」と、加藤哲也中学校教頭は話す。

 同校の大きな特徴は1クラス30人程度の少人数教育だ。中学は定員120人を4クラスに、高校は定員180人を5、6クラスに分けている。「1学年につき学年担当の教師が7、8人つき、自分の学年の生徒全員を把握しています。授業以外にも顔を合わせる機会は多く、勉強で分からないことを聞いたり、他愛(たわい)もない雑談をしたりするために、生徒がよく職員室にやって来ます」

 職員室前の廊下の壁に設置されたホワイトボードに、「〇年〇組の某さん、添削を取りに来てください」と伝言が書かれていた。生徒が大学受験対策用の作文を書いて持ってくると、教師は真っ赤になるほど添削して返すという。こうしたホワイトボードはいくつも設置されていて、休み時間や放課後に質問に来た生徒たちに、教師がホワイトボードを使って説明している光景がよく見られるそうだ。

進度よりも深度を重んじる中3・高1の思考力育成期

「高尾の森わくわくビレッジ」での宿泊研修
「高尾の森わくわくビレッジ」での宿泊研修

 6年間中高一貫教育のメリットを生かすため、同校のカリキュラムは2年刻みで3段階になっている。

 中1の4月に東京・八王子市の「高尾の森わくわくビレッジ」で1泊2日の宿泊合宿を行い、グループ学習の手法を学びながら、生徒間の交流を深める。「基礎学力育成期」である中1・中2では10分間の「朝講座」を受けながら、学習習慣の定着を進めていく。朝講座では漢字、英単語、数学の小テストを実施し、基準点に達しない場合は再テストを行うなどして理解できないことを減らしていくという。

 「思考力育成期」である中3・高1では、クラス編成を習熟度別に2レベルに分け、高校の内容の先取り授業を行いつつ、中だるみを防ぐ。「本校の授業は、進度よりも深度を重んじています。例えばレベルの高いクラスの英語授業では、教科書を先に進めるのではなく、時事問題の英文テキストの読解を取り入れるなどして、学ぶべき内容をより深く理解することに努めています」

 「判断力・応用力育成期」の高2・高3では「東大・最難関国立大」「早慶・国公立大」「難関私大」と希望進路別に3コースに分け、志望校の出題傾向に合わせた授業を行う。このため教師たちは一つの学年でも何通りもの異なる授業を展開することになる。「本校では伝統的に教師の裁量に任せている部分が大きく、各自が工夫を凝らして授業計画を立てています。生徒たちは非常に真面目で素直であり、与えられたことを次々と吸収してくれるので、教師としてもやりがいがあるのです」

高い進学実績と活発な課外活動

休み時間なども生徒への指導に使われる職員室前のホワイトボード
休み時間なども生徒への指導に使われる職員室前のホワイトボード

 こうした丁寧な指導が大学進学実績にも表れる。2019年度は東京大学、一橋大学、東京工業大学などの国公立大学に38人が現役合格した。私立大学でも、早稲田大学に46人、上智大学に26人、慶応大学に13人が現役合格している。「決して受験一辺倒の生活というわけではないのです。大学受験対策に本格的に取り組むのは、高校2年の3学期頃から。日ごろの積み重ねが、この結果に結びついていると言えます」

 進学校としての実績を誇る一方、クラブ活動も大変盛んだ。「南米音楽部」「マジック部」「中国拳法部」などユニークなクラブがあり、中学生のクラブ活動参加率は90パーセントを超えるという。学校行事も、文化祭である「邂逅(かいこう)祭」、体育祭、林間学校、合唱祭などが毎月のようにあり、生徒たちの生活にリズムを与えている。

 高1で実施している3週間のニュージーランド語学研修は、希望者を対象としているが、ほぼ全員が参加する。30年以上前から行っている歴史の長い研修旅行で、現地の1家庭に1生徒がホームステイする。「行く前は皆、不安そうなのですが、親元を離れて3週間生活することで自分に自信が付き、帰ってくると、見違えるようになっています」。また、高2の修学旅行では台湾、シンガポール、ベトナムなどを訪れ、アジア圏の文化を学んでくる。

夏休み中も毎日のように利用者がある自習室 
夏休み中も毎日のように利用者がある自習室 

 「本校は変わったことをやって人目を引くのではなく、やるべきことをきちんと積み重ねていく学校です。私は保護者の方々に、『うちの教育は、普通だけれども栄養価の高い食事だと思ってください』と話しています。教師と生徒の距離が近く、勉強やクラブ活動でよい思い出をたくさん作ることができるため、卒業生が頻繁に学校に遊びに来て、私たちと大学のこと、仕事のことなどを話していきます」

 同校は大学入試改革に対応して、英語4技能試験「TEAP(ティープ)」の全員受験を始めたという。これも「やるべきことをきちんと積み重ねる」ということなのだろう。

 (文・写真:足立恵子 一部写真提供:帝京大学中学校・高等学校)

 帝京大学中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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886221 0 帝京大学中学校・高等学校 2019/11/11 05:22:00 2019/11/12 15:22:28 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/11/20191107-OYT8I50030-T.jpg?type=thumbnail

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