ロボットで「未来型」プログラミング学習、4月スタート

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 センサーが周りの様子を感知し、人型ロボットが伝える。その動きをプログラミングして、学校や社会に役立たせるという「未来型」のシステム教材が、4月から一部の小中学校に導入される。ソフトバンク(本社・東京都港区)が社会貢献として取り組むもので、単なるプログラミング学習にとどまらず、未来社会を思い描いた斬新なアイデアが子供たちから生まれることも期待される。

センサーが高温感知、「ペッパー」が子供に注意促す

「IoTチャレンジ」のベースとなるソフトバンクの人型ロボット「ペッパー」
「IoTチャレンジ」のベースとなるソフトバンクの人型ロボット「ペッパー」
「マイクロビット」を操作し、「ペッパー」を遠隔操作するデモンストレーション(1月24日、ソフトバンク本社での記者会見で)
「マイクロビット」を操作し、「ペッパー」を遠隔操作するデモンストレーション(1月24日、ソフトバンク本社での記者会見で)

 夏のある日、小学校の昼休みのゲタ箱付近。校庭へ遊びに出る子供たちに、ロボットが語りかける。「今日は気温がとても高いようです。無理をしないで」。子供たちは「分かったよ」と元気に駆け出して行く……。こんな光景が近い将来、現実になるかもしれない。

 会話や動作でコミュニケーションができるソフトバンクの人型ロボット「Pepper(ペッパー)」と、英国生まれの教育用マイクロコンピューター「micro:bit(マイクロビット)」をインターネットでつなぎ、組み合わせた同社のプログラミング学習用システム教材が、4月から全国100校以上の小中学校に順次配布されるからだ。

 1月下旬に開かれたソフトバンクの発表記者会見で、その教材の活用例として紹介された一つが、冒頭の「ペッパー」と子供たちのやりとり。「マイクロビット」につないだ各種センサーが気温や人の通過を感知し、そのデータを受け取った「ペッパー」が事前にプログラミングされた動作で「気温が高いようです」と子供に注意を促す仕組みだ。

 外出先からスマートフォンで家電を遠隔操作するなど、モノとモノをインターネットで結び、暮らしを便利にする「IoT(アイオーティー)」にちなみ、このシステム教材は「IoTチャレンジ」と名付けられた。

 記者会見では、北海道と九州の学校の子供たちが「ペッパー」を遠隔操作して交流を深めたり、ICカードの残金不足で駅の改札を通れなかった乗客に「ペッパー」が「チャージはあちらです」と伝えたりするなど、ほかにも学校や社会に役立つ幅広い活用例が紹介された。

 ソフトバンク人事総務統括CSR統括部統括部長の池田昌人さんは「『ペッパー』のコミュニケーション力と、『マイクロビット』につないだセンサーなどを組み合わせることでさまざまなことが可能になります。単なるプログラミング学習ではなく、このツールを通して子供たちに豊かな体験をしてほしい」と話す。

ロボット先進校の玉川学園「子供たちの発案大切に」

 ソフトバンクは「ペッパー」を社会や教育に役立ててもらおうと、2017年から自治体や学校などに貸し出す「Pepper社会貢献プログラム1~2」を進めており、今回の「IoTチャレンジ」はその延長として、既にペッパーを導入している小中学校で順次展開していく計画だ。

 その一つが高等部・中学部が文部科学省のスーパーサイエンスハイスクールに指定され、小中高で先進的な科学教育に取り組む玉川学園(東京都町田市)だ。同校は2年ほど前に「ペッパー」を迎え入れた。これまで主にロボット部やサイエンスクラブの部活動で、ロボット競技大会への参加などで活用してきたという。

コミュニケーションが得意な「ペッパー」と、センサー機能のある「マイクロビット」を組み合わせた「IoTチャレンジ」(1月24日の記者会見で)
コミュニケーションが得意な「ペッパー」と、センサー機能のある「マイクロビット」を組み合わせた「IoTチャレンジ」(1月24日の記者会見で)

 同学園はプログラミング教育にも力を入れており、独自の自由研究の授業で早い子は小学5年からプログラミングを学び始める。ソフトバンクの実験校として、「IoTチャレンジ」で使われる「マイクロビット」によるプログラミング教育も試み始めているという。

 「IoTチャレンジ」について、玉川学園中学部の理科主任・田原剛二郎教諭は「子供たちみんなで話し合い、『こんなことが出来るのでは』とアイデアを考えることが重要でしょう。その中でプログラミングの知識を身に付けてほしい」と話す。

 新しい学習指導要領でプログラミング教育は、小学校では2020年度から必修化される。技術・家庭でプログラミングを学んできた中学校でも、21年度から内容が高度化される。高校では22年度から全生徒がプログラミングや情報セキュリティーなどを学び、センター試験に代わる「大学入学共通テスト」でも近い将来、英国数などと並ぶ基礎的科目として「情報」が追加される見通しだ。

 ソフトバンクは「IoTチャレンジ」の対象校に、「マイクロビット」本体や周辺機器、学習指導案などをセットで配布する。「IoTチャレンジ」に取り組む小中学校が集まる大会も開催していく計画で、ロボットと暮らす未来の学校や社会を見据えた斬新なアイデアが、子供たちから生まれてくるのではと期待されている。

 (文・写真:中学受験サポート)

467502 0 トピックス 2019/02/28 15:35:00 2019/02/28 15:35:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190228-OYT8I50051-T.jpg?type=thumbnail

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