「オンライン英会話」で英会話力をボトムアップ…安田学園

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 安田学園中学校・高等学校(東京都墨田区)は今年から、中学1年から高校2年までを対象に「オンライン英会話」の授業をスタートさせた。毎回異なるネイティブの講師と1対1で行う英会話に没頭する中で、生徒たちは多様な英語や考え方に触れ、自らの成長を実感しているという。「オンライン英会話」を導入した目的や授業方法などを生徒の声と合わせて紹介する。

目標は英語で意見交換やディスカッションできること

区切られたブースで「オンライン英会話」の授業を受ける生徒たち
区切られたブースで「オンライン英会話」の授業を受ける生徒たち

 「2020年に大学入試改革が行われ、生徒はスピーキング力が問われることになります。これまでも、本校では英会話の授業を行っていましたが、1対1でネイティブスピーカーの講師と話す時間を増やしたいと考えました」。英語科主任の大西洋平教諭は「オンライン英会話」を導入した目的について、こう説明する。

 この授業は、中学1年から高校2年までを対象に週1回行われる。生徒は自習室のブースでヘッドホンを着け、パソコン画面に映るネイティブスピーカーの講師とマンツーマンで35分間、英会話を交わす。講師は毎回異なり、多様な英語や考え方に触れられるのが大きな特長だ。最終的には、生徒が英語で意見交換やディスカッションができるようになることを目指しているという。

 使用する教材には、教科書とリンクさせたものを用意している。このため、生徒は他の授業で学んだ語彙(ごい)や文法を「オンライン英会話」で活用でき、授業の復習にもなるという。

 同校には中高一貫部で「先進」「特英」「総合」、高等部で「S特」「特進」「進学」とそれぞれ三つのコースがあり、それぞれのコースに合わせて異なる教材を使用し、より実践的な英会話力を身に付けている。

 授業の進め方はまず、教材の本文に含まれる単語やターゲットセンテンスを音読。次に、本文のテーマについて講師が質問し、生徒が答える。そして最後は、本文のテーマについて、講師とフリートークをするという流れだ。各パートに費やす時間は、生徒各自が自分の実力に応じて変えられる。例えば、スピーキングが得意な生徒は音読や質疑応答を早く終え、最後のフリートークの時間をたっぷりとることもできる。

 授業の終わりには、講師がその日の評価を生徒にフィードバックする。さらに、年に5回、オンライン英会話の中でスピーキングテストを実施し、その結果も生徒にフィードバックする。評価を常に明確化することにより、生徒は自身の得意な部分と苦手な部分を理解できるため、次回の授業へのモチベーションアップにもつながるという。

教員も生徒も実感する「オンライン英会話」の成果

「オンライン英会話」の特長について語る大西洋平教諭
「オンライン英会話」の特長について語る大西洋平教諭

 取材に訪れたのは、「オンライン英会話」が始まってほぼ半年となる9月25日。大西教諭に授業の様子を聞くと、「どの生徒もよく英語を話していることに驚いています」と話す。「特に中1生は英語学習が始まったばかりなので、講師と1対1で話せるか心配でしたが、みな頑張って話しています。教科書とオンライン英会話の教材がリンクしているため、とっつきやすいのかもしれません。単語や文法を間違えてもいいので、とにかく話そうと意識することで、コミュニケーション能力が高まると考えています」

 入学とともに「オンライン英会話」の授業を受け始めた中1生に感想を聞いた。山田美遥さんは「以前は英語で話せなかったことが話せるようになるとうれしく、講師の方にもほめてもらえるので楽しいです。普段、外国人と1対1で話す機会がないので、オンライン英会話で英語がどんどん身に付くと思います」と、その魅力を話す。

 長谷川葵惟さんは「毎回、先生が違い、先生によって発音や話し方が違うので初めは緊張しましたが、前に比べて、文章で話せるようになりました」と自身の変化に驚いているようだ。

 久保田乃愛さんも、「自分がきちんと話せているか気になる時もありますが、だんだん英語で話すコツがつかめてきました。それが普段の授業に生きていると思います」と笑顔を見せた。

 一方、高校に進んで初めて「オンライン英会話」を経験した高1生も、その成果を実感しているようだ。松本華果さんは、「以前の英会話の授業ではグループワークが多く、日本語を話してしまうこともありましたが、オンライン英会話は1対1で英語を話さないといけない状況に置かれているので、スピーキングとリスニングの力が付いたと思います。また、伝えたい気持ちがあれば、簡単な言葉とボディーランゲージで伝わることもあると実感しました」と話す。

 鈴木絢女さんも、「以前は、全然思い通りに話せなかったり、教科書で覚えた文章をそのまま言っているようなところがあったりして、会話に成りきれていないところがありました。でも、最近は知っている単語などを使い、習った文章をアレンジして話せるようになり、会話らしい会話ができるようになったと思います」と言う。

バランスよく4技能を伸ばす英語教育

ニュージーランド語学研修など、豊富な海外研修プログラムを用意している
ニュージーランド語学研修など、豊富な海外研修プログラムを用意している

 このほかにも同校は、「書く・読む・聞く・話す」の英語4技能をバランスよく伸ばす指導に取り組んでいる。

 実用英語技能検定へのチャレンジもその一つ。各学年各コースで英検取得級の目標を設定し、全員が受検している。昨年度、中学3年修了時点で、準2級以上を取得している「先進コース」の生徒の割合は87パーセントに及んだ。

 また、英語学習へのモチベーションを高めるためにさまざまなイベントも用意している。中でも、全コースの中1生から高1生までが参加し、毎年2月に実施される「英語スピーチコンテスト」は生徒たちの関心が高い。各自冬休み中にスピーチ原稿を用意し、ネイティブの先生のチェックを受ける。このスピーチを徹底的に練習してクラス予選を競い、さらに勝ち抜いた代表者が各学年の全生徒の前でスピーチするという。

 このほか、生徒全員が中高6年間のうちに1度は海外体験ができるよう、カナダやニュージーランドへの語学研修など豊富なプログラムも用意している。

これらの取り組みの中でも特に「オンライン英会話」について、大西教諭が注目していることがある。生徒を授業に引き込む力が非常に強いということだ。「生徒が話さないと、会話が進まない。実際に相手が目の前にいるという状況が設定されると、生徒は非常に前向きに取り組みます」

 「オンライン英会話」は今春始まったばかりだが、英語によるコミュニケーション能力をぐいぐい底上げする授業になりそうだ。他の取り組みとの相乗効果によって、生徒の英語4技能はますます向上していくことだろう。

 (文:籔智子 写真:中学受験サポート 一部写真提供・安田学園中学校・高等学校)

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922172 0 安田学園中学校・高等学校 2019/12/02 05:21:00 2019/12/02 05:21:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/11/20191128-OYT8I50009-T.jpg?type=thumbnail

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