英語・異文化教育の柱となるイギリス英語研修…秀明八千代

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 秀明八千代中学校・高等学校(千葉県八千代市)は、感受性豊かな10代のうちにネイティブの生活を通して英語を学ばせようと、中学、高校でそれぞれイギリスへの英語研修を行っている。生徒たちは品格ある英語に触れるだけでなく紳士淑女の文化にも接し、自らの生活意識を高めるという。高1の英語研修について、担当教員と帰国間もない生徒に話を聞いた。

ケント州にある高等教育施設が研修の拠点

「イギリス英語研修は、英語教育、異文化教育の柱」と話す山村教諭
「イギリス英語研修は、英語教育、異文化教育の柱」と話す山村教諭

 同校のイギリス英語研修は、秀明大学がイギリス・ケント州に高等教育施設「チョーサー・カレッジ・カンタベリー」を開学した翌年の1993年度から、同施設を拠点として中・高ともに開始された。現在は中2で2週間、高1で4週間の研修が行われている。中学では全生徒が対象で、高1では、「国際英語コース」の全生徒と他の3コースの希望者が対象となる。今秋の研修は、高1生377人のうち女子52人、男子89人が参加。男子は10月18日から11月14日、女子は10月17日から11月13日の日程で行われた。

 高1の国際英語コース担任・山村鉄平教諭は、「イギリスは品格ある美しい英語と、紳士淑女の振る舞いの文化が根付いた国。英語力を伸ばすだけではなく、こうした文化面も学べるということで、本校の英語教育、異文化教育の柱としています」と説明する。

 カレッジで、生徒たちは10人程度の少人数クラスに分かれ、平日は昼過ぎまでの3時間、日本人への指導経験豊かな講師に英語の授業を受ける。午後は英語コミュニケーションを主眼とし、カレッジ内や隣接するケント大学のキャンパスでさまざまな国の学生に声をかけ、学校の勉強や将来の夢などについてインタビューを行うなどのアクティビティーに取り組む。

イギリス・ケント州内のリーズ城を見学する生徒たち
イギリス・ケント州内のリーズ城を見学する生徒たち

 また、現地の文化にも触れるために「フィールドトリップ」を行う。カレッジ近隣のカンタベリー大聖堂などを見学するほか、街やショッピングモールなどで通りがかりの人を相手に英会話を実践する。道を聞いたり、買い物をしたりするだけでなく、引率の講師が「この店と向こうの店と、どちらのコーヒーが安いか」「この店に付いているニックネームは」などの課題を出し、生徒が現地の人に尋ねて正解を探るゲームも行うという。さらに、期間中は、ケント州内のリーズ城の見学や、ロンドンやロチェスターへの小旅行なども用意されている。

 日程の半分はカレッジの寮に泊まり、あとの半分はイギリスの一般家庭でホームステイする。「2人1部屋でタイムスケジュールがある程度決まっている寮生活は、自立・自律への意識や仲間とのコミュニケーション力、協調性を育む狙いがあります。同部屋となった友人の意外な一面や生活習慣の違いを知るなど、多様性への意識が芽生えるきっかけにもなります」と山村教諭は話す。普段と異なる生活が貴重なコミュニケーションの機会となるようだ。

 「ホームステイでは、自分と世代の異なるイギリス人と直接対話することになります。『思ったことは口にしないと伝わらない』ということを体得したり、日本と異なる文化や、礼儀正しく節制意識の高いイギリス人気質に触れたりすることができます。何より、『自分の英語が通じた』という喜びは大きなモチベーションとなるはずです」

あいさつだけから雑談できるレベルまで上達

テムズ川遊覧などアクティビティーも行われる
テムズ川遊覧などアクティビティーも行われる

 帰国後間もない11月25日、研修に参加した生徒たちに話を聞いた。

 宮田彩華さんは、「イギリスの街では、『Excuse me』と声をかければ、ほとんどの人が立ち止まって話に耳を傾けてくれるので、会話をする上で安心感がありました」と話す。4週間の研修を通じて、最初はあいさつレベルだった英会話が、しばらく雑談を続けられるくらいまでに上達したという。

 宮田さんは、小学生の頃から漫画や小説を通してイギリスの文化に興味があり、事前にロンドンの紅茶店などの情報を調べて研修に臨んだそうだ。「この機会に“聖地巡礼”したい気持ちもありました。バッキンガム宮殿を見て、『作品に出てきたビクトリア女王が、本当にここにいたのか』と感動しました」。将来は医療・看護関連の職業を志望しているという。「外国で仕事をして、その国のいいところを日本に伝える活動もやりたい」と夢を膨らませている。

 越川匠君は、「イギリス人の意外に気さくな面に親しみを感じた」という。 「研修の先生方がとてもフレンドリーで、作業の時にテンポの良いBGMをかけたり、ハロウィーンの日にメイクをして現れたり。楽しく授業を受けられました」

 小学校入学前に、英語で生活する「プリスクール」に通った経験があり、父親の仕事の関係で何度かアメリカ旅行もした越川君は、イギリスの英語は「発音が分かりやすい」と感じたという。

 「昔使っていた言葉が復活する感じでうれしかった。もっと英語を使いたい。来年の東京オリンピック・パラリンピックの期間中、外国人を見かけたら話しかけて、道案内をしたり、情報を教えてあげたりしたいと思います」

 印象に残ったのは、週末に行ったテムズ川の遊覧。「川岸にずらりと並んだ建築物が面白く、クリエイティブだと感じました」。研修のさまざまな体験を通して生徒たちは生き生きした好奇心を発揮してきたようだ。

世界へのハードルが低くなる

日本人への指導経験豊かな講師に英語を学ぶ生徒たち
日本人への指導経験豊かな講師に英語を学ぶ生徒たち

 「研修後は、いろんなことに積極的になる生徒が多い」と山村教諭は研修の効果を語る。

 「本校にはネイティブの英語教員が8人いますが、帰国すると彼らに尻込みせず話しかけるようになります。海外で学ぶ、働くこともイメージし始めるようで、留学に行く生徒も出ています。世界へのハードルを少しでも低く感じるようになるのは、学校としてもうれしいですね」

 イギリス人の自立を重んじる意識や、マナーの文化に学ぶ生徒も少なくないようだ。「保護者から、『自分のことを、自分でやるようになった』という声もいただきますし、店などに入る時に、『After you(お先にどうぞ)』と言ってもらった経験から、自分もそうするようになった、と言う生徒もいます」

 約1か月の研修も過ぎてしまえばあっという間かもしれないが、異なる言語や文化の中での暮らしは、生徒たちの中に、語学への興味だけでなくさまざまな思考や気付きの種をまいたようだ。

 (文:上田大朗 写真:中学受験サポート 一部写真提供:秀明八千代中学校・高等学校)

 秀明八千代中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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988179 0 秀明大学学校教師学部附属 秀明八千代中学校 2020/01/08 05:21:00 2020/01/08 05:21:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200107-OYT8I50011-T.jpg?type=thumbnail

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