本物の英語に触れ、「気づき」を学びに生かす…淑徳巣鴨

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 淑徳巣鴨中学高等学校(東京都豊島区)は、常駐するネイティブの教師らによる6年間の英語教育で、実践的なコミュニケーション能力を伸ばしている。日本人教師による読解や文法の授業と連携することで、新しい大学入試で問われる4技能の養成や、英検対策も兼ねた細やかな授業を実現している。また、本物の英語に触れる機会を数多く設け、生徒たちが自らの力を測る「気づき」の場としているという。中学3年生の「スーパー選抜コース」の英語授業を取材し、生徒たちの生の声を聞いた。

ゲームを楽しみながら英検対策

ネイティブの教師の授業で活発に発言する生徒たち
ネイティブの教師の授業で活発に発言する生徒たち
ゲームの中で動詞の活用を復習する
ゲームの中で動詞の活用を復習する

 「Good morning. How are you?(おはようございます。元気ですか)」。アメリカから来たメリッサ・サミュエント先生の元気なあいさつが、中学3年の「スーパー選抜コース」の教室に響き、英語の授業がスタートした。このコースでは週7回の英語授業のうち2回は常駐しているネイティブの教師が担当する。そのうち1回は日本語教師1人がサポート役を務め、チームティーチングを行う。もう1回は少人数クラスで、ネイティブの教師が英会話の授業を行っている。

 取材に訪れた6月13日は、37人の生徒が1組6、7人のチームに分かれて、英語の問いに対して、どのチームがどれだけ早く正解できるかを競うゲームを行っていた。「不規則動詞の活用形を答える」「英語の短い会話を聞いて内容に関する質問に答える」「会話文の空欄を埋める」など、教師が工夫を凝らして作成した問題を出すと、生徒たちは「I do!(私がやります)」と次々元気よく手を挙げ、生き生きと答えていた。

 「中学3年生の英語のカリキュラムでは、現在完了を学んでいて、この授業は、過去分詞をきちんと覚えているかどうかの復習にもなっています。また、学内で受ける英検の試験日が近づいているため、英検対策となる問題も取り入れています」と、英語科の松本拓也先生は説明する。

 例えば、このゲームには生徒に自分の考えを述べさせる問いが含まれている。英検(実用英語技能検定)では面接形式の2次試験があるため、その対策になっているのだ。生徒の答えを聞いた後、松本先生は、「I think that ~(~と思います)」という言い方を使えるようになっておくといいですね」と、具体的なアドバイスをしていた。

 中1の時からずっとメリッサ先生の授業を受けてきた安平次(あんぺいじ)悠菜(ゆうな)さんは、「最初は先生の言うことがほとんど分からなかったのですが、語彙(ごい)が増えるにつれて理解できることも増し、今では授業を楽しんでいます」と話す。同じクラスの磯田翔太君も、「1年生の時にアメリカで行われたサマーキャンプに参加したのですが、普段からネイティブの先生と接していたため、英語で話すことにまったく抵抗がありませんでした」と話した。

イングリッシュキャンプの成果を海外修学旅行で発揮

英語教育の成果を語る松本先生(左)と下村先生
英語教育の成果を語る松本先生(左)と下村先生

 同校では、教室での授業以外にも、生の英語に触れる機会がふんだんに設けられている。中学2年では、富士山の麓で開催される「イングリッシュキャンプ」に全員が参加する。ネイティブの教師とともにゲームやスポーツを楽しみながら3日間英語漬けの生活を送り、英語が自然に口から出てくるようにトレーニングする。

 中学3年では全員参加で、米シアトルへ7日間の修学旅行を実施する。「現地の家庭でホームステイを行い、英語を使わざるを得ない環境に身を置きます。最初は恥ずかしがってなかなか話せない生徒も、試行錯誤しながら会話を試みるようになります」と、松本先生は話す。2年生のイングリッシュキャンプで英会話に親しんだ成果が、この修学旅行で発揮されるわけだ。

 また、中学1年から高校2年まで、希望者は米オレゴン州で実施する15日間のサマーキャンプに参加することもできる。中学3年時に希望者対象で、オレゴン州の学校へ3か月留学するプログラムもある。いずれも滞在先は現地の家庭であり、こういった海外ホームステイの機会を通して日本と外国の違いを学び、「ホストファミリーを務めて海外からの留学生を受け入れ、日本のことを教えてあげたい」と考えるようになる生徒もいるそうだ。

富士山麓で開催される「イングリッシュキャンプ」
富士山麓で開催される「イングリッシュキャンプ」

 普段の授業では、日本人教師が行う文法や読解の授業とネイティブの教師が行う会話主体の授業を連携させ、新しい大学入試制度に向け、「話す」「聞く」「読む」「書く」の4技能をバランスよく伸ばす。さらに、始業前の朝テストによって語彙を増やすほか、放課後のハイレベル講座によって普段の授業では取り扱わないような問題に触れることも可能だ。

 入試広報募集主事の下村将史先生はこうした英語教育の流れと、同校の特色である「気づきの教育」の結びつきを説明する。

 「本校は、生徒たちが自分の能力や自らが抱えている課題に『気づき』、自分の力を伸ばしたり、問題を解決したりする方法を自ら見つけ出すことを大切にしています。基礎を身に付け、本物の英語に触れるさまざまな機会を学校が与えることによって、生徒たちが、国際社会の中でグローバルな活躍をすることができる力を養ってほしいと考えています」

 (文・写真:足立恵子 一部写真提供:淑徳巣鴨中学高等学校)

 淑徳巣鴨中学高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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