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医学クラス設置2年、文武両道の実現を目指す…埼玉栄

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 全国に名を知られるスポーツ強豪校の埼玉栄中学・高等学校(さいたま市)は、昨年度、中学1年からの医学クラスを設置した。2年目となる今年度はより実践的な指導体制を固めていくという。近年、着実に大学進学実績を出しており、文武両道の理想を実現しつつある同校の教育について、4月に就任した町田弦校長に聞いた。

理系教員を強化、6年間で医学部合格を目指す

医学クラスへの意気込みを語る町田弦校長
医学クラスへの意気込みを語る町田弦校長

 埼玉栄といえば、なんといってもスポーツ強豪校のイメージがある。1972年に初代校長の佐藤栄太郎氏が「人間是宝」の精神で高校を設立して以来、スポーツに力を入れ、数々の名選手を育ててきた。昨年のリオデジャネイロ五輪では、7人の卒業生が出場し、瀬戸大也選手が競泳銅メダル、加藤凌平選手・山室光史選手が体操団体金メダル、三宅宏実選手がウェートリフティング銅メダルと輝かしい成績を挙げている。

 その同校が、2000年に中学を設立したのを転換点として、学力強化の面にも大きく歩みを進めている。「難関大クラス」「進学クラス」を設置して、すでに国公立大学や医学部、早慶上理、GMARCHなどに進学実績を上げており、昨年は中学1年からの「医学クラス」を設置した。

 「医学クラスは今年で2年目を迎えました。1年生が28人、2年生が11人、少人数できめ細かい学習指導をしています。医学クラス1年目だった昨年は、ファンダメンタル(基礎的)なものから固めていきましたが、2年目の今年はより実践的に6年間での強化体制を作っています」と町田校長は話す。

 そのための体制作りとして、大学入試に精通した教員や理系教員を中学に配置する一方、6年間で合格までのサイクルを見通せるように、中学の教員を高校に配置した。中2までに中学課程を終わらせて中3からは高校課程に入る。有利な受験体制をいち早く整えるためだ。進路指導センターと各学年との連携も強化したという。

 教科書は有名進学校が多く採用している英語の「NEW TREASURE」(Z会)、数学の「体系数学」(数研出版)を使用している。「わかるまで・できるまで」をモットーに、基礎から高度な内容までじっくり教え、わからない生徒には放課後の7限目に補習をするなど、フォロー体制も万全だ。

0時限から10時限まで自由に選択できる時間割

新校舎の中庭。リラックスできる雰囲気
新校舎の中庭。リラックスできる雰囲気

 授業の時間割にも独特の工夫がある。「本校では1時限の前の0時限が7時40分から始まり、希望者は早朝から勉強ができます。6時限の後の放課後は、中学生は7時限、高校生は7~10時限の授業が自由に選択できます」

 高3になると進学に向けて講座の内容はより実践的になる。0時限にセンター試験対策を行い、7~10時限は、「センター基礎」から「発展」(旧帝大及び早慶クラス)まで、生徒は自分のレベルに合わせて自由に講座を選択できる。また、講座の指導陣には、外部予備校講師も含まれている。

 このように、同校は授業だけで十分受験にも対応できる体制を整えているが、学校内だけでなく外部の塾での学習も視野に入れている。「講座をとらずに下校して塾に通うのも自由です。生徒が自分の最善のやり方を主体的に選べるのです。例えば以前はスポーツ選手を育てるのにもクラブチームと学校とがうまくいっていないところもありましたが、今ではよりよい選手を育てるように協力しています。学業も同じです」

 自分に合った時間割を自分で作る。自分で選んだやり方だから意欲的に取り組める。あくまで生徒の自主性を重んじるのが基本なのだ。

「デイリーレポート」で万全のサポート体制

毎日の学習の記録を担任と共有するデイリーレポート
毎日の学習の記録を担任と共有するデイリーレポート

 同校の中学の定員は1学年約120人と多くない。そのため生徒と先生の距離は十分近いのだが、さらにきめ細かくサポートするため、生徒に「デイリーレポート」を書かせている。各生徒は、毎日の自主学習の内容や時間を記録し、担任が毎日チェックしてコメントを返す。

 「このデイリーレポートを通して、担任が自主学習、成績、部活動をしっかり把握しています。部活動の顧問とも成績情報を共有していますので、生徒にとって今何をさせるべきか明確になります。成績が下がって補習になると部活動に出られなくなるので、勉強を頑張るというケースもあり、相乗効果を生んでいると考えています」

東京ドーム14個分の施設で部活動に熱中

 当然のようだが、スポーツ強豪校にふさわしく、同校の部活動は盛んだ。中学生の部活動加入率は97%に達している。まさに文武両道を実現しているといえる。

 この部活動を支える運動施設は大学並みに整備されている。野球場3面、サッカーコート2面、ソフトボール専用スタジアム、総合体育館などに加え、建設が予定されている200メートルトラックの陸上競技場や、拡張予定のゴルフ場などを合わせると、その広さは東京ドーム14個分にもなる。こうした恵まれた環境により、昨年度の全国大会では中学で6部、高校で13部、計230人の生徒が優勝を果たしている。

中学生たちが食事を取る食堂
中学生たちが食事を取る食堂

 また、生徒を栄養面でサポートする給食も見逃せない。昨年完成した新校舎には、真新しい700席の食堂がある。中学生は全員ここで、月曜から金曜までバランスのよい食事が取れる。土曜はカフェテリア形式だ。この食堂は20時45分まで開放されていて、遅くまで勉強する生徒の学習スペースにもなっている。

 「最近はアクティブラーニングの必要性が叫ばれていますが、部活動こそ一番のアクティブラーニングでしょう。充実した設備と熱意ある専門のコーチが、生徒のやる気を育んでいるといえます。医学クラスの生徒も同じです。みな勉強と部活動を両立しています。生徒一人一人のやる気を引き出し、すべてに全力を尽くせるような教育をしていきます」

 今春の校長就任まで同校で教壇に立つこと34年。町田校長は、競泳部や水球部の顧問として選手を育て上げてきた熱血教師でもある。その信念に応えるように、この日も放課後は部活動のかけ声が広いグラウンドに響き、自習する生徒たちのために遅くまで校舎の明かりがともっていた。

(文:小山美香 写真:埼玉栄中学・高等学校提供)

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199470 0 埼玉栄中学・高等学校 2017/06/08 05:20:00 2017/06/08 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20170605-OYT8I50011-T.jpg?type=thumbnail

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