TSキャンプで新しい自分を発見しよう…逗子開成

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 逗子開成中学校・高等学校(神奈川県逗子市)は10月5日から7日までの2泊3日、野外活動を通じて問題解決力を養う「TSキャンプ」を初めて実施した。同校の中2生272人が参加し、冒険体験や防災プログラムに取り組んだ。

キャンプで表れる生徒の意外な一面

学校周辺の危険箇所をチェックして回る生徒たち
学校周辺の危険箇所をチェックして回る生徒たち

 このキャンプは、二つのプログラムで構成されている。初日は、神奈川県南足柄市内の専用施設で、「冒険」を体験するプログラムに取り組んだ。

 この最初のプログラムでは、例えば、大きなシーソー状の板の上に全員で乗り、どれだけ長くバランスを保てるかなど、チームが一丸にならないとクリアできない課題が用意されている。チームワークを高め、助け合うことが要求されているのだ。

 体験を積み重ねていくうちに、ふだん目にすることのない、生徒の意外な一面が表れることも。教室では引っ込み思案で、あまり目立たない生徒がチームのイニシアチブをとる姿を見て、担任の教諭が目頭を熱くする場面もあった。

防災学習で新聞紙の布団に寝る

 同県小田原市内のホテルに宿泊した生徒たちは翌朝、バスで学校に移動し、引き続いて防災学習プログラムに取り組んだ。

 午前中は座学で、児玉猛治・防災住宅研究所長の講演を聴いた。先の東日本大震災で、木造家屋のほとんどが倒壊したという話に、生徒たちは衝撃を受けた様子だった。続く実践編では、水に20分浸すだけで食べることができる防災食のパスタを試食した。「思ったより味はいい」と、生徒たちの評判は良かった。

 同校は、海岸から至近距離にある。津波に対する備えの大切さは、日頃から十分に指導している。今回のプログラムには、それを実のあるものにする狙いもあった。学校周辺の危険箇所をチェックした上での防災マップ作成と、被災を想定して自作した簡易布団で体育館に宿泊する体験が盛り込まれた。

ゴミ袋を使って簡易掛け布団を作る
ゴミ袋を使って簡易掛け布団を作る

 まず、生徒たちは二つのグループに分かれ、学校周辺の狭い道路や、大地震の際に崩壊する可能性が高いブロック塀などの危険箇所をチェックして回った。

 この後、生徒たちは丸めた新聞紙をゴミ袋に入れ、空気が漏れないようにガムテープで密封し、簡易掛け布団を作った。夕食に防災食カレーを食べた後、段ボールを体育館の床に敷き、簡易掛け布団と配布されたアルミ製の簡易寝袋にくるまって、一晩を過ごした。

 夕方から雨が降り、気温の低下が懸念されたものの、簡易寝袋の保温性は高く、「汗でびしょびしょになった」という生徒も。「意外とよく眠れた」との声も多くあり、たくましさも垣間見えた。

つらい経験も後から意義がわかってくる

 このプログラムに対する生徒たちの満足度は高いようで、小林裕太君は、「学校の周辺はよく知らなかったが、防災プログラムで小高い山への避難路が確認できてよかった。被災した際に自分でできることが増えたように感じる」と話していた。

 3日間、生徒に帯同した三須浩幸教頭は、今回のキャンプをこう振り返った。

 「この3日間、つらいだけの経験をした生徒もいるかもしれません。ただ、つらい経験も大事だと思います。年を重ねるごとに、今回の経験の意義が分かってくるのではないでしょうか」

 同校では、中3の夏に行われる遠泳が、中高6年間で最大の学校行事として知られる。そこに、TSキャンプという新たな目玉が加わり、いっそう保護者の注目を集めることだろう。

 (文:二居隆司 写真:中学受験サポート/一部写真:逗子開成中学校・高等学校提供)

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212426 0 逗子開成中学校・高等学校 2017/12/15 05:20:00 2017/12/15 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20171214-OYT8I50013-T.jpg?type=thumbnail

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