【特集】自分の得意をどんどん伸ばせ、学校を引っ張る1期生…目黒日大

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 目黒日本大学中学校・高等学校(東京都目黒区)は、日本大学の準付属校となって3年目を迎えた。中2に進級した1期生を対象に、習熟度の高いクラスも設置され、生徒たちは国公立大、難関大への進学を視野に勉強に励んでいる。また、1期生に引っ張られて学校全体に上を目指す姿勢が出てきたという。1期生の生徒3人と広報部長の天野正貴教諭に学校生活の様子を聞いた。

習熟度の高いクラスを設置して切磋琢磨に期待

「伸びしろのある生徒をより伸ばしたい」と話す広報部長の天野教諭
「伸びしろのある生徒をより伸ばしたい」と話す広報部長の天野教諭

 2019年度、旧日出学園は日本大学の準付属校となり、目黒日本大学中学校・高等学校として新しいスタートを切った。この年に入学した1期生78人が今、学校に新風を吹き込んでいるという。

 天野教諭は、「この1年間で1期生のコミュニケーション能力は大きく伸びました。勉強でも何でも、1人がやっていると、周りのみんなも一緒にやるようになるのです」と話す。「年度末の探究学習の発表コンクールでも、リサーチ力が素晴らしく、制作した動画もアニメーションやテロップを駆使していて、教師より高いレベルなので驚きました」

 この勢いをさらに加速させようと、学校は1期生について、昨年度は2クラス体制だったのを今年度3クラス体制とし、そのうち1クラスを「習熟度の高いクラス」と位置づけた。メンバーは固定でなく、毎年入れ替えがあるので、やる気次第でどの生徒にもチャンスがある。

 このクラスのメンバー、佐古勇健君は「算数1科入試」で合格した一人だ。入学後の定期試験では総合1位を取り、今は数学だけでなく、全教科の学力を上げようと努力しているそうだ。

昨年度の探究学習の発表コンクール
昨年度の探究学習の発表コンクール

 佐古君が「この1年間で一番印象に残りました」と話すのは、探究学習だ。中1では、日本の伝統文化についていくつかの班で探究学習を進める。佐古君の班は浴衣について調べ、「柄や着方などを発表しました。浴衣についてのクイズを入れたのが好評で、うれしかった」と話す。「僕は数学が得意だけれど、国語が苦手なので、漢字の読み間違いがないか気を付けました。こうした学習を通して、苦手科目を一つでも減らすよう、勉強面でも挑戦していきたいと思うようになりました」と話す。

 天野教諭は「これまでの指導でボトムアップには成功していますから、課題はプルアップです。生徒たちに切磋琢磨(せっさたくま)してもらい、伸びしろのある生徒をより伸ばしたい」と話す。

「あいさつ日本一の学校にしたい」

日本大学の準付属校となった目黒日大
日本大学の準付属校となった目黒日大

 1期生が頑張っているのは学力面だけではない。今春、初めての後輩を迎え、学校全体を盛り上げようと、ムードメーカーとしても活躍している。

 林百々華さんは「私たちの学校は、とにかく先生と生徒の距離が近くて、仲がいい。あいさつ日本一の学校です」と笑顔で話す。「登校した時や廊下ですれ違った時など、たくさんの先生が声をかけてくれます。授業が終わっても、みんな先生と話したくて、教壇の周りに生徒が集まってくるほどです。私もすぐに先生に質問したり、テストの点を報告したりしています」

 川口祐輝君も、「先生が生徒を第一に考えてくれます。朝、すっきりしない気分の時でも、先生たちとあいさつすることで、気分がリフレッシュされて、やるぞという気持ちになります」という。

 「あいさつ日本一の学校」をともに目指す2人は、生徒会役員として活動している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う休校中は、生徒たちみんなを元気づけようと生徒会ブログを書き続けてきた。

 川口君は5月1日のブログで、新中1生に向けて新入生オリエンテーション合宿の様子を紹介し、「楽しみにして下さいね! 今は感染防止に努めながら、適度に体を動かしたりしていますか。家の手伝いや部屋の片付けなど、今だからこそできることもあります」と呼びかけた。

 林さんも5月16日のブログで体育祭の様子を紹介しながら、「さまざまな行事が変更となっていますが、開催されることを楽しみに待ちましょう」と呼びかけ、6月7日のブログでも「生徒会ではZoomでオンライン定例会を開き、(何かイベントができないか)協議を続けています」と報告をしている。

 2人は「行事が中止や延期になってしまったので、学年を超えたスポーツゲーム大会を生徒会で企画しています。新入生をはじめ、生徒みんなに楽しんでもらって、学校全体を盛り上げたい」と口をそろえる。他の1期生もアンケートに対し、「みんなの役に立ちたい」「信頼される先輩になりたい」「部活も勉強も両立して努力したい」と積極的な姿勢が目立ったという。

 天野教諭は、「1期生の生徒たちには、すでに母校愛があるのを感じますね」と笑顔を見せる。「このスポーツゲーム大会もそうですし、生徒のほうから、『先生、次の学校説明会があったら司会やらせてください』とか、『受付を手伝わせてください』とか積極的に言ってくれるのです。本当にうれしいですね」と顔をほころばせた。

日大の入学権を確保して国公立大に挑戦

職員室前の指導スペース「ランニングロード」
職員室前の指導スペース「ランニングロード」

 1期生たちが勉強や学校生活に思い切り打ち込める背景には、学校としての配慮や制度面の支えがあるという。特に日大準付属校としてのメリットは大きい。将来、大学に進む際、日本大学への入学権を確保しながらも、国公立大学へ挑戦できる制度「日本大学国公立併願方式」があるからだ。

 「1期生、2期生の生徒たちは、この制度を利用して、日大を確保しながら国公立大、難関大へ挑戦したいという思いで学んでいます。その思いを大切にして、生徒の得意をどんどん伸ばしてやりたいのです」と天野教諭は語る。

 2019年度入試で「算数1科入試」を導入し、2020年度入試でそれを進化させた「算理1科入試(合教科型)」を実施したのも、「人より得意なもの、とんがっている部分があれば、それを伸ばして自信を付けてほしい」という考えからだという。「4科入試や2科入試で入ってきた生徒たちとの化学反応が起こって、生徒がお互いにいい影響を与えています」

 9月からは「特別課外推進部」も設置する。英語・数学・国語の教科ごとに教諭が4人ずつ付き、各教科の成績上位10人程度の生徒に対して自主的な学習を支援するという。

 「先生はファシリテーターです。学ぶ内容は精査しながらも、生徒が学びたいことを学びたい方法でできるように、支援していきます。友人同士で学んでもいいし、習った範囲を演習して深めてもいいし、発展的な内容をやるのもいい。先生に言われてやるのではなく、自立して学ぶ環境を作っていきます」と天野教諭は意気込む。「1期生の生徒たちは、積極的で意志も強く、やりたいことも明確です。日出学園時代から継承した明るさに加えて、上を目指すという新しい校風ができつつあります」

 同校職員室前の廊下には、「ランニングロード」と呼ばれるスペースがある。「教室以外にも勉強に使える場所が欲しい」という生徒たちの要望で実現した学びの場だ。壁にホワイトボード4枚が設置され、エアコンも完備されていて、各学年の生徒たちが毎日のように先生に質問に来て、にぎわっているという。

 ムードメーカーの1期生を中心に、どの学年にも上を目指す姿勢が育ってきているようだ。お互いに影響し合って、一回りも二回りも大きく成長してほしい。

 (文・写真:小山美香 一部写真提供:目黒日本大学中学校・高等学校)

 目黒日本大学中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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1522164 0 目黒日本大学中学校・高等学校 2020/10/06 05:01:00 2020/10/22 15:26:27 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201002-OYT8I50005-T.jpg?type=thumbnail

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