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【特集】集まれ多様な個性、新しい入試で「面白い」学校作り…目白研心

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 目白研心中学校・高等学校(東京都新宿区)は、多様な個性を持った生徒を集めるために、さまざまな新入試の試みをしている。今春は2科・4科の一般入試に加え、「英語スピーチ入試」「適性検査対応型入試」が行われ、「自分の強み」を持った生徒たちが集まった。来年度はさらに、「算数特別入試」を実施し、理数系に強い子供にも門戸を広げる予定だ。これらの入試の目的や意義について、今年度教頭に就任した齋藤圭介教諭に聞いた。

さまざまな入試方式で多様な個性を集める

「算数特別入試」の導入について話す齋藤教諭
「算数特別入試」の導入について話す齋藤教諭

 同校は、2012年に松下秀房校長が就任して以来、グローバル時代に不可欠な力として「コミュニケーション力」「問題発見・解決力」「自己肯定力」の三つの力の育成を柱に、数多くの教育改革を行ってきた。入試方法もここ数年、さまざまな試みがなされ、今年度は「2科・4科入試」「英語スピーチ入試」「適性検査対応型入試」が行われた。

 18年度にスタートした「英語スピーチ入試」では、与えられたテーマに対して150~300語でスピーチし、その後、英語で質疑応答を行う。英語を得意とする生徒や、多様な文化を持つ他者とコミュニケーションできる力を持つ生徒が主な対象だ。

 19年度には、「適性検査対応型入試」を導入した。内容は論理的思考力・推理力・計算力を問う筆記試験だったが、今年度はこれに、グループディスカッションや個人の発表を加えた「次世代スキル入試」が追加された。この次世代スキル入試は、「自分を『かっこいい』と思えた時ってどんな時」というテーマで「かっこいい」とはどういうことか、「身近にいるかっこいい人」はどんな人かを考え、グループで話し合って、その「かっこいい人」に近づくために自分のできることを1分間で発表するという内容だった。「AI・ロボットで代替の効かない力を試す」ことが狙いだ。

 この次世代スキル入試について、齋藤教頭は「来年度からは適性検査対応型入試から切り離し、独立した入試方法とする」という。学力では測れない、自分の得意やアピールポイントを持つ生徒を集めるのが目的だ。齋藤教頭は、「自分の得意を持っている生徒は、自己肯定感が強い。そこで、さらに幅広く個性を持った生徒に門戸を広げたいと考えました」と話す。

 齋藤教頭が主導して来年度、新たに導入するのが「算数特別入試」だ。齋藤教頭は「高校の理系選択で成績が1位と2位の生徒は、内部進学者なんです。本校には英語だけでなく、理系に強い生徒もいます。算数が得意な生徒にも来てもらいたいですし、入学してから数学の力を伸ばせる学校だということも知ってもらいたい」と算数特別入試導入の理由を語る。

 さらに、数学科教師の経験から「数字に慣れていない生徒が多いことに気付いた」ことも、導入を決めた一つの理由だという。そこで中1の数学の授業では、小学生の計算問題をとにかく多く解かせているそうだ。

 「簡単な問題をたくさん解き、早く計算する訓練をすることで、数字に慣れていきます。数学が苦手という子は、2桁の計算でも考え込んでしまう。でも簡単な計算をクリアすれば、『できた』という達成感を持つことができますよね。最近は、論理的思考力が求められる文章題が重視されがちですが、基本となる計算力がなければ文章題には対応できません。そこで、算数特別入試では、一つは計算を重視した試験問題を考えています」

 具体的な試験内容は検討中だが、「計算問題のほかに、どこかに面白さを取り入れた問題を出したいですね。『試験が面白かったから、この学校で学びたい』と思ってもらえれば」と、意欲を見せる。

学習支援センターと朝テストで基礎力を固める

外部のチューターが常駐する「学習支援センター」
外部のチューターが常駐する「学習支援センター」

 もちろん、得意教科のある生徒を集めるといっても、それ以外の教科をなおざりにするわけではない。14年に設置された学習支援センターと朝テストは、得意以外の科目の学力アップを支援するために用意した環境だ。

 学習支援センターには、外部のチューターが常駐し、生徒はいつでも必要な時に無料で指導を受けることができる。さらに、有料の志望校別個別指導もあり、その費用の半分は学校が補助する。中学生は午後7時、高校生は8時まで利用が可能だ。

 英数国の3教科の基礎力を確認する朝テストは、終礼までに学習支援センターのチューターが採点し、不合格であれば放課後に補習を受ける。分からないところはその日のうちに理解することで、基礎力を確実に定着させていく。

 齋藤教頭は「本校に来て印象的だったのは、生徒たちが常に参考書や単語帳を持って歩いていることでした」と話す。「朝テストの積み重ねや、学習支援センターを自主的に利用することで、自然と学習習慣が身に付いているのだと思います」

何か強みがあるからこその自己肯定感

英数国の3教科の基礎力を確認する「朝テスト」
英数国の3教科の基礎力を確認する「朝テスト」

 こうした多様な入試で入学してきた生徒たちについて、齋藤教頭はこういう印象を持っている。「英語スピーチ入試で入学した生徒は、自分の意見をはっきり言うけれど、周りの空気を読んで人間関係を上手に築ける子が多いです。彼らの存在が、他のクラスメートの学習意欲にいい影響を与えているようです」

 「英語は得意だけれど他の教科は苦手という生徒も、逆に数学は得意だけれど英語は苦手という生徒も、できないことに関して負い目を感じていません。何かしら自分の強みがしっかりあることで、自己肯定感を持っている生徒が多い。得意な教科をお互いに教え合っていて、こちらが何も言わなくてもアクティブラーニングができているという感じですね。『できない』を『できる』に変え、自己肯定力を醸成していくことは、社会に出て行く時にとても役立つと思います」

 多様性を持った生徒たちの関係性の中では、同校が掲げる「コミュニケーション力」「問題発見・解決力」「自己肯定力」の三つの力が自然と育まれるようだ。

 「仮に何かトラブルがあっても、本校には支えてくれる友人や教員がいます。生徒をサポートする環境が整っているのです。本校の生徒に、つまらなそうな顔をしている子はいません。それは中学から高校に上がるとき、ほとんどの生徒が本校を離れないということにも表れていると思います」と齋藤教頭は胸を張る。

 「学校説明会でも、『この学校は面白い』と感じていただけるよう工夫しています。英語でも算数でも、何か得意なことでもいい。自分のやりたいことをしっかり持って、ぜひ本校に来てください」

 (文・石井りえ 写真提供:目白研心中学校・高等学校)

 目白研心中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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1522947 0 目白研心中学校・高等学校 2020/10/07 05:01:00 2020/10/22 15:27:45 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201005-OYT8I50016-T.jpg?type=thumbnail

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