「3か月留学」「校内予備校」「教養講座」で力を伸ばす…西武台千葉

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 西武台千葉中学校・高等学校(千葉県野田市)は、今年度から新たに「3か月留学」「校内予備校」「教養講座」の三つの取り組みを始めた。来年度の新しい大学入試で必要とされる力を伸ばし、進学実績の向上にも役立つものと期待されている。10月23日、それぞれの活動に参加した教師・生徒たちに集まってもらい、どんな成果が上がっているかを聞いた。

3か月留学で聞く力・話す力を伸ばす

 ――これまで実施してきた11日間の短期留学に加え、今年度から「3か月」という期間の留学を設定したのはどうしてですか。

(左から)木下先生、高瀬先生、船水先生
(左から)木下先生、高瀬先生、船水先生

 船水悦子先生:1年間留学することにはリスクがあると考えました。費用がかさむことに加え、1年後、多少の会話はできるようになっても、模擬試験の成績には結果が出にくい。また、他の教科がおろそかになることなどが考えられるからです。大学入試には教科バランスが重要なので、これでは意味がありません。ですから、本校では夏休み前の7月から9月中旬までの3か月留学を企画しました。現地ではオーストラリア・クイーンズランド州の姉妹校「Hills International College」に通います。初回となる今年度は高1から高3まで、7人の参加者がいました。

 飯田貴弘君(高1):英会話の練習だけでなく、数学や地理などを英語で学習する機会がありました。同じクラスにベトナムやタイ、台湾などから来ている生徒もいて、彼らと一緒に学ぶことができたのも、いい刺激になりました。

 船水先生:2020年の新しい大学入試への対策の一環として、聞く力・話す力を伸ばしたいという狙いがありました。高校生のうちに英語圏での生活体験をすることで、大きな違いが出ると考えています。7人とも自信が付き、モチベーションも上がったと思います。

「校内予備校」で受験と部活の両立が容易に

 ――進学実績を高めるため、予備校の講師を招いて講習を開く「校内予備校」も実施しているそうですね。

 高瀬秀雄先生:国公立大学や早稲田、慶応など難関大学を目指す生徒が増えていますが、一方で部活動も盛んに行われています。校内で予備校の先生に指導してもらうことで、受験勉強と部活動を両立しやすくなると考えました。高校生を対象とした、放課後の月曜75分、木曜90分の週2回の講習で、英語、数学、世界史、日本史などの講座を開いています。参加者はすでに全校で200人以上に上ります。

 針ヶ谷若葉さん(高2):高3の大事な大会がある時まで、水泳部の活動を続けていきたいと考えています。予備校に通う時間を取るのは難しいので、校内予備校にはとても助けられています。学校の授業だけでは学べないことを身に付けることができますね。

 高瀬先生:予備校の先生方が持つスキルには私たち教師も学ぶところがあり、本校教師の指導力向上にもつながっています。

手話・気象予報士・中国語の講座で新しい世界が開ける

 ――放課後には自分が興味のあることに取り組む「教養講座」を週1回開講しているそうですね。

地元の気象予報士が指導する「気象予報士養成講座」
地元の気象予報士が指導する「気象予報士養成講座」

 木下二予(きのしたさよ)先生:本校の教育には、「学習活動」「部活動」「体験活動」という三つの柱があり、その「体験活動」を充実させるために始めた講座です。今年度は「手話講座」「気象予報士養成講座」「中国語講座」を開きました。「手話」は大学時代に手話サークルに所属した私自身が指導しています。

 渡辺紗貴さん(高3):手話はまったく初めてでしたが、新しい言葉を学んでいる楽しさがあります。実際に聴覚障害を持つ人と手話を使ってやりとりする機会があり、「電車でスマートフォンが鳴っていても、聴覚障害のある人は止めないといけないことに気付かないかもしれない」「会議で話をする時は、誰が発言するのかすぐ分かるよう、まず手を挙げるといい」といったことに気付かされました。

 山内優大(やまうちゆうだい)君(高2):僕は将来、生物に関連した仕事がしたいと考えていて、天気のことが理解できるようになりたいと思い、気象予報士の講座を受講し始めました。地元の気象予報士の方が指導に来てくれ、実際に気象予報士試験に合格するための対策指導を受けています。数学の知識が必要とされることもあり、大学受験にも役立つと感じています。

 高宮暢宏(たかみやのぶひろ)君(高3):中国語は、ネイティブの先生が実践的な会話を教えてくれます。高2で台湾へ修学旅行に行って刺激を受け、中国語が流暢(りゅうちょう)に話せるようになりたいと思いました。中国は大きなビジネスチャンスがある国です。将来起業を考えている僕にとって、必要な言語だと思っています。

 渡會彩水(わたらいあやみ)さん(高2):私も中国語を習っています。今年の夏、中国の北京で行われた学生向けの研修に参加し、自分の考えをしっかり持った人たちと共に学ぶ機会がありました。今は台湾での修学旅行で使うのを楽しみにしているところです。

 ――新しい試みを始めて、これまでにどのような成果がありましたか。

11日間短期留学に参加した生徒たち
11日間短期留学に参加した生徒たち

 船水先生:「3か月留学」の成果を測るため、出発前と帰国後に、ネイティブの教師との会話や2分間の英語スピーチなどを録画し、生徒の力の伸びを見ました。出発前は2分間のスピーチといっても何も話せない時間が長かったのですが、帰国後はよどみなく話ができるようになっていたのには驚きました。

 飯田君:渡航直後は言いたいことをスマホで翻訳しながら話していたのが、いつのまにかホストファミリーと「今度どこに行きたいか」といったことを自然に話せるようになっていました。やはり英語に慣れることが大切ですね。

 高瀬先生:「校内予備校」では、一部の生徒を対象に、予備校の先生と私たち教師によるカウンセリングを行っています。生徒が何を求めているのか、受験指導にどのように取り組めばよいのか、具体的に把握することが可能になっています。

 針ヶ谷さん:私は国立大の理系学部を目指しています。今度の模試で、ぜひ結果を出したいと思っています。

 木下先生:教養講座で手話を習うことで、聴覚障害を持つ方々だけでなく、「立場の違う人たちの状況を理解する力」が身に付くものと考えています。気象予報士や中国語の講座も、新しい世界を理解するためのきっかけになってくれればと思います。

 渡會さん:この学校にはさまざまなことを学ぶチャンスがあり、何かしら自分のやりたいことを見つけることができます。それらを最大限に生かし、自分たちの力を伸ばしていきたいです。

 (文・写真:足立恵子 一部写真提供:西武台千葉中学校・高等学校)

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931332 0 西武台千葉中学校・高等学校 2019/12/05 05:21:00 2019/12/05 05:21:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/12/20191203-OYT8I50047-T.jpg?type=thumbnail

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