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【特集】「文武両道」の活動に自ら打ち込む熱意をサポート…鎌倉学園

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 鎌倉学園中学校・高等学校(神奈川県鎌倉市)は、「文武両道」「自主自律」の教育理念のもと、生徒が好きな部活動に自由に打ち込めるようサポートしている。さらに、個人の活動でも出場大会に教員が同行するなど、生徒への支援は部活動の枠を超えている。個人の活動としてヨットのセーリング競技に取り組み、高校3冠を果たした高3生と、地元鎌倉に根ざしたユニークな活動を行うESS(英語部)を紹介する。

「高校3冠」の個人活動を学校がサポート

セーリング競技で昨年度、高校3冠を達成した服部君
セーリング競技で昨年度、高校3冠を達成した服部君

 鎌倉学園の玄関口には、校訓「礼義廉恥」及び「質実剛健・自主自律・文武両道」の教育理念が掲げられている。「なかでも生徒の意欲的な活動を支えているのは『自主自律』と『文武両道』の精神です」と、松下伸広副校長は話す。「『文武』の『武』はスポーツのほか、文科系の活動や趣味も含みます。学習との両立を前提に自分が打ち込めることを見つけ、懸命に取り組むのが『文武両道』です。『自主自律』は禅の教えに由来する理念で、部活動や生徒会、個人活動などさまざまな場で、やりたいことを自ら考え、取り組むことを奨励しています」

 そうした自発的な取り組みについて、学内外を問わずサポートするのが同校の方針だという。「部活動はもちろん活発ですが、現在部活動がないバドミントンやカヌー、ヨットなどのスポーツに、校外のクラブで取り組む生徒もおり、場合によっては大会に教員が同行するなど、部活動に準ずる扱いをしています」

 高3の服部陸太君は、長年地元のヨットクラブでセーリング競技に打ち込んでいる。昨年度はレーザーラジアル級でインターハイ、国体、ジュニアオリンピックの高校3冠を達成した。

 小学2年の時にヨットクラブに通い始め、小4で東日本選手権に出場、翌年には優勝した。「先頭を走った時の、視界に誰一人いない高揚感がたまらなく、ますます頑張るようになりました」。その後、中1で日本代表入りして世界大会に出場するなど実績を重ねた。

 高校受験ではヨット部のある学校を目指したがかなわず、鎌倉学園に入学した。入学式当日、担任に「高体連に所属し、インターハイを目指したい」と直談判すると、学校としても服部君の熱意を認め、大会参加時の公欠扱いや教員の同行など協力を惜しまなかった。

 「ヨット経験のある副校長先生が理解者になってくれて、大会や遠征の度に先生や友達の応援に力をもらいました。結果は学校に報告し、トロフィーも飾ってもらっています」

 大会や遠征で1週間以上学校を休むこともあるが、服部君自身、「文武両道」精神で勉強が遅れないよう努力した。「休む前後に各科目の先生に補講をしてもらい、遠征の飛行機内でも単語を覚えたりして頑張りました。学校には個別ブースの自習室など、勉強の環境も整っているので助けられました」

 今年度は、8月の「JOCジュニアオリンピック」レーザーラジアル男子の部で前年度に続いて優勝。11月に開催された「2020レーザーオールジャパンチャンピオンシップス」でも3位入賞した。

 卒業後は大学のヨット部で研さんし、指導者となれるよう勉強にも励むという。「大学ではチーム活動になり、ヨットも2人乗り。チームプレーを学ぶとともに、自分の技術を仲間に伝えられるようになりたい」

外国人への鎌倉案内で実践的な英語トレーニング

ESS顧問を務める英語科の飯塚直輝教諭
ESS顧問を務める英語科の飯塚直輝教諭

 鎌倉学園のESSには現在、中1から高2までで23人の部員が所属している。活動の柱は、鎌倉を訪れる外国人観光客を対象としたボランティアガイドであり、その準備や英語の練習を月曜日と土曜日に行っている。

 顧問を務める英語科の飯塚直輝教諭によると、「ちゃんと英語を使えるようになりたい」という生徒の希望で始まった英会話の補習講座がESSの前身で、5年ほど前に現在の活動形態になった。「日本人の先生や友達相手に英語で話すのはやはり不自然。もっとリアルな英語体験をする方法を模索する中でボランティアガイドのことを知り、『実践的な英語トレーニングにうってつけ』と思いました」

 ただ、今年度は新型コロナウイルス対応の入国制限で外国人観光客が激減した。1学期は、ビデオ会議システム「Zoom」で、日本に関心を持つ外国人に対し、鎌倉の紹介や料理、折り紙といった日本文化のミニレクチャーを行った。

「バーチャル鎌倉ツアー」の撮影を行うESSの部員たち
「バーチャル鎌倉ツアー」の撮影を行うESSの部員たち

 ただ、「やっぱり鎌倉を案内したい」という部員は多く、スマートフォンで現地を中継しながら案内する「バーチャル鎌倉ツアー」を行うことにした。近々、宿泊予約サイトの体験プログラムに使ってもらう予定だ。

 取材に訪れた9月26日は、活動時間を前後半に分けて「英語力向上」と「鎌倉案内準備」に取り組んでいた。

 前半の「英語力向上」の時間は、アメリカの5分ほどのコマーシャル動画を2チームで鑑賞したあと、内容を英語で説明し合い、コマーシャルが伝えようとしているメッセージなどを話し合った。

 後半の「鎌倉案内準備」の時間では、「八幡宮」「建長寺」「大仏」など行き先別のチームに分かれ、案内ルートの検討や紹介原稿作り、フリップによる説明画の作成などを行っていた。

創意工夫が光るバーチャルな鎌倉観光ツアーづくり

「頭にスマホくん」を開発した滑川君(右)とESSの部員たち
「頭にスマホくん」を開発した滑川君(右)とESSの部員たち

 「鎌倉案内」の準備に取り組む部員たちは、それぞれの得意分野を生かしてより良いツアーづくりに励んでいる。

 企画進行中のバーチャルツアーでは、部員の滑川(ひろ)君(高2)がリアルな観光体験を再現するための器具を開発した。「頭にスマホくん」というその器具を使うと、野球帽のつばにスマートフォンを固定し、撮影することができる。ツアー客は、帽子をかぶった生徒と同じアングルで撮影した景色が見られるため、現地を歩くのに近い感覚が得られるという。

 滑川君は、この器具を自宅の3Dプリンターで製作した。「元々は、学外のアイデアコンテストに参加したとき、『オンラインで旅行を面白く』というテーマの中で考えたアイデアです。自慢するつもりで部のみんなに見せたら、『鎌倉案内に使おう』という話になりました」

 「ESSは、本物の外国人を相手に英語が実践できる。しかも、自分の得意なことを生かせるので、とても楽しいです。将来はデジタルファブリケーションで生活を改善する研究をやりたい」と笑顔を見せた。

 動画編集の腕前を振るっている部員もいる。中2の小畑洲士(しゅうじ)君は、1学期のオンラインによる日本文化のミニレクチャーで、部の活動をまとめた動画を制作して外国人に披露した。画面を軽くがたつかせて街歩きの雰囲気を演出し、BGMを使ってテンポ良く仕上げたという。「動画編集は中1からやっています。自分の得意なことが活動の役に立ってうれしい」。「鎌倉案内」の企画でも、訪れる場所のプロモーション動画などを作りたいと張り切っている。

 また、小畑君は、部の活動を通して英語力が付いてきたという。「相手に分かるよう、発音を意識して話すようにした結果、英語の成績が上がりました。英語は口に出した方が身に付くと実感しています」

 「英語が得意でなくとも、人を笑わせるジェスチャーや、折り紙作品のプレゼント、こまやかな思いやりなど、部員たちはそれぞれのやり方で交流を楽しんでいます。英語力を磨くだけでなく、自分の存在が喜ばれる体験ができる場として、今後も活動を続けたい」と飯塚教諭は語る。

 部活動の枠を超えて活躍する生徒も、創意あふれる部活動も、まさに「文武両道」「自主自律」を実践するものだ。これからも多くの生徒が、好きな活動に打ち込む中で自らの才能を開花させることに期待する。

 (文:上田大朗 写真:中学受験サポート 一部写真提供:鎌倉学園中学校・高等学校)

 鎌倉学園中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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1651676 0 鎌倉学園中学校・高等学校 2020/11/27 06:00:00 2020/11/27 06:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201124-OYT8I50025-T.jpg?type=thumbnail

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