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仲間づくりが学びや成長の礎…吉祥女子

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 「女子新御三家」に数えられる吉祥女子中学・高等学校(東京都武蔵野市)は今年も、入学間もない中1生を対象とした1泊2日の「オリエンテーション」を行った。互いにオープンで信頼できる人間関係を結ぶことが学習や成長の基本という考えからだ。この宿泊行事を通じて生徒たちにどういう心の変化があったか、学年主任の佐藤映子教諭とこの行事のクラスリーダーを務めた生徒たちに話を聞いた。

入学直後に富士吉田でオリエンテーション

新中1生の「オリエンテーション」について語る佐藤教諭
新中1生の「オリエンテーション」について語る佐藤教諭

 吉祥女子の「オリエンテーション」は中1全員を対象とする1泊2日の恒例行事で、入学式の約1週間後、山梨県富士吉田市にある学校施設「富士吉田キャンパス」で行われる。集団行動の基本を学ぶとともに、さまざまなプログラムでクラス内の交流を促し、生徒会をさまざまな面から支える各部・委員や日々の授業に関わる係などの選出も行う。

オリエンテーションの事前準備となるホームルーム活動
オリエンテーションの事前準備となるホームルーム活動

 このオリエンテーションの事前準備として、入学式直後の月、火曜日は終日、ホームルーム活動に充てられた。学校生活・集団生活の基本的なルールを知る機会を持つ一方で、クラスメート同士が打ち解け合うきっかけとするために、ライフスキルプログラムの一環として仲間づくり活動を行う。今年度、中1の学年主任を務める佐藤映子教諭は「まず互いに自己紹介できる関係を作り、次の週の『オリエンテーション』の足がかりとします」と説明した。

 学校生活の最初に、誰とでも気軽に話せる人間関係づくりを入念に行うことは、同校の新入生教育の特色だ。佐藤教諭は、「学びや成長の基本は、人にも自分にもうそをつかないことです。自分を隠すことなくオープンにして、相手もそれを受け入れてくれるという安心感があってこそ、好きな物事に打ち込めるし、勉学にも集中できます」と話す。「特に思春期にあたる中学期は人からどう見られているか気になる年頃。自分らしく振る舞える環境を用意することは重要です」

 佐藤教諭によると、「主体的に学ぶ」「自分を大切にする」「他者を尊重する」という吉祥女子教育の三つの柱や、「社会に貢献する自立した女性を育成する」という建学の精神を実現するには、そうした教育環境が不可欠なのだという。

一泊二日の活動を通して知り合いから仲間へ

1泊2日の活動を通して知り合いから仲間へ
1泊2日の活動を通して知り合いから仲間へ

 今年の第1学年はA~G組の7クラスからなる。1クラスは40~42人だ。オリエンテーションは、この7クラスを三つに分け、日程をずらして実施する。クラスの生徒一人一人がきちんと関係を結べるよう、あまり大きな集団にしないよう配慮しているそうだ。今年の日程はA・B組が4月16、17日、C・D組が17、18日、E・F・G組は18、19日だった。

 オリエンテーションの内容は、大きく分けて三つの部で構成されている。初日は午前11時ごろ「富士吉田キャンパス」に到着。第1部では、まずは元気に体を動かして親睦を深める。近隣の恩賜林公園や、雨の場合は室内で楽しんだ。活動の中身は前もってクラスごとに話し合ったが、事前に行ったホームルームで、ある程度打ち解けた雰囲気ができていたため、「これをやりたい」という意見が活発に出たという。

手をかたどった紙にニックネーム、チャームポイント、今年の目標などを書き込む
手をかたどった紙にニックネーム、チャームポイント、今年の目標などを書き込む

 宿舎に戻り、入寮式の後、入浴。続く第2部は、親睦からさらに一歩進んだ仲間づくり活動が夕食を挟んで行われた。クラスごとに別室に分かれ、クラス内でさらに数班に分かれる。あるクラスでは各班に動物の名前を付け、互いに鳴きまねやジェスチャーでメンバーを見つけ合うゲームに取り組んだ。さらに、自分自身の長所やこれからの自分の学校生活でのあり方を考えるための「Being」と呼ばれるアクティビティーも行った。各生徒は付箋や自分の手をかたどった紙に名前やニックネーム、チャームポイント、今年の目標などを書き込んで模造紙に貼り付ける。これがクラス内の共通理解や目標となり、合宿後もホームルームでの振り返りなどに活用される。

 2日目の午前中に行われる第3部は、学級組織作りのメンバー選出だ。学級委員に当たる「中央委員」の他、体育部、図書部など生徒会関連の「部」のメンバー、そして教科別に教員をサポートする「係」を決める。それぞれ立候補者を募るが、複数の場合、多くのクラスで立候補者たちがスピーチをし、その内容をクラスメートが評価して多数決したようだ。あるクラスでは、立候補した生徒が「小学校では自分が安心できる居場所が感じられなかったが、ここでは自分が中心になってみんなの居場所を作りたい」とスピーチし、喝采を浴びたという。

 各クラスの中心となってこの行事のリーダーを務めた生徒たちに、オリエンテーションの感想を聞くと、「クラスの全員と話すことができて、みんなの趣味や長所を知ることができました」「自分が変に思われるかも、という不安が全然ない。言いたいことや好きなことを自由に表に出せるようになりました」という声が返ってきた。

 また、入学前後の学校の印象の変化を尋ねたところ、「真面目な学校という印象しかありませんでしたが、みんな明るくて自由な感じです」「明るいだけじゃなく、静かだけど強い意志を持っている子もいて、どんな子でも受け入れてくれる雰囲気がある」。

 オリエンテーションなどを通して、入学間もない生徒たちが、早くも互いを信頼し、学校の環境に安心感を抱いていることがうかがえた。

秋の文化祭に向けてクラスでの話し合いも活発

 お互いを仲間として確認し合った中1生たちが次に一丸となって取り組む大きな行事は、9月の文化祭「吉祥祭」だ。吉祥祭では毎年、「グローバリゼーション」や「平成世代」など、社会の現状を踏まえたテーマが設定され、中1、2生はそれにふさわしい展示を担当する。

 今年度のテーマは「エンターテイメント」。検討中のアイデアを尋ねたところ、中学生らしくアニメやテーマパーク、SNS、動画投稿サイトなどを取り上げたいという。

秋の吉祥祭に向けてクラスで活発に話し合う
秋の吉祥祭に向けてクラスで活発に話し合う

 クラスの話し合いでは多くの生徒が活発に意見を発表するので、アイデアが多すぎてまとめにくいとか、多数決を取っても票が散らばって決まらないこともある。それでも、企画案について意見を述べて調整したり、クラス責任者を補佐して意見を取りまとめたりする生徒らも出てきて、議論は進んでいるという。企画は近く文書にまとめて文化部に提出し、審査を経たうえでさらに練り上げていく。

 取材の終わりに、佐藤教諭から生徒たちへ、「まだ始まったばかり。吉祥祭やホームルームの時間、清掃など普段の活動も含めて、学校生活のあらゆる場を、『三つの柱』の実践のきっかけとしていきます」と一言あったが、生徒たちを頼もしそうに見つめる表情はいたってにこやかだった。

(文・写真:上田大朗、一部写真提供:吉祥女子中学・高等学校)

 吉祥女子中学・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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31163 0 吉祥女子中学・高等学校 2018/07/06 16:00:00 2019/01/22 16:09:17 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180706-OYT8I50041-T.jpg?type=thumbnail

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